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#34:頼れる先生

数話前に新キャラをしばらく出さないとか言ってたような気もしますが、新キャラ登場します。

茜ちゃんのビジュアル変更します。

金髪のポニーテール→桃色のセミロング

茜ちゃんの初登場回にしか容姿が載ってなかったと記憶しているので、そこだけ変更したのですが他にも書いてある部分があったらお知らせください。

「あら、二人ともおはよう……って月田君どうしたの疲れ果てたような顔をして」

「え、ああ気にしないでくれ」


 教室で会った渡会に、開口一番でそう言われた。そのつもりはなかったけど、表情に出てしまっているのかもしれない。


 気にしないでくれと言った俺に対して、彼女は少しの間怪訝そうに見てきた。しかしあきらめたのかそれ以上追及してくることはなかった。




 そんなこんなで放課後を迎えた。クラスメイト達が、帰宅や部活に向かったりして次々と教室から出て行った。俺も帰るために、教室から出ようとしたのだが思いもよらぬ人物に止められることになる。


「月田君、ちょっといいかな?」

「どうかしましたか先生?」


 加賀美 美穂。俺たちのクラス担任である。透き通るほどの水色の髪を右側にまとめている。それは尻尾のような感じがあり、いわゆるサイドテールが特徴的な可愛らしい人だ。


「少しお話したいことがあるんだけどいいかな?あ、神無月さんと東条さんも一緒に話しておきたいことがあるの」

「私たちに話ですか?構いませんよ」


 美姫は首を傾げた後、そう言った。先生は教室を見渡して、俺たち以外の人物がいないことを確認すると話し始めた。


「えっとね月田君たちのことなんだけど……神無月さんと東条さんが脅されて密着しているって噂があってね」


 加賀美先生がそう言うと、美姫がピクリと反応をした。天音は首をかしげていた。加賀美先生は更に言葉をつづけた。


「勿論月田君のことを疑っているわけではないんだけど……その、他の男子生徒から色々嫌なこと受けてるんじゃないかと思って」


 つまり先生の話を要約するとこんな感じになる。俺が美姫や天音を脅しているという噂があった。それで時々俺たちの様子をうかがっていたが、そんな風には見えなかった。嫉妬が原因で噂が広められているのだとすれば、いつか俺に対する嫌がらせが起きてしまうということがあると考えたそうだ。


「今のところは大丈夫です」

「そう?だけど何かあってからじゃ、遅いってこともあるから……その」

「大丈夫ですよ先生。優也君には私たちがいます。何があっても絶対に彼を守りますから」

「私も優君のこと守る!」


 俺のことを心配する先生に対して、二人ははっきりとそう言ってくれた。先生はそんな二人に対して、少し驚いたもののすぐに理解を示してくれた。


「分かったわ。それでも、どうしようもなくなったら、まず私を頼ってね?」

「ありがとうございます」

「それと一つ聞いてみたかったんだけど……でもなぁ」


 先生は俺たちに何かを聞こうとして、すごく悩んでいる表情だった。俺と美姫と天音は三人で顔を合わせてアイコンタクトを取った。


「大丈夫ですよ、聞きたいことは何でも聞いてください」

「わ、分かった。教員としてこんなことを聞くのはどうかと思ったんだけど……そのぉ、月田君はどっちかと付き合ってるのかな?」


 先生はワクワクとした表情で俺にそう聞いてきた。仮彼女の件を言うわけにもいかないし、かといって二人とも彼女なんていうことも出来ない。美姫が彼女といえば、天音との距離について何か言われるかもしれない。だとするならば、どちらとも付き合ってないことにするのが無難な選択肢だろう。そう思って俺が答えようとしたのだが、先に答えたのは美姫だった。


「複雑な話なんですけど……優也君は私と天音ちゃんの両方と付き合ってます」

「え、ええええええ!?」


 美姫が先生にそう言うと、先生は驚きの声を上げていた。驚いた彼女に対して、美姫が慌てて説明を加えた。流石教員というべきか、美姫が話を始めるとすぐに彼女の話に耳を傾けていた。

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