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タイムリープ〜悪女の烙印を押された私はもう二度と失敗しない  作者: 結城芙由奈@コミカライズ連載中


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第4章 10 ウィンザード家とオスカーの秘密

「オスカー様・・・その話・・どうしてご存じなのですか?今から何百年も昔の話なのですよね?」


「そうだ・・・。だが、当時の国王の日記が残されていて・・詳細にその内容が綴られている。ウィンザード家の国王は、王家の記録を子々孫々迄残す為、王位を継いだものは日々の日記を書くことを義務付けられるのだ。」


オスカーは手綱を引きながら話を続ける。


「それで・・オスカー様はその話をご存じだったのですね?」


「ああ。悪魔は魔術師の描いた魔法陣の上に現れたらしい。そして国王はエルトリア家の呪いを解除する方法を悪魔に頼んだのだ。」


「・・・・。」


私は俯いてその話を聞いていたが、自分の手を固く握りしめると意を決してオスカーに尋ねることにした。


「オスカー様、よくお話の世界では悪魔は無償では人の願いは聞き入れないと言われております。例えば死んだときに魂を奪われるとか・・まさか、ウィンザード家も悪魔と契約を結んだときに何か・・代償を支払ったのですか?」


尋ねながら私の身体は震えていた。


「よく知っているな?その通り・・・。代々王位を継いだ者は死を迎える時に魂を悪魔に渡す事を約束させられた。それだけではない。悪魔という者は実体を持たない。なので悪魔に自分の身体をささげ、憑りつく事も条件に付けくわえられた。」


「ま・・まさか・・・それでは今の国王陛下は・・・?」


「そうだ。今の父には・・悪魔が憑りついている。悪魔は隙があれば宿主の身体を乗っ取ろうとする。だが・・・父は気高い人間だった・・。その強い精神力で何度も押さえつけてきたのだが・・徐々に正気を保っていられる時間の感覚が狭まってきている。」


私はオスカーの今の言葉で合点がいった。先程状況次第では城に戻ると言っていたが・・つまりフリードリッヒ3世が今は正気を保っているならば城に戻れるという意味だのだ。


「そういえば・・オスカー様。悪魔は・・どうやってエルトリア家の呪いを解いたのですか?」


するとオスカーは言った。


「いや・・・呪いは解かれていない・・・。所詮悪魔の力をもってしてもエルトリア家の呪いを解くことは出来なかった。」


「え?それでは悪魔がとったのはどのような方法だったのですか?」


「呪いの緩和だ。」


「呪いの緩和・・?一体それはどういう事ですか?」


「分かりやすく言えば・・・悪魔はウィンザード家の血を引く者たちの魂を3等分にしたのだ。一番多くの呪いを引き継ぐ魂、2番目に多い呪いを引き継ぐ魂、そして・・わずかな呪いを持つ魂という具合にな。だが・・・そのせいで弊害が起きた。」


「弊害・・?ですか?」


「ああ。もともと一つの魂を無理に3等分にした。そのせいで・・身体も時々分裂するようになってしまったのだ。」


「え・・?」


オスカーは頭を押さえた。


「夜眠っている時や・・・体調不良のような時は魂が分離しやすい。そして分離した身体は勝手な行動を取ることもしばしばある。特に一番問題を起こすのは・・最も多くの呪いを引き受ける魂を持つ者だ。アイリス、お前も城で目を覚ました時に見たのだろう?犬をけしかけてお前を襲わせようとしたあのオスカーが・・・最も強い呪いの影響を受けているもう一人の俺なんだ。本当に・・あの時はお前に悪い事をしてしまった。あんなにも・・お前を怖がらせ・・危険な目にあわせてしまって・・・。だが、何とかすぐに魂を融合させることが出来たが・・あの呪いを持つオスカーの飼い犬に攻撃をされて・・・呪いを受けてしまったんだ。」


そしてオスカーは私を見ると言った。


「アイリス・・・お前・・どうやって俺をあの呪いから救ってくれたんだ?」


「え・・?」


「あのままでは俺は確実に死んでいただろう。なのに・・お前が急激に広がった俺の呪いを鎮めてくれたんだ。今までは教会で祈りをささげてもらわない限りは三日三晩身体をむしばむ呪いに苦しめられてきたのに・・・。お前は俺をいとも簡単に救ってくれたのだ。」


そしてオスカーは足を止めると私の右手を取り、甲にキスを落とすと戸惑う私をじっと見つめてきた―。








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