51話 魔人はチョロかった
俺は今、魔人族と平和条約を結ぶ為、決闘をしていた。
亜人族としたように、この決闘に勝てば相手より自分達の方が優れていると証明され、相手種族を支配できる。
ただ、今回の決闘は亜人族としたようなのとは少し違う。
「ぐはぁぁ!!」
「勝者!シン!!」
「次は俺だ!」
「ぐはぁぁ!!」
「勝者!シン!!」
「次は俺だ!」
「ぐはぁぁ!!」
「勝者!シン!!」
「次は俺だ!」
何この無限ループ?
魔人族は亜人族と違って忠誠心は高くない。
故に代表が勝とうが負けようが自分が納得しない限り意味がない。
だから代表との決闘は一瞬にして終わったが、この事に納得出来ない奴等が「今度は俺と勝負しろ!」と闘技場に乗り込んできたので返り討ちにしたらこんなことになってしまった。
全員秒殺だが挑戦者はまだ何人もいる。
後ろには長蛇の列が並んでいた。
変なところで律儀だな。
「次は俺だ!」
「だあ!もうめんどくせえ!!」
半永久的に続くこの無限ループに俺はイライラしていた。
「おいお前ら!!もうめんどくせえから纏めてかかってこい!!」
俺が大声で叫ぶと、
「何言ったんだ!そんなん卑怯だろうが!!」
だから何でこんなときに律儀なんだよ!
もうそこは一斉にかかってこいよ!
「一対一じゃ勝てない癖に何言ったんだよ!」
俺の言葉に魔人族は押し黙った。
「お前らは今魔人族の命運を賭けた決闘をしているんだ。今ここで負けたら終わりなんだぞ」
俺は魔人族達を見渡した。
「どんな卑怯な手を使っても勝たなければいけない。そうだろ!」
「た、確かに....」
「今まで何綺麗事言っていたんだ俺は」
「勝てばいいんだ.....」
「そうだ、勝てばいいんだ........」
「皆!殺ってやるぞ!!」
「「「「「おおおおおお!!!」」」」」
俺の言葉を聞いて魔人族達は触発され一斉に襲いかかってきた。
にしても、こんなに簡単に上手くいくとは。
魔人族って以外と馬鹿だな。
結果は勿論、全員瞬殺しました。




