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魔王から学ぶ魔王の倒しかた  作者: 唯野bitter
第2章
200/460

外伝 月刊ティアーズ 今話題沸騰!キムラ・ホウリという人物の衝撃の真実とは!?

今回はいつもと違う感じです。地の分がほぼ無いです。

 あなたはキムラ・ホウリという人物をご存じだろうか?これを読んでいる人の中にも知っているは多いのではないだろうか。本日はそのキムラ・ホウリについての記事だ。

 知らない人はこう思うだろう。この雑誌で取り上げる程の者なのかと。しかし、少しでも彼を知っている人はこう思うはずだ。なぜ今までこの雑誌で取り上げなかったのかと。

 ではキムラ・ホウリとは何者なのか。それを説明するのは難しい。

 枯れ葉ある時は弁護士、またある時はコック、画家、大工、冒険者と言った様々な顔を持っている。では一体何者なのか。キムラ・ホウリの身近な者達へのインタビューで解き明かしていきたい。



☆   ☆   ☆   ☆



───まずはお名前をお願いします


「俺はナップ・シュトレン。冒険者パーティーである銀の閃光に所属している」



───銀の閃光と言えば有名なA級パーティですよね?


「俺を知っているのか?」



───銀の閃光は有名ですからね。今度、うちの雑誌で特集を組もうと思っているんですよ。


「お前見る目があるな。今日はなんでも答えてやるよ」



───ありがとうございます。では早速、キムラ・ホウリという人物についてお伺いいたします。


「ホウリ?俺よりもあいつを先に記事にするのか?気に入らねえな」



───すみません、今回はキムラ・ホウリの特集なんです


「ちっ……何が聞きたい?」



───キムラ・ホウリとはどこで知り合いましたか?


「オダリムという街の冒険者ギルドだ。その時の試験で戦った事がある」



───結果は?


「……俺が負けた」



───詳細を聞いても?


「言わなきゃダメか?」



───出来ればお伺いしたいです


「……俺の魔法の軌道を小石で反らされて粘られた。その隙に足を捕られて負けた」



───キムラ・ホウリは戦闘も強いんですか?


「弱くはない。何せ闘技大会の優勝者だ」



───普段はどういう戦いをするんですか?


「あいつは相手に合わせて戦術を変えてくる。だから決まった戦い方はない」



───相手の事を研究して対策しているという事ですか?


「そんな所だ」



───なるほど、よく考えられた戦略で戦っているんですね


「悔しいが、あいつに勝つなら不意を付くしかない。それも、中途半端は不意打ちでは返り討ちにあうだろう」



───随分高く買ってますね?


「色んな意味で借りがあるからな」



───借り?


「色々と迷惑かけたし、色々と世話にもなってる」



───どういう事ですか?


「簡単に言えば恋のキューピットをしてもらった。悪いがこれ以上は話せないぞ」



───どうしてですか?


「理由は言えん。ホウリに言うなときつく言われている」



───キムラ・ホウリに?


「そうだ」



───キムラ・ホウリにそこまでの権限があるんですか?


「あいつの命令だから従っているんじゃない。あいつの意見が最もだと思ったから、俺の判断でそうしているんだ」



───そう言われると気になりますね。


「言わないぞ?」



───……ヒントだけでも言いませんか?


「断る」



───分かりました。今は諦めましょう。


「諦める奴の表情じゃない気がするが気のせいか?」



───気のせいです。話を戻しますが、戦闘している時以外のキムラ・ホウリはどんな人ですか?


「一言でいえば小賢しい奴だ。何をするときも策を用いて、自分の思い通りの結果にしやがる。実に気に食わない」



───具体的には?


「俺が欲しかった本を根回しして先に手に入れやがった。その性で俺はその本を手に入れることが出来なかったんだ」



───それは卑怯ですね


「だろ!?俺は正々堂々としろって常々思っているんだよ!」



───では最後に、あなたにとってキムラ・ホウリとは?


「そうだな……。永遠のライバルって所だな」



☆   ☆   ☆   ☆



───まずはお名前をお願いします


「コレト・ガーナ。オダリムの神殿長をしているわ」



───コレトさんは神殿長の中でも、一番民衆の人気が高いですよね?


「そう言われているわね。私としては普通にしているだけよ」



───その自然体な所が人気の秘密かもしれませんね


「そうね。わざわざオダリムまで取材が来るくらいだものね。そこまでして私の事が聞きたいの?」



───いえ、本日はコレトさんの事ではなくキムラ・ホウリの事についてお伺いしたいのです


「ホウリ君?そんなの本人に聞けばいいじゃない?」



───中々本人にアポが取れなくてですね。なので他の方へ取材をしているのです


「そうだったの。だったら良い事を教えてあげるわ」



───なんでしょうか?


「ホウリ君は極度の甘党よ。美味しいスイーツを持っていったら話くらいは聞いてもらえるわよ」



───そんなまさか。子供じゃないんですからスイーツ程度で釣られる訳ないじゃないですか。


「あら、私達の間での共通認識よ?疑うんだったら他の人にも聞いてみれば良いわ」



───そうしてみます


「それで、ホウリ君の何を聞きたいの?」



───キムラ・ホウリがどういう人物かを追っているんです。どういう人物ですか?


「とても難しい質問ね。ホウリ君のすべてを説明するには私じゃ力不足よ」



───この街ではコレトさんが一番親しいとお伺いしましたが?


「私よりも詳しい子はいるけど……、あの子を紹介する訳にもいかないわね。分かったわ、私が話せる範囲で話してあげる」



───ありがとうございます。ではまず、キムラ・ホウリとの出会いを聞かせてください


「そんな劇的な出会いじゃないわよ。居酒屋で席が隣になって、意気投合したってだけ」



───居酒屋だけで会っていたんですか?


「そんなこと無いわよ。神殿の仕事を手伝って貰ったり、面倒なストーカーを撃退してもらったりね」



───ストーカーの撃退ですか。普通、なんでもない人物にそんな事頼みますか?


「もしかして、私とホウリ君が付き合っていると思ってるの?」



───違うのですか?


「あははは、そんな訳ないじゃない。ホウリ君を知っている人なら誰だって頼るわよ。現に同じパーティーメンバーのフランちゃんもそうしたみたいだし?」



───そうでしたか。彼は人間関係に関してのエキスパートなのですね


「その言い方は正しくないわね」



───と言うと?


「ホウリ君は全てのエキスパートよ」



───は?


「簡単に言えば何でも出来るの。ステータスを必要としない事だったらね」



───そんな規格外な事があるんですか?


「あるわよ。それがホウリ君だもの」



───いやー、でも……


「その顔は信じてないわね?」



───そんな人間がいるなんて、現実的に考えられないじゃないですか


「確かにホウリ君を知らない人からしたら信じられないか。じゃあ、忠告だけしておくわ」



───忠告?


「ホウリ君相手に舐めてかからない事。下手な事すると痛い目に会うだけじゃ済まないわよ?」



───そんなに怖い人なんですか?


「筋を通さなかったり、敵対しなければ大丈夫よ。ちなみに、私のストーカーは一生牢屋の中に幽閉される事になったわ」



───ストーカーの刑罰は懲役6年では?


「ホウリ君なら終身刑に出来るわ。そういう人なのホウリ君は」



───……忠告はありがたく受けておきます


「それが賢明ね」



───最後に、あなたにとってキムラ・ホウリとは?


「大切なお友達よ」



☆   ☆   ☆   ☆



───まずはお名前をお願いします


「ラビ・プレンです。検察官をしています」



───本日はよろしくお願いします


「お願いします。今日はどのような取材でしょうか?」



───キムラ・ホウリと言う人物の正体に迫る!という企画でして。キムラ・ホウリについてお聞きしたいんですよ


「ホウリさんについてですか?私よりも詳しい人がいると思いますけど?」



───勿論他の人にも取材はしています。色んな人から話を聞いた方が良い記事になると思いましてね


「確かにそうですね。だったら協力させてください」



───ありがとうございます。ではまず、キムラ・ホウリとの出会いを教えてください


「ホウリさんとの初めての出会いは憲兵所でした」



───という事は、お仕事の時に出会ったという事ですか?


「そうですね。仕事の話になるので詳しくは言えませんが、とある事件の解決に協力してもらったんです」



───彼は検察に協力できるような人物なのですか?


「そうですね。かなり頭が良くて、情報の収集能力も憲兵より高いです」



───個人に憲兵が負けるなんて信じられませんね


「あはは、耳が痛いですね。私達もホウリさんに頼らなくても良いように努力してますけど、まだまだです」



───その様子を見るに冗談ではなさそうですね?情報の出所は分かっているんですか?


「全ては把握してません」



───もしかして非合法な方法で集められたのでは?


「どうでしょうか。ホウリさんならバレてしまうリスクを犯す事は無いと思いますけど」



───それはどういう意味ですか?


「ホウリさんって見ただけで色んな事を把握するんですよ。例えば、私の元気が無い時に、何があったか当てた事があるんですよ。なんで分かったのか聞いた所、細かい仕草で何があったかは大体分かるって言われたんです。後は、会話の中で情報を集めたり、細かいニュアンスで判断してるって言ってました」



───……私達からしたら羨ましい能力ですね


「私達からしても羨ましいですよ。まあ、具体的にどうやって情報を集めているかは知りませんけど」



───それだけの情報源があれば検挙率も上がったんじゃないですか?


「……いえ、私達は極力ホウリさんを頼りません」



───何故ですか?彼の力を借りれば犯罪者を一網打尽に出来るでしょう?


「確かに記者さんの言う通りです。しかし、ホウリさんはずっといる訳では無いです。頼り切ってしまいますとホウリさんがいなくなった後、私達だけで動く事が出来なくなってしまします。だからこそ、私達はホウリさんに頼り切りではいけないのです」



───立派な心掛けですね


「ホウリさん自身も同じ考えみたいですしね。情報の集め方とか、裁判のやり方とか教えてくれますよ。ちょっと意地悪ですけど」



───意地悪?


「わざと重要な情報を隠したりするんですよ。自分で気づくかの試したんだー、って言って」



───それは意地悪ですね


「おかげで情報の精査が上手くなりましたよ。あまり納得はしてませんけど」



───それは大変でしたね。そう言えば、一つ聞きたいんですが良いですか?


「なんですか?」



───彼は極度の甘党で美味しいスイーツを用意すれば話をしてくれると聞いたのですが、本当ですか?


「本当ですよ。なにせ、裁判の直前までスイーツ食べる人ですから。相談中も絶対にスイーツ食べてますし」



───最後に、あなたにとってキムラ・ホウリとは?


「不本意ですけど、私の師匠です」



☆   ☆   ☆   ☆



───まずはお名前をお願いします


「フラン・アロスじゃ」

「ノエル・カタラーナでーす」

「ロワ・タタンです」

「ミエル・クランだ」

「して、何用じゃ?」



───キムラ・ホウリを雑誌で特集したいと思ってまして。パーティーメンバーの皆さんにお話を聞きたいのです


「ほう、どういう記事にするつもりじゃ?まさか、面白可笑しく書き立てる等と考えておらぬじゃろうな?」



───そんな事ありません。聞いた事をそのまま書いて、嘘は書きません。


「……お主、命知らずじゃな?」



───どういうことですか?


「いや良い。飯を奢ってくれるんじゃから、わしから言う事は無い」



───よく分かりませんが、取材を始めます。まず、皆さんのキムラ・ホウリとの出会いを教えてください


「わしは特に面白い事はないな。出会った瞬間に殺しあったくらいじゃ」



───面白い事しか言ってませんよね!?


「あー、すまん。殺し合いは誤りじゃった」



───で、ですよね。流石に殺し合いなんて……


「殺し合いではなく一方的な虐殺じゃった」



───もっと酷いですね!?よく同じパーティー組んでますね!?


「色々あってのう」



───その色々を聞きたいんですけど……


「悪いがこれ以上は機密事項じゃ」

「はいはーい!次はノエルの番!」



───お願いします


「魔物に襲われている所を助けてくれたの!」



───それは面白そうですね。詳しく聞いても良いですか?


「えっとね、ノエルがゴールドウルフに襲われそうになった所にホウリお兄ちゃんとフランお姉ちゃんがやってきたんだ。ホウリお兄ちゃんはゴールドウルフを引き受けてくれて、そのまま倒してくれたんだ」



───彼はそんなに強いのかい?


「うん!ホウリお兄ちゃんはカッコよくて強いんだよ!」



───そうでしたか。次はロワさん、お願いします


「僕はお二人のように劇的な出会いじゃないです。弓の練習してた時にホウリさんがやって来たんです」



───アドバイスでも貰ったんですか?


「はい。そのアドバイスでユミリンピックに出られたんです」



───今まで取材して分かったんですが、彼はどんな事でも出来るとか?


「そうじゃな。物理的に可能な事なら出来る」

「私達の戦闘指南もホウリがやっているしな」

「成長を実感できますしね」



───最後にミエルさん、お願います


「私が家にいると、急に来て仲間になれと言ってきた。私に戦闘で勝ったら良いという条件の元、私はホウリと戦ったんだ」



───仲間になったという事は、キムラ・ホウリが勝ったんですか?


「……不本意ながらそうだ」

「あれはわしも卑怯じゃと思ったぞ。騙して戦闘エリアから自主的に出させたんじゃぞ?普通そんな発想になるか?」

「だからいまだにあいつを信用しきれないんだ」



───話で聞いていたんですけど、かなりぶっ飛んだ人ですね


「まあのう」

「でもさ、ノエル達の事を一生懸命考えてくれてるよね?」

「そこに異論はない。だが、その方法が問題なのだ」

「常識的な方法ではないですよね。戦闘の特訓もですけど、勉強とかダイエットとか」



───最後に、皆さんにとってキムラ・ホウリとは?


「そうじゃな、難しいが……相棒といった所じゃな」

「大切なお兄ちゃん!」

「尊敬している人の一人です」

「信用しきれないが、とりあえずは仲間だな」



☆   ☆   ☆   ☆




「さてと、そろそろ印刷できたかな?」

「おいコイタ!?これはどういう事だ!?」

「編集長?どうしたんですか?」

「どうしたんですかじゃない!これはどういうことだと聞いているんだ!」

「これってキムラ・ホウリの記事が載ったティアーズの今月号ですよね?何かありました?」

「『何かありました?』じゃない!なんだこの文は!不当に情報を集め、憲兵さえも脅している、更にいろいろな女性と関係を持っていて、闘技大会も不正して勝ったとなっているぞ!キムラ・ホウリがまるで悪者みたいに書かれているじゃないか!」

「いつもの事じゃないですか。集めた情報を誤解しやすく書いて、あくまでも推察ですって言う逃げ道を残してます。訴えられても勝てますよ」

「そういう問題じゃない!これ、キムラ・ホウリ本人に許可とったのか!」

「あー、スイーツ持って会いに行こうと思ったんですけど、中々会えなかったんで許可は取ってないないです」

「スイーツって、もしかしてデスクに置いてある駄菓子か?」

「そうですけど?」

「そんな雑な物でキムラ・ホウリが会ってくれるわけないだろ!」

「そう言われましても。こちらは会おうとしたけど、あちらが会わなかった。悪いのはあちらでしょう?」

「バカ!かならずキムラ・ホウリに許可取るように言っただろ!」

「そうでしたっけ?まあ、別に良いじゃないですか」

「良くない!発送サレス前にさっさと雑誌を回収してこい!」

「何でですか」

「良いからさっさとしろ!早くしないと……」

(ドンドンドン!)

「ひぃ!」

「来客ですか?」

「き、キムラ・ホウリだ。もうこの会社は終わりだ……」

「そんな大げさな。俺が出ますよ。なあに、何を言われてもいつもみたいに追い返してやりますよ」



☆   ☆   ☆   ☆



 いつも月刊ティアーズをご愛読いただきありがとうございます。

 まことに残念ながら月刊ティアーズは廃刊になりました。今までご愛読いただきありがとうございました。

この出版社はどうなったのか。それはホウリにしか分かりません。


次回は未定です。ロワの話ですかね?


ガッシュ2やっとみられました。面白かったです。欠点としては月1なので待ちきれない所ですかね。

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