11話 安定の一撃死
俺達はフロアボスのいる部屋に入った。中には宙に浮いているモンスターがいた。
名前 ファントムイーター Lv.87
HP 26800/26800
MP 42000/42000
攻撃 9270
防御 8980
俊敏 10800
幸運 100
ユニークスキル
物理攻撃無効化 怨霊
スキル
闇魔法 HP自動回復(小) MP自動回復(小)
称号
魂を狩る者
流石にステータスは高いな。しかも物理攻撃無効化は厄介だな。この怨霊というスキルは何なんだ?
怨霊
触れた者を一時的に呪いを受けた状態になる。呪いの効果はランダムできまる。
成る程、触れると呪いを受けるのか。早く蹴りを付けた方がよさそうだな。
そんなことを考えながらサラさんの方を見ると。
「ファントム...イー.....ター」
顔を青くしながらサラさんは言った。
「知ってるんですか?」
「知ってるもなにも、昔王都に現れ呪いを振り撒いたといわれるモンスターです」
へー、そんなことがあったのか。
呑気にそんなことを考えていると
「とにかく‼ファントムイーターは物理攻撃は効きませんし触れられたら呪いが掛かります。ここは遠距離から魔法を打ち続けましょう‼」
サラさんは必死になりながら言った。
とりあえず倒すか。
俺は心の中でそういいながら手を前に出した。
「ホーリーノヴァ」
そう呟いた瞬間ファントムイーターの周りから強い光に包まれた。
光が消え、周囲が確認できるようになった時には既にファントムイーターの姿がなく、宝箱があった。宝箱があるということはフロアボスを倒したということだ。
光魔法 王級 “ホーリーノヴァ”
自分が敵と認めた者を全て排除する魔法。威力は自分の魔力量に比例する。
初めて王級の魔法を使ったが、中々凄い威力だったな。しかし、安定の一撃死だったな。
さて、ボスも倒したから宝箱を開けようとサラさんの方を向いたら、
「え、シンさん、今、何、したん、ですか」
若干片言になりながらサラさんは言ってきた。
「いや、光魔法でサッと」
「いやサッとじゃないですよ‼何お手軽感覚でいってるんですか!!しかも光魔法なんですか!!!あんな魔法見たことありませんよ!!」
サラさんは声を荒げながら言ってきた。よく、息が続くな。
「まぁ王級の魔法ですからね」
俺がそう言うと
「お、王級!!」
サラさんがまた声を荒げながら言った。
そんなにすごいのか?
“上級までなら使える人は少なくないですが、王級以上は使える人はほとんどいません”
へー、知らなかったな。
「まぁとにかく、早く宝箱を開けましょう」
俺が話を反らさんとばかりに言った。
「そ、そうでした。早く宝箱を開けましょう!!」
そう言ってサラさんは宝箱のある方へ走っていった。
「これでクレアが助かる」
そう言いながらサラさんは宝箱を開けた。クレアという人がサラさんが助けたい人なのかな?こんど会ってみたいな。
そんなことを考えているとサラさんの要するにが変だった。宝箱を開けたまま動きが固まっている。
何かあったんだろうか、気になり俺も宝箱の中身をみた。
真実の鏡
その鏡に映し出された物は幻覚や隠蔽などのスキル効果を無効化する。
何だこれは、解呪の首輪じゃないのか?
どうなってるんだ?
“どうやら宝箱の中身はランダムのようですね”
ランダム?宝箱の中身はランダムだったのか。
「サラさんどうやら宝箱の中身はランダムみたいですね」
俺がそう言うと
「ランダム?じゃあ、クレアは助からないんですか......」
サラさんが今にも泣きそうな顔をしながら言った。
このままじゃあまりにも可哀想だな。何かいい方法はないだろうか。
俺は少し考えてある事を思い付いた。方法が無ければ作ればいいと
解呪魔法
魔法創造を使い、新しい魔法を覚えた。
これならサラさんの友達も救えるはずだ。ていうか最初からそうすればよかったな。
「サラさん泣かないで下さい」
俺はそう言いながらサラさんの目の前に座った。
「方法はまだあります」
そう言うとサラさんは顔を上げた
「え、でも、もう解呪の首輪はてに入らないんどすよ」
「大丈夫です。俺を信じてください」
俺は笑顔でそう言った。