35話 大地の女神
少し短いです。
「離して!!!!そいつ殺す!!!!」
「待って!堪えて下さい!!」
「このままじゃ何時まで経っても終わりませんよ!!」
「うふふ、シンちゃーん」
リンが今にも飛び出そうしているところをミリーとサラさんが必死に止めている中、俺はある人に膝枕をされていた。
どうしてこうなったんだろう?
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俺とミリー達三人は昼の時間をリビングでまったりと過ごしていた。
すると部屋の中央が突然光だした。
「な、何だ!?」
光が収まりそこには茶髪で白い清潔な服で爆乳なふわふわした感じの人がいた。
「こんにちは~、貴方がシンちゃんね。私は大地の女神ライヤよ~。約束を果たしに来たわ」
大地の女神、この人も俺に血を分けた神の一人か。
「あんたも俺に血を分けた神の一人か。それで、約束って何なんだ?」
俺は冷静になりライヤに聞いた。
「それはね~」
ライヤは少しためて
「貴方を甘やかすことよ!!」
「.....はい?」
いきなり何を言ってるんだ?
「だから甘やかすためよ!!私昔から自分の子供が欲しいと思っていたんだけれど、神は人の形をしているけど形をしているだけで自分の子供を産むようには出来てないのよ。シンちゃんみたいな人化があれば別なんだけとね~」
神は人の形をしているだけで実際は人ではないから子供を産むような構造にはなっていないということか。
「でもある時、白衣を着た変な人が私に話し掛けてきたのよ。私の血を分ければ私の子供が出来るって。その話を聞いて私は喜んで血を分けたわ。そしてその人と約束をしたの、子供が出来たら私に一日だけ預からせてくれるって」
そんな約束をしたのかあの男。
「という訳で、早速行きましょうか」
ライヤが俺の手を掴んで何処かに行こうとしたら
「ちょ、ちょっと待って下さい!!」
ミリーが止めに入った。
「勝手に連れて行って何をする気ですか!!」
「え~っと、貴方は?」
「私達はシン様の婚約者です!」
「まあ!婚約者がいたのね。そうね、確かに急に現れて自分の婚約者を連れて行こうとしたらそうなるわよね」
ライヤはうんうんと頷きながら言った。
「でも安心して、別に変な事をするわけじゃないわ。私はシンちゃんを甘やかして親子の時間を体験してみたいだけなの」
「そう言われても信用出来ません」
「そうね~......そうだわ!」
ライヤは少し悩み、あることが閃いた。
「それじゃあこうしましょう」
ぱん!!
ライヤが手を叩いた瞬間目の前にドアと何処かの部屋の映像が現れた。
「この映像はこのドアの部屋に繋がってるわ。今からここで私とシンちゃんは一日過ごすわ。貴方達はここで私達を見てアウトラインに入ったら止めに入って来ても構わない。これでどう?」
「.....まあ、それなら」
ミリーは渋々オーケーした。他の二人も若干不満だったが何とかオーケーした。リンの方は少しでもシン君に何かしたら許さないと言っていた。
やばい、少しヤンデレ入っている。
「シンちゃんもそれでいい?」
ライヤが俺に聞いてきた。
最初は俺も断りたかったけど、神との約束を無下にするわけにもいかないからな。それに俺はライヤの話の親子の時間というとこで地球を思い出した。両親は特に変わったとこはない普通の家族だっけど、俺を凄く可愛がってくれた良い両親だった。
親子の時間か.....。
「俺もそれでいいぞ」
「それじゃあ行きましょう~!」
そう言ってライヤは俺の手を取りドアの中に入った。
「因みに理不尽に止めに入ってもやめにはしないからね~」
ドアから顔をひょっこり出しながらライヤは言った。
「分かってますよ」
ミリーは当然という感じで言った。
大丈夫だろうか。主にリンが。
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