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#82:ケーキバイキング

ケーキバイキングのある……カフェ???

あるんですかね?

  二人に手を引かれて、俺たちはカフェに入った。


「うわぁ、優君美味しそうなケーキがいっぱいあるよ」

「天音ちゃん、落ち着いてください」

「いらっしゃいませ、お客様は何名様でしょうか?」

「6人です」

「6名様ですね。かしこまりました」


 店員さんに案内されて、俺たちは席に案内された。


「ケーキバイキングかぁ。優君、一緒に取りに行こっ」

「私も一緒に行きますね」

「ああ」


 天音と美姫に手を取られて、ケーキバイキングの方へと歩く。




「うわぁ、美味しそうなケーキがたくさんあるよ!」

「本当ですね。今日は食べれるだけ食べちゃいましょう」


 美姫と天音に手を引かれてケーキを選ぶ。五十以上の種類のケーキがあり、フルーツなども普通に取ることができるような仕組みになっている。


「一杯あって迷っちゃうね、優君」

「え……ああそうだね」


 口では迷うと言っている彼女だが、食べたいものを手あたり次第自分のお皿の上に乗せていた。そんな彼女の様子に、俺と美姫は苦笑しながらもそれぞれ食べたい物を選んだ。




「おお……結構みんな、取ってきたんだな」

「当たり前じゃないですか、先輩!スイーツ食べ放題ですよ!?食べなきゃ損です」

「そうだよ。甘くておいしいもの食べ放題なら一杯食べないと」


 小泉と姉さんが当たり前だと言わんばかりの口調で俺にそう言ってくる。まぁ、確かにそれはその通りなんだけど、皆が二皿分ずつくらい一気に持ってくるとは思わなかった。まぁ、確かに最初はいろいろなものに目移りして、あれもこれもってお皿に持って気づいたら一杯になる気持ちも分からなくもないけど。


「それじゃあ、最初はショートケーキ!頂きまーす」


 天音は元気にそう言うと、早速ショートケーキをを一口フォークで切って口の中に入れる。天音は頬がとろけそうだと言わんばかりの美味しそうな表情を浮かべてきた。


「うん、優君これ美味しいよ!」

「……そうなのか?じゃあ、俺も食べてみよっかな」


 俺はそう言うと、自分のお皿に盛られているショートケーキを食べた。うん、甘くて美味しいな。スポンジの間に挟まっているイチゴから酸っぱさを感じず、全体的に甘いのもまた美味しさの一つだと思う。生クリームが甘くても、イチゴが酸っぱいと折角のア安佐が打ち消されてしまうように感じるからなぁ。


 美姫は、チョコレートケーキを取って食べていた。こちらも彼女が何か言わなくても、表情だけで美味しいというのが十分に伝わってくる。


「うーん、このロールケーキ美味しい」

「モンブランも絶品ですよ!」


 姉さんはロールケーキを、小泉はモンブランを最初に食べていた。二人とも美味しいと言いながら食べている。




 流石美姫が紹介してくれたカフェだ。どのケーキを食べても一つ一つにこだわりが感じられて、とても美味しい。ケーキを食べた後に、飲むお茶やコーヒーもまた格別においしかったりする。俺は一皿に乗り切る分のケーキしか持ってきてなかったんだけど、すぐになくなってしまったので追加のケーキを取りに行くことにした。


「……あら、月田君貴方も追加のケーキを取りに来たの?」

「ああ。意外と美味しくてつい、な」

「そうね。私もあんまり食べる予定じゃなかったけど、気が変わったわ。こうなったらとことん食べるわ。ダイエットは明日以降の私に死ぬ気でやらせるわ」

「お、おう。……まぁ、頑張ってね」

「ええ。こう見えても私自分には厳しい方だもの」


 渡会はそう言うと、再び真剣な目つきでケーキが置かれている所を見ていた。こうみえてもっていうか、自分にも厳しいのは俺も知ってるしそこが渡会の長所だ。口に出してそのことを伝えてもよかったんだけど、何か恥ずかしくなりそうだったしやめておいた。


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