#228:放課後のイチャイチャ
茜とは駅で別れ、姉さんとは家の前で別れた。美姫と天音と瑠璃の三人は俺の家に寄って行くらしい。
「優君のベッドにダイブ~」
天音は荷物を俺の部屋の床に置くと、俺のベッドにダイブした。美姫はそっと天音の荷物を取ると、壁に立てかけた。
「あ〜疲れた〜。優君もこっちおいでよ~」
天音はベッドに寝転がりながら、俺を手招きして呼んだ。俺も荷物を置いて、ベットに腰掛ける。
「ふふっ、天音さんとても疲れていたのね」
「天音ちゃんはいつも元気ですから。夜はぐっすり眠っていることが多いですよ」
美姫と瑠璃の二人は、天音のことを見ながら微笑んでいた。当の本人はそんな彼女たちの視線には気づくことなく、俺に甘えてきた。
「優君。今日も私頑張ったよ~」
「うん、お疲れ様天音」
俺は天音の頭をやさしく撫でてあげた。すると天音は嬉しそうな表情を浮かべた。天音は目を細めてうれしそうな表情を浮かべた後、体を起こして俺に抱きついてきた。
「優君。ちゅー……しよ?」
「うん?わ、分かった」
天音は抱きつくと、突然キスをした。そんな天音を見て瑠璃は顔を真っ赤に染めた。
「ななな、急にどうしたのよ天音さん!?」
「何か急に優君とイチャイチャしたくなっただけだもん」
天音はそう言うと、ギュッと俺の背中に回す腕の力を強めて抱きついてきた。そして再びキスをしてきた。
「それでは、私たちも混ざりましょうか」
「え。ちょっと美姫さん!?私は混ざるって言ってないのだけれど」
慌てたように瑠璃はそう言ったのだが、美姫に腕をつかまれてベッドまで歩いてきた。
「はい、優也君。まずは瑠璃ちゃんにもキスをしてあげてください」
「えっ、ちょっと!?……分かった。お願いするわ」
瑠璃は焦ったような表情を浮かべていたが、やがて覚悟を決めたのか頬をピンク色に染めながら目を閉じていた。俺はそんな彼女を抱きしめると優しくキスをした。
「ふふっ、次は私ですね」
美姫はそう言うと、俺の背中に腕を回した。そして優しいキスをした。
「お兄ちゃん。……あー!!!」
美姫とキスをしていると、突然部屋の扉が開いた。千春は驚いたような顔をした後、俺のもとに走ってきた。
「いつの間にイチャイチャしてずるいです」
「千春ちゃんも優也君とイチャイチャしますか」
「勿論です」
千春はそう言うと、俺にキスを求めてきた。しばらくの間俺は四人とかわるがわるキスをしたり、膝枕をしてもらったりしてイチャイチャしていた。
「帰りたくないよー」
「天音ちゃん、帰りますよ」
天音は今日も家に泊まりたいと言っていたんだけど、今日は天音のお母さんに帰ってくるように言われているらしい。まぁ、ごねているけど。結局瑠璃に連れられて、彼女は俺の部屋から悲しそうに出て行った。
久しぶりに家で千春と二人きりになった。今日の夕食は彼女が作ることになっているんだけど、彼女の料理は美味しかった。そして夜は千春と久しぶりに二人きりで寝ることになった。
千春と二人きりの時でも、毎日一緒に寝るのは恥ずかしいので、俺が彼女にお願いして別の部屋で寝ている。
「お兄ちゃん、久しぶりに一緒に寝るね」
「ああ、そうだな」
俺たちは布団の中で肩を寄せ合っていた。眠っている間千春は俺の手を握って、安心した表情で眠っていた。




