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魔王から学ぶ魔王の倒しかた  作者: 唯野bitter
第1章
38/460

最終話? 最後の戦い

前回までのあらすじ

犠牲になった仲間たちの力を受け取り魔王と対峙するホウリ。昏睡状態のフランを救うため、そして仲間達の無念を晴らすため、ホウリの最後の戦いが始まる。

 ゴテゴテと色々な装飾の付いた王座に魔王が座っている。その容姿はフランと似ているか肌の色が暗闇の様に黒く一目で別人であると分かる。

 魔王は王座に座りながら不敵に笑っている。俺が憎々しげに睨みつけると魔王は肘掛けに手を載せながら頬杖を付き俺に話しかけてきた。



「よく来たな、勇者よ」

「ああ、ここであったが百年目って奴だ。この台詞を本当の意味で言うことになるとはな」



 百年前、フランが急に苦しみだし黒い煙が上がりだした。そして、その煙がフランの体に変化すると『百年後にこの世界を滅ぼす』と言い残しそのまま飛び出していった。抜け殻になったフランを残して。

 その日から俺達の前には様々な刺客が現れ戦いの毎日となった。その戦いの中でロワが倒れ、ミエルが倒れ、最後にはノエルも倒れた。

 仲間達の為にも俺はコイツを倒さなくてはならない!



「手前ぇは俺が倒す!」

「そう熱くなるな。私はお前を高く評価している」

「お前の評価なんてどうでもいい!」

「そう言うな。そうだな、ここまで来た褒美として世界の半分をやろうではないか。金だろうと女だろうと好きにできるぞ?」



 世界の半分か。確かに、コイツにはそれを実現する力がある。嘘をついている様子も無いし本気なんだろう。だが、



「断る!」

「ふむ、ではこの旅で死んだ仲間達も生き返らせてやろう。これならどうだ?」



 魔王の言葉を聞いて俺の頭にロワ、ミエル、ノエルの顔が浮かぶ。確かにあいつらが生き返らせたいという思いはある。だが、



「……断る」

「ほう?理由を聞いても?」

「あいつらは俺の為に……いや、俺とフランの為に死んだ。あいつらの思いを踏みにじる事は出来ない」



 俺は魔王に剣の切先を向ける。



「テメェを倒してフランの魂を返してもらう!それが俺の使命だ!」

「フラン?ああ、あの『器』とことか」



 魔王は首を傾げたあと、思い出した様に手を鳴らす。



「お前はあの『器』の事が大事なのだな。ふむ、ではこうしよう。私があの『器』の代わりになろうではないか。この姿は『器』からとったからな」



 そう言うと、魔王の肌の色が変わり姿がフランそっくりになる。



「これでどうじゃ?文句あるまい?」

「……どこまでもムカつく野郎だ」



 俺は愛刀の『満月』を構える。ノエルその身を犠牲に最後の奇跡として、木刀である『新月』を純白の刀である『満月』に変えた。『満月』に切れない物はなく全てを切断する。

 ミエルからは『守りの力』を、ロワからは『攻めの力』を、ノエルからはこの『満月』を。それぞれの仲間の力を身に宿し、俺はここに立っている。



「おしゃべりは飽きた。そろそろ魔王討伐の時間だ」

「……最後に一度だけ聞く」



 魔王は俺に手を差し伸べながら、真っ直ぐと俺を見る。



「わしと一緒に世界を支配せんか?」

「…………」



 魔王の過去は知っている。日頃から恐怖や悪意の感情にさらされ、周りの奴からは距離を置かれるか迫害をうける。周りの人間は愚か、家族さえ信用できない毎日。そして、ある日運悪く魔王に。

 コイツは世界を滅ぼしたり支配しようとなんてしていない。ただ、誰かと一緒に居たかっただけなんだ。

 だが、俺にはどうする事も出来ない。こいつにやってやれる事はただ1つ。



「……お前は俺が倒す」

「どうあっても気持ちは変わらんようじゃな」



 魔王は懐から杖を取り出し俺に向ける。



「では、ひと思いに殺してやろう!」

「出来るものならやってみろ!」



 魔王に勝てる確率は10%もない。だが、



「行くぞ!魔王!」

「来い!勇者!」



 どんな厳しい状況でも諦めない!それが魔王(フラン)から学んだ事だ!



「うおぉぉぉぉ!」



 俺の戦いはこれからだ!




  魔王から学ぶ魔王の倒し方

    ───fin───




※ご愛読ありがとうございました。唯野bitter先生の次回作にご期待下さい。


















ホ「って、なんじゃこりゃー!」

b「うるさいな、何か文句でもあるの?」

ホ「あるに決まってんだろ!前話まで仲間集めの最中だったろうが!?何で最終話になってんだ!何で打ち切りエンドになってんだ!」

b「いいじゃん別に。もう2年もやってるんだから終わっちゃっても」

ホ「よくねぇよ!百歩譲って終わらせるのはいい!だが何で打ち切りエンドなんだよ!」

b「広げすぎた風呂敷を畳むのには打ち切りエンドがいいってばあちゃんが言ってたから」

ホ「ハンカチ程度の風呂敷しか広げてねぇだろうが!」

フ「それにホウリ以外は死んでおるではないか。というか、わしは生きておるのか?」

b「生きていないし死んでもいないね。魂が魔王化しちゃって抜け殻になっているって設定。それをホウリが生命維持装置で百年程眠らせているって感じ」

フ「ホウリ……ホウリ……メロンパンを買ってくるのですホウリ……」

ホ「ちょっとそこのひと〜」

b「というか、それってホウリが言うべきじゃない?」

フ「そんなことより、大事な事を言っておらんじゃろ?」

b「そういえばそうだね。えーっと、『この物語はフィクションです。登場する人物、展開、名称等は架空であり、本編とは関係ありません』」

ホ「つまり?」

b「全部嘘です」

ホ「だよな」

b「今日はエイプリルフールだからね。こういう事もしておきたいと思って」

フ「ちなみに、本当の部分はあるのか?」

b「そうだね、2〜3%位はあるかな?」

ホ「どこだ?」

b「ホウリがいるって所」

ホ「そこ以外は嘘なのかよ!」

b「そう、ぜーんぶ嘘。魔王の魂が具現化?仲間達が全滅?ないない」

ホ「そうか、全部……ん?」

b「どうしたの?」

ホ「ということは、新月が満月になった事も?」

b「嘘」

ホ「俺がみんなの力を借りて強くなった事も?」

b「嘘」

ホ「マジかよ……」

b「だから、マジじゃなくて嘘なんだって」

ホ「あー、ややこしい。つまり、新月の進化も俺のパワーアップも全部ないってことだな?」

b「そうそう。君の木刀は木刀のままだし、ステータスは低いままだよ。あくまで予定だけどね」

フ「つまり、変わる事もあるのか?」

b「そりゃあるよ。具体的には頭を打ったり、誰かに脅されたり、催眠術とか掛けられたら変わるかな」

ホ「無いようなものじゃねぇか」

b「大体大まかなプロットはあるからね。その中で1つ変えちゃうと全部を変えなくちゃいけなくなるから必然的に変えられなくなっちゃうんだよね」

ホ「そう言われると無理に変えろと脅せなくなるな」

b「脅そうとしてたの?初耳だよ?」

フ「人は誰しも脅したくなる時がある。分かるのう」

b「あれ?私がおかしいの?それとも私が作ったキャラがおかしいの?」

フ「わしらがおかしいのならばわしらを作ったお主もおかしいじゃろ」

ホ「そもそも、まともな奴は茶番なんてしないだろ。これを書いている時点でお前はおかしい」

b「何で私は自分のキャラにこんなに色々と言われなくちゃいけないの?」

フ「そういえば、茶番でおもいだしたのじゃが」

b「なあに?」

フ「いつものアレをやっておらんが良いのか?」

ホ「バカ!折角こいつが忘れてたのに思い出しちまうだろ!」

b「あ、その心配はないよ。だってこれ茶番じゃないもん」

ホ「は?いつもの茶番の形式で進んでるじゃねぇか?」

b「でもタイトルは茶番じゃないでしょ?アレをやるのはあくまでも茶番がタイトルに付いているときだけにしてるんだ」

フ「毎回はキツイからのう。主に読者が」

ホ「と言うことは、締めのアレも?」

b「いや、アレはやる」

ホ「なんで!?」

b「だってあれやらないと終われないでしょ?」

フ「それもそうじゃな。もっともな理由だと思うぞ」

ホ「普通に皆で『まったね〜』て言えば終わるだろ!」

b「今回のお題は『秀逸な嘘』ね」

ホ「話を聞け!」

b「それじゃあ、ホウリの秀逸な嘘まで3……2……1……どうぞ!」



ホ「えー、今日から毎日更新します」



b「……ホウリ、後で覚えておいてよ?」

ホ「理不尽だ!嘘付いただけだろ!」

b「では、今回はこの辺で」

フ「また見てくれると嬉しいぞ」

b「せーの」

b&フ「さよーならー」

ホ「今回は最悪だよ!」

と言う訳で前々からやりたかったエイプリルフールネタです。来年のネタも考えているので今の内に書いておきます。


次回こそ本編です。

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