#47:計画!お泊り会
「明日からゴールデンウィークだってよ、優君」
「まぁ、そうだな」
放課後、やけにテンションの高い天音が俺に元気な声でそう言った。明日から大型連休が始まるのだ。毎年のことだが、ゴールデンウィークは誰かの家に泊まる。年によって、誰か一つの家だったり数日後とで泊まる場所を変えたりもする。
「ねぇねぇ、今年は誰の家に泊ろうか」
「そうだなぁ、家でもいいけどそれだと普段と変わらないしなぁ」
「ちょっと待ちなさい。貴方たち普段から泊ったりしているのかしら?」
「どういうことですか、先輩?警察行きますか?」
何も考えずにそんな話を俺と天音それから美姫と姉さんと一緒にしていると、食いつくようにして渡会と小泉が入ってきた。
「あのなぁ、別に普通に泊っているだけだ」
「本当ですか!?幼馴染の関係を強要して無理やり迫ったりとかしてるんじゃないですか?」
「いや、しねぇよ」
「はい優也君はそんなことはしませんよ。ですが、もう付き合ってるわけですし、今年は構いませんよ優也君」
「なっ、はぁ!?」
美姫はからかうようにして、俺のことを見てきた。そんな美姫のセリフに対して何故か渡会と小泉はムッとするような表情だった。姉さんがムッとする表情は、俺に対する気持ちを聞いてるから分かるんだけど。チラッと天音の方を見ると彼女は俺のことをチラチラと見ては恥ずかしそうにしていた。まぁ俺が美姫と一緒に寝ることになったら、天音もまず間違いなく一緒だからな。
美姫に揶揄われている間に、姉さんが二人に説明をしてくれていた。聞き終わった二人は腑に落ちないといった表情を見せた。すると何かをひらめいたような顔をした表情をした小泉が渡会に何かを囁いた。そして、笑顔で俺たちの方を見た。
「じゃあ、私たちも参加していいですか?」
「そ、そうね。本当にやましいことがないか、確かめる必要があるわ」
小泉はニヤニヤとしながら、渡会は顔を真っ赤にして、恥ずかしさを出しながらもそう言った。
「いやいやいや、幼馴染でもない異性と泊まりはまずいだろ」
「そうですか?部屋を分ければ別にいいんじゃないですか?」
「あはは、毎年私たち同じ部屋で寝てるもんね」
「それは皆が無理やりにでもそうさせてくるからだよね」
「私たち家族みたいなものだったからね。仕方ないよ」
そう言って何故か俺をなだめるように姉さんがそう言った。
「まぁ多い方がいいし、良いんじゃないかな?折角友達にもなれたし。どう思う美姫ちゃん?」
「私は構いませんよ」
「私も賛成かなー。二人がいたほうが何かと面白くなりそうだしね」
美姫と姉さんが承諾したことにより、半ば強制的に彼女たちの参加が決まってしまった。
「それで話の続きなんですけど、今年は私の家に泊まりませんか?色々と娯楽施設もありますし、温泉とかもあるので大人数だといいかなと思うんですけど」
「確かになぁ」
「うん、賛成!」
「美姫ちゃんの家、本当に凄いよね。体育館みたいなのがあったと思ったらバーっぽい部屋もあるし、いろんなことができるんだよ」
姉さんは自分のことのように自慢していた。
「美姫先輩の家って、ひょっとして先輩の家の隣にあった馬鹿でかい家のことですか?」
「あー確かにそんなのあったわね。滅茶苦茶驚いたわよ」
「あはは……そうですね。確かに一般家庭と比べたら比べ物にならない大きさだとは思いますね。まぁ私はたまたまそこの家の子供として生まれただけなので、それほど実感があるわけでもないですけどね」
美姫は苦笑いしながらそう言った。
「そういえば美姫ちゃんの両親はゴールデンウィーク中は?」
「タワマンの方にいるって言ってましたね。だから気にせず、優也君たちを招待してと言われました」
「た、タワマンも所有していらっしゃるのね」
「私たちとは規模が違いすぎます」
タワマンを持っているという話を聞いて、小泉と渡会は驚いていた。まぁ初めて聞けばそりゃ驚くよな。
「ま、まぁ私の両親のことは置いておいて、私の家でお泊りということで使用人たちにも言っておきますね」
「あ、やっぱり当たり前のようにいるのね」
「流石に管理しきれませんからね」
「まぁ、確かにあれほど大きければそういうものなのかもしれないわね」
渡会は少し呆れたようにそう言った。




