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#14:お泊り会

お泊り回です。

前回の続きです。

「それじゃあ布団を敷きましょうか」

「うん。優君、布団は押し入れの中だよね?」

「ああ、ちょっと待ってて今出すから」


 俺たちは今、空き部屋にいる。折角のお泊りということもあって一緒に寝たいと天音が駄々をこねたからだ。勿論美姫と千春もノリノリであった。一緒に寝るのかはどうかと思った。しかしお風呂に入ってしまった以上もう何を言っても引いてくれはしないだろうと思い、彼女たちと一緒に寝ることにした。


 とはいえ俺の部屋のベットはおそらく寝れて二人までなので、かと言って俺の部屋で眠るスペースはないので、空き部屋に布団を持ってきて眠ることにした。



 俺たちは、空き部屋に布団を持って行って皆で敷いた。そして、その後は布団の上に皆で座り他愛のない話を始めた。




「さて、少し早いですがそろそろ布団の中に入りましょうか」


 しばらくして美姫がそう言うと、俺は彼女に布団の中に引きづりこまれた。そして、布団の中で彼女は密着してきた。そしてそれを見て対抗するように反対側に天音がもぐりこんできて、体を密着させてきた。


「お姉ちゃんたちずるい。まぁ、いいです。明日にでもお兄ちゃんの隣で寝ますから。それじゃあ今日は天音お姉ちゃん、隣失礼しますね」

「さてと、次は何を話しましょうか?」

「何か修学旅行に来てる気分じゃないかな、美姫ちゃん?」

「ふふっ、確かにそうですね」


 中学校の修学旅行でも二人は同室だったらしく、一緒の布団で寝ていたらしい。勿論見たわけではなく、美姫から聞かされただけだから実際のところどうだったかは分からないけど。


「それじゃあ、恋バナしない!?」

「天音お姉ちゃん、恋バナって……皆好きな人同じで分かってるのに盛り上がりますかね?それに、お兄ちゃんの前で何て恥ずかしいですし」

「ふふっ、まぁいいと思いますよ。折角、優也君が近くにいるわけですし私たちの想いを受け止めてもらいましょうか」


 とは言ったものの、俺のことを好きになった理由とかを話すわけではなく、俺のカッコイイ所と可愛い?所をただひたすら三人で話し合うという時間になってしまっていた。褒めてくれるのは勿論嬉しいし、カッコイイと言われることも嬉しい。


 ただそれ以上に、一緒に布団に入った状況で、密着した状態で言われたらなおのこと恥ずかしい。あと、俺のかわいいところは言わないでください。本当に恥ずかしいから。ただひたすらに俺がドジしたこととか、恥ずかしかったことを暴露しているだけだから。

「もう少し優也君の可愛い話を聞きたかったのですが、まぁ仕方ないです。今度の機会にとっておきますね」


俺は何とか美姫を説得して可愛い話だけは何とか辞めてもらえた。


「とは言え、優也君がカッコイイ何て言うのは分かりきった話ですからね」

「いやいや、そんなことないだろ!?」

「えーでも優君結構クラスの女子にも人気だよ?優しくて気遣いが出来て、オマケに顔もいいって」

「まぁ、お兄ちゃんですからね」

「えぇ、そうですね。優也君ですから」

「何、その全てわかってますよ感は」

「ふふん、幼馴染は全てお見通し何です」


 天音は自慢気にそう言った。


「優也君が読むラノベの中に、幼馴染は負けヒロインとありましたが、覚悟してくださいね?私たちは他の人たちに負けるつもりはありませんよ?」

「うんうん、優君を愛する気持ちは誰にも負けないから。その……一緒にいてね?」

「お兄ちゃんとお姉ちゃんたちとずっと一緒にいるもん」

「千春ちゃん、可愛い」

「きゃっ!?天音お姉ちゃん」


 天音はそう言うと、俺から手を放し反対側を向いて千春に抱き着いていた。


「あ、そうそう優也君」

「なんだ?」

「負けるつもりはないと言いましたが、そもそも戦うつもりもありませんよ?ただ勿論、新しい女の子は私が事前に本当に優也君のことを好きかどうか見極めるので、心配しないでくださいね」


 ――あ、これ不安だらけだわ。勝手に仮彼女を増やそうとしないでください。

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