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#17:罰ゲーム

前回のゲームの続きです。

今回は、優君と美姫ちゃんがゲームをします。

作者名改名しました。

「さてと次は私たちの番ですね」


 美姫はそう言って、箱からお菓子を一本取り出した。


「ルールはさっきと同じで問題ない?」

「はい、構いませんよ」


 美姫はそう言うと、持っていたお菓子を俺の口に咥えさせた。そして、自身も反対側の端を咥えた。


「それじゃあ位置について。よーい、ドン」


 天音の可愛らしい合図とともに、ゲームが始まった。目の前には美姫の顔がありドキドキしながらも、ゲームに集中するために無心でお菓子を少しずつ食べ始めていった。


 徐々に俺たちの距離は近くなってきている。そして今にも触れそうになった瞬間、美姫はお菓子を離してしまった。


「は、恥ずかしすぎて無理です」

「よっしゃあ勝った」

「優君すごーいー!」

「え?あ、負けてしまいました」


 美姫は最後の最後で恥ずかしくなってしまい、つい恥ずかしいと叫んだことによりお菓子を離してしまったらしい。


「これで罰ゲーム決定だね」

「さてと、天音」

「どうしたの優君?」

「折角だから一緒に罰ゲーム考えないか?いつも美姫に振り回されてばっかりだしな」

「うん、面白そう。一緒に考える」


 天音が乗ってくれたので、彼女と一緒に美姫への罰ゲームを考えることにした。




「何をしたら美姫が恥ずかしがると思う?」

「何だろう。優君が顔を近づけて不意打ちでキスとかすれば恥ずかしがるとは思うけど……罰ゲームにはならなさそうだもんなぁ」


 天音は困ったような表情を浮かべて、腕を組み考え始めた。地味に「むむむ」とかを子焦げで言っているのが可愛らしい。


「そうだ、普段美姫ちゃんが着なさそうな服を着せるのがいいんじゃない?」

「服か、確かにいいかもしれない」

「何がいいんだろう。室内で水着とかだと優君が、恥ずかしがっちゃうし」

「あ、あはは」


 言い返せねえ。昨日、お風呂に彼女たちと一緒に入ったときに水着姿の三人と一緒に入ってついうっかりのぼせちゃったからなぁ。確かにまた見てみたいが、今は違う格好の彼女を見てみたい。


「無難なところで行くとやっぱりメイド服とかどうだ?」

「あ、いいと思う!美姫ちゃん、あんまりそういうの着ないと思うし、結構恥ずかしがると思う」

「それじゃあ、それにするか」

「決まりましたか?」

「ああ」


 美姫への罰ゲームはメイド服を着るということになった。美姫は滅茶苦茶恥ずかしがってはいたが、罰ゲームということで渋々彼女の家に戻り、着替えを取りに戻った。


 十分ほどすると、部屋に戻ってきて着替えるからと俺は部屋の外に追い出されてしまった。普段なら俺が遠慮しても見ていいと言ってくる彼女だが、今日は問答無用で俺を部屋の外に追い出すあたり相当恥ずかしいらしい。




 俺が部屋から出て十分程の時間が経過した。


「も、もう入ってきていいですよ」


 部屋の中から美姫に呼ばれたので、俺は恐る恐る天音の部屋の扉を開けた。


「「おかえりなさい、ご主人様」」


 そこにはメイド服をきた人物が何故か二人もいた。罰ゲームということで美姫が着るのは分かるのだが、何故か天音も一緒に着ていた。


「天音もメイド服を着てるんだ?」

「優君聞いてよ!美姫ちゃん、ちゃっかりメイド服を二セットも持ってきて、恥ずかしいから一緒に着てとか言うんだよ」

「ご主人様は、天音ちゃんのメイド服も見たいと思われました故に彼女の分も持ってまいりました」


 そう言う美姫は対して恥ずかしがるそぶりを見せることもなく言った。すると、天音は何かに気づいたような顔をしている。


「も、もしかして美姫ちゃん。私にメイド服を着せるために恥ずかしいとか言ったの!?」

「勿論です。メイド服を私に着せようとしたのは優君と天音ちゃんですから」


 美姫は勝ち誇ったような表情で天音のことを見た。そう言えば美姫は負けず嫌いな性格だったなぁ。ドンマイ、天音。俺は、メイド服を着せられて恥ずかしがっている天音に心の中でそう思った。

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