イケメンのシャツからちらりと見える胸板にドキドキする
今更ですが主人公及びその他登場人物の見た目は特に考えていません。
皆様の理想の人物を当てはめてください。
僕の中の主人公は自分のことをイケメンだと思い込んでいる精神異常者です。
キラービー討伐から一ヶ月。
学内では俺たちの、というよりはカミラの話題で持ちきりだった。
学年主席が入学1週間でキラービーの大群を討伐。
おまけに完全体の女王までもと来たもんだから大騒ぎだ。
噂は瞬く間に、尾ひれを付けて広がっていったのだった。
周りからの奇異の目に耐え切れないのか、
カミラはあれ以来、事情を知っている俺たちと行動を共にすることが多くなった。
「いい加減うんざりしてきたわ…」
頭を抱えながらそう呟くカミラ。
現在進行形で続く視線に段々とストレスを溜めていた。
「注目されて羨ましい限りだよ」
そんなカミラの表情を楽しみながら憎まれ口をたたく。
どうも噂の中での俺とエルザはカミラの取り巻きのような扱いらしい。
お陰で俺の評価はたった1週間で顔が良い新入生から顔だけは良い新入生に変わってしまった。
「たまったもんじゃないわよ。
毎日毎日、根も葉もない噂に付き合わされて。」
「一躍有名人だもんねぇ!」
呆れ声でぼやくカミラにエルザは能天気に応える。
そんな話をしながら俺たちはキラービー以来の依頼を受けにクエストボードへ向かっている。
実を言うと、そんなに急いで依頼をこなす必要は無いのだ。
キラービー討伐の状況を把握した学校側が低難度から高難度依頼へと変更したお陰で半期分のノルマは達成しているのだ。
今日はカミラの憂さ晴らしの面が強い。
クエストボードへ到着すると、その前に一人の男が立っていた。
長身で整った顔立ちの男は周りから良い意味で浮いていた。
俺たちはその男を一瞥し依頼の選定に当たる。
キラービーのような事態になるのは御免だ。
「君、噂のカミラさんでしょ?」
依頼を眺め始め数秒と経たずに男が話しかけてきた。
有名税と言うやつか。
自分に関わってくると面倒なことこの上無いな。
「ええ、そうよ…」
カミラはボードから目を離さずにうんざりしたように応える。
「俺はエーレンフリート・マイゼンブーク。
周りからはエレンって呼ばれている。」
エレンと名乗る男はカミラの態度を気にせずに続ける。
「依頼を探しているんだろう?
実はお奨めの依頼があるんだ。」
お奨めの依頼。
初対面からのお奨めほど怪しい物はないが。
学校に来ている依頼だ変なのではないか。
俺たちは少しだけ興味を示す。
「内容は商人の護衛。
バーリンからライプツィヒへの道中、魔物や野盗から商人団を護衛するだけ。
距離も短いし危険な魔物の目撃情報もない。」
ライプツィヒ。確か首都バーリンの南に位置する街だっけ。
音楽家達が集まる街らしい。
確かに然程離れていない。ゆっくり移動したって片道4日程度か。
適度に魔物が現れてくれればカミラのストレス発散に丁度いいのかもしれないな。
「どうする、カミラ?
聞く限りでは悪く無さそうだけど?」
カミラに判断を仰ぐ。
今回はカミラの意向での仕事だ。
本人に決めさせるのが筋だろう。
「私も良いと思うよ!」
特に何も考えていなさそうな声で言うエルザ。
「そうね…」
数瞬考え込むカミラだがすぐに答えが出たようだ。
「良いわ。乗りましょう。」
その一言に待っていましたと言わんばかりの笑顔でエレンは答える。
「よっしゃ!決まりだな!」
エレンはそう言い受付へ依頼を受ける旨を伝えにいく為に去っていった。
「女だったら惚れてたかも…」
そんな事を呟きながら、俺たちは旅立ちの準備を始めた。
新キャラ登場です。
しばらくこれ以上は出しません。




