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転生先は神の子でした  作者: サザンテラス
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49話 魔人との平和条約

 あれから数ヶ月が経った。

 人族と亜人族の仲は少しずつ良くなってきた。

 ヒュージ大陸とビーン大陸を結ぶ船のお陰で亜人達との交流が増え、たまに街の方で亜人達がちらちらと見掛けるようになった。

 この事に人族と亜人族の国王はご満悦で近々人族と亜人族を交えた武闘大会を開く計画をしていた。

 これが成功すれば人族と亜人族の仲は更に深まるだろう。


 ただここで、俺は一つ気になっていた。


「魔人族はどうするのだろうか」


 魔人族とはリンの時に他種族への攻撃を一切しない契約を結んだ以来、他の種族と関わることがなくなった。

 このまま人族と亜人族だけの仲が深まればこの先彼等はどうなるのだろうか。

 何か対策を考えた方がいいな。

 俺がそんなことを考えていると。

 目の前に急に眩しい光が現れた。

 光が収まり、そこには紫色の髪の毛に黒い二本の角が生えた男がいた。


「我が名は魔神ディベル。お前がシンだな。お前に血を分けた代償を貰いにきた」


 今度は魔神か。

 見た目少し厳つい顔だがどこか威厳を感じるな。ん?てか魔神?


「魔神ってアスラの事じゃないのか?」


「アスラ?あぁ、あのお調子者のホラ吹きか。あいつ野良の神のくせに我の名前を勝手に使って調子に乗っていたな。まあ、潰したけどな」


 アスラは魔神じゃなかったのか。

 それアスラ教が聞いたら泣くな。


「それで、その代償ってのは何なんだ?」


「お前に頼みがある」


 ディベルは改まっていった。


「魔人族との仲を繋いで欲しい」


「魔人族との仲を?」


「そうだ」


「それは何故?」


「先ずはこれを見てくれ」


 ディベルはそう言って懐から一つの玉をだした。その玉は黒い鈍い光を出し辺りを包んだ。

 すると景色が俺の家から何処かの城の中に変わった。


「ここは......」


 ここには見覚えがある。魔王の城だ。所々変わってわいるが、あんまり変わってわいなかった。


「あれを見ろ」


 ディベルが指差した先には、人族と亜人族が数人とそれに対峙するように王の椅子に座っている。魔王がいた。  


「貴様が魔王だな!お前を退治しに来た!!」


 一番前に立っていた。人族の少年が威勢よく言った。


「....なあ、儂らは一体お主達に何をした?儂らは今までお主達に攻撃を仕掛けたことがあったか?」


 椅子に座っていた魔王は静かにそう言った。


「言い訳するな!この悪魔が!」


「....まあ、魔人じゃからな」


 魔王が余裕そうに言った。

 確かにそうだな。

 

「兎に角!俺はお前を許さない!」


 そう言って少年は魔王に向かって剣を降り下ろした。

 何かこいつ理不尽に斬りかかってないか?

 その直後、光は消え俺の家に戻った。 


「今のは数百年後の出来事だ」


 ディベルが言った。


「お前にも分かるだろう。今人族と亜人族の仲は深まり始めている。この調子でいけば魔人族は孤立する。そうなればどうだ?何百年後には魔人族は滅ぼされる。仲が深まった人族と亜人族の手によって」


 やっぱりそうなるのか。

 正直これは予想が出来ていたけど、さっきの魔王あの馬鹿そうな奴に負けるのか。


「因みにさっきの奴は魔王にあっさり負けた。魔王が負けるのはこの次に来る奴だ」


 いや、負けるのかよ!じゃあ何でさっきの見せたんだよ。


「だからそうなる前にお前に魔人族の仲を繋げてくれ。頼む」


 ディベルはそう言って頭を下げた。

 やはり魔人族の神としはこの自体は見過ごせないんだろうな。

 

「頭を上げろ。協力する。正直俺も魔人族との仲をどうにかしたいと思っていた」


「そうか、ありがとう」


 ディベルの顔が少し綻んだ。

 

「やり方は俺に任せてもらっていいか?」


「あぁ、よろしく頼む」


 そう言ってディベルの体が光に包まれ消えていった。

 魔人族との仲か。

 今回は正直、俺一人ではどうにもならないな。

 ミリー達に相談してみるか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 早速俺はミリー達に集まって貰い、今回の事を話した。


「魔人族との平和条約ですか....」


 ミリーは感慨深く言った。

  

「そうだ、このままでは魔人族は孤立し、滅びる。正直それは避けたい」


「では具体的にどうするんですか?」


 サラさんが尋ねてきた。


「それが余り思いつかないんだ。何かいい案はないか?」


 俺は皆に言った。


「先ず、平和条約を結ぶために人族と亜人族の合意が必要ですね」

  

 ミリーがそう言った。言われてみれば確かにそうだな。


「後は魔人族とどうやって条約を結ぶかですね」


 サラさんが言った。


「それに関しては、俺に考えがある」


「考え?」


 リンが首を傾げた。


「なんなの考えって?」


 シルフが聞いてきた。


「まあ任せとけ」


 俺は自信満々に言った。

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