#60:私営プール
何も書くことはありません。
……と書いて適当に前書きを埋めておきます。
「そろそろ良い時間になりましたね」
「そうだな」
あれから少し遊んだ後、夕ご飯の時間となった為、一度プールから出た。水着のままタオルを巻いて簡単なご飯にするという美姫の提案もあったが、この屋敷を汚すのは気が引けるし、時間もあるから一回着替えるという案でほぼ皆が合意したので、一度着替えることになった。ほぼ合意といっても、美姫以外の全員が同じ意見なので招待された立場としては、全員同じ意見だった。
昼食を食べた後、しばらく美姫の部屋で皆でご飯を食べた後、ようやく8時十分前になった。
「それでは私たちは先に着替えてみますね。8時過ぎ位を目処に集合ですので、あまり焦らなくて大丈夫ですよ、優也君」
美姫はそう言い残すと、皆を引き連れて更衣室へと向かった。俺は着替えるのにそんなに時間はかからないからな。彼女たちが早く着替えに行ったのも、遊ぶ時間を合わせようとしてくれたからだろう。
俺が着替えをして更衣室を出ると、少し離れた位置に着替え終わった皆がいた。ピョンピョンはねながら元気に手を振る天音が中でも一番目立っていた。
「あ、優君こっちこっちー」
「お待ちしていました、優也君。一応閉園時間にはなっていますが、完全に撤収するまであと少しかかりそうですね。撤収が終わって安全確認が終わるまでであれば、今から向かったころには終わってますね」
「それでは、ご案内しますね」と渡会と小泉の方を向いて言うと、プールがある方向へと歩く。俺たちは、案内をしてくれる彼女に続く。まぁ、渡会と小泉以外のメンバーは全員プールまでの道は知っているんだけども。あまり来ないと、結構迷うんだよなこの屋敷。
「優君、手繋ごう」
「あ、ずるいです。私もお兄ちゃんと手をつなぎたい」
「ふふふ、じゃあ千春ちゃん半分こしよ?」
「はい、半分こしましょう」
そう言うと、天音と千春は俺の左右にそれぞれ移動すると、手を繋いできた。そんな俺たちを、姉さんが微笑ましいものを見るように見ていた。渡会と小泉は美姫のすぐ後ろを歩いているので、後方にいる俺たちには気づいていなかった。
「お待ちしておりました、お嬢様」
「準備は出来ております」
執事さんとメイドさんが美姫にそう言うと扉を開けた。
「うわぁー。やっぱり凄いです!」
「ええ、本当ね。というかこのプールを私たちで貸し切りってことよね?」
渡会と小泉は目を輝かせて、プールの方を見ていた。
「はい。ご自由に楽しんでください」
「それじゃあ、早速ウォータースライダーで遊んできますね。それじゃあ先輩、また後で」
小泉はそう言うと、早速ウォータースライダーがある場所へ速足で向かった。
「あはは、茜ちゃん張り切り過ぎだね」
「まぁ、実際混んでいるときだとそんなに乗れないですからね」
「そうだねぇ~後からでも私たちは遊べるし私たちは後にしようか」
「そうですね。渡会さん、私たちは構わないので、先にウォータースライダーで遊んできたらどうですか?」
美姫は渡会の方を向くと、ウォータースライダーに行ったらどうかと進めた。
「……そうね。折角なら最初にとりあえず楽しませてもらうわ」
渡会はそう言うと、ウォータースライダーの方へと歩いて向かった。
「それじゃあ、私たちは流れるプールにでも入って浮かんでようか。行こっ、優君」
「ああのんびりしようか」
天音に手を引かれて、俺は流れるプールへと向かう。
「私も一緒に入りますね」
「私もみなさんと入ります」
「私だけ、仲間外れにしないでほしいな、優君?」
続くようにして美姫と、千春それから姉さんが来た。俺たちは5人でプールに入った。そして、渡会と小泉が戻ってくるまでの間5人でプールに入って楽しくお喋りをしていた。




