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#61:密着!ウォータースライダー

ドキドキ。

設定上ではGW中ですけど、たまたま暑い日だったということで、プール回です。

プール回は今回か次回で終わりにします。

「それじゃあ、次は私たちが行こう優君」

「分かった」

「美姫ちゃん、二人乗りのボートってある?」

「ウォータースライダーの所に置いてありますよ。私も今から向かうので案内しますね」

「ありがとう、美姫ちゃん。それじゃあ、三人で行こっか」


 天音はそう言うと、俺と美姫の手を取ってウォータースライダーの方へと張り切って向かっていた。



「何かこうしてみると、美姫先輩よりも天音先輩のほうがベタベタしてませんか」

「確かにそう見えても可笑しくはないわよね……月田君は浮気しているのかしら?」


 俺たちが去った後、小泉と渡会が俺のことを白い目で見てそう言っていたらしい。事情を知っている姉さんと千春は苦笑いをするしかなかったと後に姉さんから聞いた。まぁ、このとき黙ってたからということで、お願い事を聞くとしてまぁ色々要求されたんだけど、それはまた別の話である。




「折角なので少し大きめなのを用意しました。これなら3~4人は乗れると思いますよ」

「うわぁ、凄い。折角なら皆でこれに乗ろうよ!」

「いいですね」


 意気投合してキャッキャと騒ぐ天音と美姫。


「というかこれ去年あったっけ?」

「いえ、天音ちゃんが大人数で乗れたらいいのにと提案してくれたので、それを元に作りました」

「ありがとう、天音ちゃん。それじゃあ、後で三人に加えて千春ちゃんも一緒に乗ろうね」

「そうですね」


 どうやら、後で千春も含めて俺たち四人でも乗るみたいだ。


「それじゃあ最初は私前に乗るね。美姫ちゃんは一番後ろがいいよね?」

「天音ちゃんが一番前に乗るなら、当然です」

「それ、俺真ん中にならないか?」

「はい、なりますよ?」

「二人とも優君とくっつきたいんだもん……当たり前だよ」

「当たり前です。まぁ、天音ちゃんに後ろから抱き着いて、いたずらするのも面白そうではありますけどね。でも、優也君に抱き着いたり、逆に抱きしめられたりしたりする方が嬉しいです」


 美姫はそう言うと満面の笑みでそう答えた。確かに、俺は二人と恋人なわけだけど二人ともが俺とくっついていたいと言うのであれば、まぁそうなるか。問題は前後両方に愛しい彼女と密着するというところである。


 しかも普段と違って水着で薄布だからはっきりと感触が分かる。果たして俺は耐えられるのだろうか。



「優君、しっかり抱きしめてね」

「えっと、こうか?」

「ううん……もう少しぎゅっと、ね?私の手の上に重ねてほしいな」


 天音が振り返りながらそう言った。ちょうど胸の位置で腕を交差させて肩を掴んでいて、恥じらう様子は普段よりも色気を感じる。俺は手を彼女の手と重ねると後ろからぎゅっと合わせる。


「それじゃあ、私も失礼しますね」


 そう言うと、美姫が今度は後ろから抱きしめてきた。それほど広くないボートの上だから体が密着しやすい。


「それでは、押しますね」

「お願いします」


 そして、美姫がボートを押すことによって、ボートが流れ始めた。ウォータースライダーを滑る道中、水の流れによって体が多少前後に揺れた。前に体重がかかると後ろから美姫の柔らかいものが当たる。反対に後ろに体重がかかると天音の手があるもののどうしても意識させられてしまう。そんなこともあってか、俺は常に前後どちらかからの誘惑があった。




 そんなこんなでドキドキしながら滑り続けると、やがてウォータースライダーが終わった。俺たちは、終点にあるプールからプールサイドへと上がった。


「それじゃあ、もう一回やろう。美姫ちゃん」

「そうですね。今度は私が前に座って優也君に抱きしめてほしいです」

「えっと、恥ずかしいから……拒否権は?」


 さっきと同じ誘惑を受けながら、滑るとなると心臓が持たない気がする。終わった今でさえ、結構ドキドキしているんだから。


「優君……駄目かな?」

「……駄目ですか?」


 二人が少し涙ぐむようにしてそう言ってきた。可愛い恋人二人に頼まれて、断れるわけがないだろう。結局、俺は彼女たちに付き合ってもう一周した。


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