39話 悲痛な叫び
しばらく歩くと大島さんの家に着いた。
「ここがそうなのか?」
「うん、でも何か様子が変だよ」
大島さんの家の前に黒い車が止まっていて、中から声が聞こえる。
もう少し近づいてみると
「お願いします!!もう少し待って下さい!!!」
「そんな言葉は聞き飽きたんだよ!!」
すると中年男性の声と厳つい声が聞こえてきた。
「お願いします!!来月には必ず払いますから!!」
「そんな言葉信用できるか!!」
「来月には、来月には必ず払いますから!!どうか....」
「....本当に払うんだな」
「はい!!必ず払います!!」
「いいだろう、来月まで待ってやる」
「本当ですか!!」
「ただし、その代わりお宅の娘さんを預からせて貰う。払えるんなら問題ねーよな」
「そんな!娘だけは!!由恵だけは!!」
「うるせえ!!兎に角、来月まで預からせて貰う。もし来月まで払えなかったら.....分かってるよな」
すると玄関からさっきの厳つい声の人が玄関から出てきて車に乗って去っていった。
これはやばいな.....。
「ねえシン君」
リンが何かを言いたそうに俺を見た。
「分かってる、助けに行こう」
「うん!」
“ナビー、大島さんの現在地は分かるか?”
“ただいま検索します......見つけました。転移しますか?”
“頼む”
“畏まりました”
「リン、大島さんの場所が分かった。転移するから俺に掴まってくれ」
「分かった」
そう言ってリンは俺の裾を掴んだ。
「それじゃあ行くぞ」
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.....ここは何処?
目が覚めたら手足が縛られた状態で椅子に座らされていた。
見渡すとそこは暗いが何処かの部屋の中のようだ。
私、どうしてここに.......そうだ!!あの時変な人達に眠らされて、ここ何処だろう?
すると目の前の扉から誰か入ってきた。
「目が覚めたか」
黒いスーツに歳なのか黒い髪に若干の白髪が混じった厳つい感じの人が入ってきた。
後ろには部下であろう嫌な感じの人達がいた。
「悪いがしばらくここで大人しくしてて貰う」
「何ですか貴方達は」
「俺達はあんたんとこの親御さんに借金を取り立てている人達だ。お前んとこの親御さんが何時までたっても借金を返さねんで実力行使にでた。」
「そんな、こんなことして許されるわけが」
こんな犯罪みたいなことして許されるわけがない。
「嬢ちゃん、世の中にはこんな言葉がある。ばれなぎゃ犯罪じゃないんだよ」
その言葉に私は絶句した。
「組長、この女で楽しんじゃ駄目ですか」
部下の一人が私の体を舐め回しながら言った。その発言に私の背中に寒気が走った。
「駄目だ。来月まで待つと約束わしたんだ。するなら来月が過ぎたらにしな。それじゃあまた後でな」
そう言って男は部屋から出ていった。
しばらく私は一人混乱していた。
嘘でしょ、私拉致されたの?何で私がこんな目にあわなくちゃいけないの?
もっと友達と遊んだり彼氏つくったり結婚とかしてみたかったのに、何で私だけ.......。
そう考えてると段々涙が溢れてきた。
「誰か、助けてよ」
その瞬間扉の向こう側から悲鳴が聞こえた。その悲鳴は段々こちらに近づいてきて扉のすぐそこまできた。悲鳴が止み扉が開かれたそこには見知らぬ男女がいた。
「見つけた」
私は訳も分からずただその顔を見ていた。
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