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転生先は神の子でした  作者: サザンテラス
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19話 祭り巡り

ちょっとしたミリー回です

 会場が静まり返っていた中、司会のハウスさんが何とか場を盛り上げ予選は無事終了した。

 本選は明日からとなるので、今日はもう家に帰ろうとしたら


「シン様ー!!」


 後ろにからミリーが俺を呼びながら向かってきた。


「シン様!!本選出場おめでとうございます!!」


 来るなりミリーは唐突に言ってきた。


「あー、ありがとうミリー」


「シン様とってもかっこよかったです!!あんなに早く決着する試合見たことがありません!!」


 ミリーが興奮しながら言ってきた。そりゃあまぁそうだろうな。実質10秒も経たずに試合が終わったからな。そんな試合殆どないだろう。

 

「あの、それでですね、シン様」


 ミリーが急に少し恥ずかしそうに


「この後お時間がありましたら、一緒にお祭りをみてまわりませんか?」


 祭りかー。確かにこのままなにもしないで帰るのは勿体無いな。


「いいぞ、一緒にまわろうか」


 俺がそう言うとミリーの顔が段々明るくなった。


「本当ですか!!では今すぐ参りましょう」


 ミリーは嬉しそうにしながら俺の手を引っ張った。


「ちょっとって、ミリーこのまま街を歩いても大丈夫なのか?」

 

 王族が男と二人きりで街を歩いている所なんてみられたら変な噂が流れるかもしれない。


「それなら大丈夫ですよ」


 そう言ってミリーは首に掛けている首飾りを見せた。


「これは王家に伝わるもので、所有者が認めた人以外の認識を妨害することができるんです。これを着けていればわたくしが王族だとばれる心配はありません」


 成る程、それなら安心だな。

 心配事も解決したとこで、俺達は祭りがやっている方へと向かった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「すごい人の数ですね!!シン様!!」


 祭りの屋台が並ぶ通りに来て、ミリーがまず第一声に言った。

 確かにすごい人数だ。下手したら人の波に押し流されそうだ。

 はぐれたら危ないと思い俺はミリーの手を握った。

 ミリーは少しビクッとしたが特に抵抗はしなかった。

 

「はぐれたら危ないからな」


「.....はい」


 俺がそう言うとミリーは顔を少し赤くしながら俯かせた。

 手を繋ぎながら俺達は出店をまわっていると、


「おや、可愛い彼女さんだねー」


 店の店員さんが俺達を見て言ってきた。


「そ、そんな彼女だなんて」


 その言葉にミリーは顔を赤くしながら身体をクネクネさせていた。

 やっぱりこうしていると俺達は恋人同士に見えるんだろうか。そうだとすると何だか少し気恥ずかしいな。まぁ俺からやり始めた手前離すことなんて出来なけどな。

 ミリーの方をみると


「やっぱりこうしているとわたくしとシン様はこ、恋人同士に見えるんでしょうか。もしそうだとしたら、シン様は段々わたくしの事を意識し始めてーーーーーーーーーー」


 またいつもの妄想タイムに入ってしまった。いつものミリーだなと俺は微笑を浮かべていた。

 少し道の外れた場所でミリーが妄想から帰ってくるのを待っていると


「おうそこの嬢ちゃん。そんな奴より俺らと遊ばねーか?」


 図体のでかい男とその男の取り巻きのような男二人が話し掛けてきた。


「そんな奴より俺達といた方が楽しいぜ」


「そうですよ、その通りですよ」


「そうなのね、兄貴の言う通りなのね」


 リーダーらしき男に取り巻きの男達が立て続けに言ってきた。


「な、何なんですか貴方達は!!放っておいてください」


 いつの間にか戻って来たのかミリーは俺の後ろに隠れながら言った。恐がっているのだろうか、俺は優しくミリーの手を握った。

 心なしかミリーの表情が少し和らいだ。


「は!!そんな奴の何処がいいんだよ。おいお前、痛い目に遭いたくなかったらこの女置いてとっとと消えな」


 男が俺を脅しながら言ってきた。

 これはあれだな、ミリーの前だから少しカッコいい所をみせなきゃな。

 そう思い俺は強い口調で


「うるせー、消えるのはお前だ木偶の坊。耳障りなんだよ」


 そう言った瞬間、男の顔が真っ赤になりながら


「何だとテメー!!!」


 怒りながら男は俺に向かって殴りかかってきた。

 俺は男の拳を指一本で止めた。


「な!!.....」


 男は信じられないという顔をしていた。 

 そこから俺はもう片方の指を男のオデコに移動させた。


「お前が騒いでるから、ミリーが恐がっているだろうが」

  

 俺がそう言った瞬間、俺は男のオデコにデコピンした。ドォォォン!!と派手な音がしながら男は数メートル先まで吹っ飛んでいき気絶した。

 ミリーを恐がらせた罰だな。


「「あ、兄貴!!」」


 取り巻きの二人が慌てて男の方に駆け寄っていった。

 近くにいた人々が段々ざわめきだし、警備の兵士を呼んでいた。

 俺はここで兵士に見付かったらミリーに迷惑がかかると思い


「ミリー、逃げるぞ」


 俺はミリーの手を引っ張りながら走った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ここまで来ればいいか」


 ある程度走り俺とミリーは立ち止まった。


「ごめんなミリー、こんなことになって」


 俺が申し訳なさそうに言ったが、ミリーから返事が返ってこない。そう言えばここにくるまでも一言も喋ってなかったな。

 ミリーの方をみると、頬を赤くしながら惚けていた。


「.....」


「ミリー?」


「....へ?あ、はい!!」


「大丈夫?」


「あ、はい大丈夫です」


「それにしてもごめんな祭り台無しにして」


「い、いえシン様が悪いわけではありません。それにわたくし嬉しかったんです」


「嬉しかった?」


「シン様がわたくしの為にあそこまでしてもらえたのが嬉しかったんです」


「そんなの当たり前だろ。ミリーは俺にとって大切な友人なんだからな」


「ゆ、友人ですか」


 俺の言葉にミリーは少し残念そうな顔をしていた。


「で、ではわたくしはこれで失礼させていただきます。シン様、本選頑張ってください!!」


 ミリーはそう言うと城に戻っていった。

 明日は本選だから俺も帰って寝よう。 


 それにしても今日のミリーは可愛かったな。

 いや、悪魔で一般的な意味でだぞ。

 こ、好意とかそんなんじゃないぞ。

 俺はサラさんの気持ちに応えなきゃいけないんだからな。

 .....何一人で言っているんだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 とある薄暗い地下室で黒いローブです着た男達のリーダーらしき男が


「準備は万全か?」

 

「は!!各員既に準備は整っています」


「クックック、いよいよ明日我らの悲願が叶う。その時まで精々楽しむといいさミリー・ゲルマニア」


 不適な笑みを浮かべていた。

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