38話 念話
今回も短いです。何か段々シリアスな感じになってきちゃったな。
父さんと母さんの後をついていくと墓地に着いた。
墓地の名前には俺の名前があった。
俺の墓......か。
「.....信也」
母さんが手を合わせながら俺の名前を呼んだ。
声に精気を感じない。
「母さん」
このままではいけない。でもどうしたらいい?
何とか二人に俺の声を聞かせてあげたい。そして二人を安心させてたい。
でも今出て直接言っても信じて貰える筈もない。
どうするか.......そうだ!
良い考えが思い付き、俺はあるスキルを作った。
念話
遠くに離れた相手にも脳内に直接語りかけて会話が出来る。
俺は二人に向けて念話を掛けた。
“父さん、母さん”
「...信也?....信也!!」
「信也なのか!!」
突然俺の声が聞こえて父さんと母さんは驚いていた。
“そうだよ、信也だよ”
「信也!!何処にいるの?」
「何処にいるんだ!?」
俺の声を聞いて二人は辺りをキョロキョロしながら俺に聞いた。
“何処にもいない。俺は死んだんだから”
「あぁぁ」
俺の言葉を聞いて母さんは泣き崩れた。そんな母さんを父さんが支えていた。
“泣かないでくれ母さん。俺は大丈夫だから”
「そんな...信也」
「信也、お前に言わなきゃいけない事がある。凛ちゃんが行方不明になった」
”それなら安心して、リンは俺と一緒にいる“
「そうなのか!!」
“あー、だからリンの両親にも安心するように伝えて欲しい”
「....そうか、ならいいんだ。二人共仲良くするんだぞ」
“分かってる。俺もそろそろ行かなくちゃいけない”
「そんな!!信也!!」
“母さん、もうそんな泣かないで。普段通りの元気な母さんでいてくれ。それじゃあね”
「待って!!信也!!」
母さんは必死に叫んでいるが俺の声はもう聞こえる事はなかった。
「これで良かったの?」
リンが母さん達を見ながら言った。
「母さん達ならこれでもう大丈夫だろう」
「そっか、そうだよね」
「あー、それじゃあ異世界に戻るか」
「あ!!ちょっと待ってシン君」
異世界に帰ろうとしたらリンが止めに入った。
「実は私も会いたい人がいるんだけど、帰るのは会ってからで良いかな?」
「会いたい人?」
「そう、ゆえちゃんに一言言いたいの。何も言わずに異世界に来ちゃったから」
大島由恵、あまり話したことはないがいつもリンと一緒にいたな。
「分かった。じゃあ大島さんに会ってから帰るか」
「うん!!」
俺とリンは大島さんの家に向かった。
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下の階の声が嫌だったので、私はこっそり家を抜け出した。
借金取りが来ると私は決まって家を抜け出す。現実逃避くらいしたくなる。
「これからどうなっちゃうんだろう?」
私は穂先真っ暗な人生に足取りが重くなった。
借金が返せなくなったらどうなるんどろう。
夜逃げでもするのかな?それとも一生このまま借金を背負って生きていかなきゃいけないのかな?どちらにしてもそんなの嫌だよ。
どうしてこうなったんだろう.....。
そんなことを考えながらとぼとぼ歩いていると、黒い車が私の前で止まった。
中から黒い服を着たいかにも怪しい感じの人が出てきた。
身の危険を感じた私は逃げようと後ろを振り向いたら、
「大人しくしててもらう」
「きゃあ!!」
口に布みたいのを当てられ私は意識を失った。
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