24話 Aランクへの道
あの夜から数日が経った。
結婚に関してはミリーが既に俺と婚約したため時期国王になる者がいなくなってしまったから時期国王が決まるまで待ってほしいということだ。
まあ、俺も国王とかやりたくないから別にいいけど。
それから俺の生活にあまり変化はない。
あるとしたらちょくちょくミリーやサラさんがきてデートをしているくらいだ。
今日は二人とも来ていない。
「.....暇だ」
ソファーに寝転がりながら俺は言った。
金はダークドラゴンの時や大会の優勝賞金で余裕があるから別に依頼をやる必要はない。
最近はミリーとサラさんと一緒にいる事が多かったから一人でゴロゴロ出来ると思ったが実際なってみると暇なもんだな。
「ギルドにでも行くか」
ここにいても暇なだけなのでやっぱり俺はソファーからでてギルドに向かった。
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ギルドに着きクエストを見ていると
「シンさん」
サラさんが話し掛けてきた。
「ギルドマスターが呼んでいるので一緒に来てくれますか?」
そう言われて俺はザックに会いに行った。
「来たかシン」
部屋に入るとザックが待ち構えていた。
「それで何のようですか?」
「いやな、今からお前のランクをAランクに上げる」
「Aランクですか?俺何かしましたっけ?」
俺の言葉にザックは呆れながら
「お前なー、王女を命の危機から救って何言ってんだよ」
言われてみれば確かにそれだけの事はしたな
「だから王女の危機を救った英雄が何時までもCランクにさせとくわけにはいかないだろ」
ザックの言い分に俺は納得した。
「まあ、これもただで上げるわけにはいかないけどな。お前にはまたあるクエストをやって貰う」
またクエストをやるのか。
「クエストの内容は?」
「実はここから数週間かけて行く場所の村がモンスターに襲われるようになったんだ。村にいた兵士が討伐しようとしたが返り討ちにあったらしい。そこで王都のギルドに依頼が来たんだ」
「じゃあ、今回のクエストはそのモンスターの討伐ですか?」
「そういうことだ。また今回も審査員としてサラに同行してもらう」
「またよろしくお願いしますね」
そう言ってサラさんは嬉しそうにしながら言った。俺とのクエストが嬉しいのだろうか。
「それじゃあ、準備が出来次第行ってくれ」
「分かりました。それじゃあ行ってきます」
そう言って俺とサラさんは部屋をでた。
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「それじゃあ、行きますか」
「そうですね」
俺達は門の前に来ていた。
「それにしてもシンさん、ここからどおやって行くつもりですか?」
「それは勿論」
サラさんの疑問に俺はニッコリしながら
「走っていきますよ」
「え?」
「この距離なら今の俺なら数十分で着きます」
そう言って俺はサラさんをお姫様抱っこした。
「え、ちょ、シンさんまさか...」
サラさんは恥じらいながらも少し顔を青くしていた。
「それじゃあいきますよ」
「え、ちょ、ま、シンさん、あ、あぁぁぁぁぁ!!!!」
走ってる途中サラさんの悲鳴が聞こえたがすぐに聞こえなくなった。
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走って数十分経ち、俺は村に着いた。
サラさんの方に顔を向けるとぐったりしていた。
しばらく様子を見ていると
「...う~ん..ここは?」
「あ、起きましたか?」
「あ、シンさん!!もう、やるならもっと前以て言ってください!!」
サラさんは顔を少し赤くしながら目に少し涙を浮かべながら言った。
何この可愛さ。
怒っているサラさんと対照的に俺はそんなことを思っていた。
「シンさん聞いてます」
「やっぱりサラさんは可愛いですね」
俺の唐突な言葉にサラさんは動揺しながらも
「な、何言ってるんですか!!今更そんなこと言っても駄目ですよ!!」
そう言いながらもしっかり動揺しているサラさん。
その感じもいいな。
「まあ、それより目的の村に着きましたよ」
俺は話を反らすように村を指した。
「う~、まあいいです。早く行きましょう」
納得いかないまま、サラさんは村の方に歩いていった。
村に入り、俺達は村の村長に会いに行った。
「これはこれはよく来てくださいました。私はこの村の村長のハンスと申します」
「どおも、冒険者のシンです」
「ギルド職員のサラです」
お互いの自己紹介を終えて俺達は早速本題に入った。
「それで、クエストについて何ですけど」
「はい、実はこの村にオーガの集団が襲ってきたのです。村の被害は村の食料や水、あと金目のものなどが奪われました。オーガ達はここからすぐにある洞窟にすんでいて我々ではとても歯が立ちません。お願いいたします、どうかこの村を助けてください」
そう言ってハンスさんは頭を下げた。
「顔を上げてください。俺達はそのために来たんですから」
そう言って俺はオーガが居るであろう洞窟に向かった。
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