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第三話 〜くるくるゴーストバスター!〜

忙しいです…

もう夏が終わってしまいます…


あ、すいません

気軽にお読みいただければ幸いです

左前方から錆び付いた剣が

右側面からは血に塗れた大斧が

それぞれ僕目掛けて振り下ろされる

ーーでも遅い!


「てやぁっ!」


身体を捻って大斧を避けつつ腰から抜いた短剣で剣を受ける

そのまま剣を弾き

横に深々と突き刺さった大斧の側面を壁キックの様に使って跳ぶ

そしてその勢いで剣の亡霊騎士の兜を蹴り飛ばす


「よしっ!」


兜を失った鎧はそのまま崩れていく

着地をして飛ばした兜を見ると

内側に赤い炎のような何かが見える


「霊魂発見!」


亡霊騎士は鎧に取り憑くタイプの死霊だ

そういうタイプの奴らは大抵、取り憑いた対象内に自らの核である【霊魂】を隠す

だから霊魂さえ見つけてしまえば…



兜の中にで煌めいている霊魂に短剣を投げつけると一層煌めき、次の瞬間には掻き消える


「…次は貴方の番ですよ」


僕の言葉を理解したのかわからないが、大斧の亡霊騎士は地面に突き刺さった斧を抜き、その勢いのままそれを振り上げる


まぁ…


「隙だらけなんですけどね」


風を切って振り下ろされる大斧を短かい距離飛んで回避

その動作とほぼ同時に相手の顎を蹴り上げ、

先程と同じ様に兜を飛ばす


兜の中の霊魂向けて短剣を投げようと腰へ手を伸ばす


…が


「あ、やべ」


最初の騎士にトドメをするのに使った後、回収していないことに気づく


何処にあるのか周りを見渡す


…鎧がこちら側へ傾いてきているのに気付かず


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



左腕内蔵の高振動ブレードで眼前の騎士を脳天から真っ二つにする

中身が空のこいつ等相手だからできる芸当だ


崩れる鎧の背後からまた別の騎士が槍を構えるのを視認する


俺が首を傾げると顔のすぐ横を何かが通り過ぎ

…その何かは槍を構える亡霊騎士の兜と胸当ての隙間へ吸い込まれる


瞬間、騎士の兜の後頭部が爆発したかのような音と共に弾ける


「…ナイスショットだシリカ」

「…ありがとう」

「でも下手したら俺が死んでたからな?」

「…ジョーを信じてるから」


謎の上目遣い


「…時々あざといよな、お前」

「…?」


「イチャイチャすんなですよ…」

「お前は時々敬語がおかしいな」


一段落ついたらしいルーが腹部を抑えながら歩いてくる


「…やられたの?」

「え⁉あ、えぇ、まぁ…」


先程やって来た亡霊騎士の中に殴打するタイプの武装はなかったはずだがな


「…手当て…」

「あぁいえいえ、大丈夫ですよ」

「…そう?」

「一応傷だけ見てもらえ、万が一って可能性もある」


人狼はそんなにヤワじゃないとは思うがな

とは口に出さない

何と無くだが


「うぅ…わかりました。お願いします…」

「…脱いで、全部」

「はい…わかりまし…全部⁉」



…何かコントが始まりそうだし、俺は眼球型カメラを望遠に切り替えて問題児二人がどこへ行ったか探す


…あの二人だけで俺ら三人より多くの騎士を相手にしているわけだが、不安感は全くない


「…あいつ等は色々ぶっ壊れてるからな…」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「いーい?冬夏ちゃん♪」

「なんだー⁉」

「亡霊騎士の核っていうのはね、大体兜の中の霊魂の中央にあるの♪」

「うん、わかるぞ!」

「だから核を取るには霊魂から直接取り出すのよ♪」

「でも、あれって燃えてるぞー?」

「そう、私じゃ火傷しちゃうの♪でもね…」


冬夏ちゃんのちっちゃな手を握る

…あぁんもう不思議そうな顔しちゃって♪


「冬夏ちゃんなら出来るのよー?」

「あ、なるほどー!私なら熱くない!」


鬼の一族はとにかく身体が強い

その気になれば溶岩を泳げるくらい…ね♪


「そういうこと♪とってきた分だけスシっていうの奢ったげるわよ!」

「まじで⁉お寿司ー!」

「じゃあ頑張ってね♪」

「おう、まかせろー!」


あぁんもう…♡

可愛い…♡


「…さ・て・とっ」


冬夏ちゃんに全部任せっきりだとルーちゃんに怒られちゃうからぁ…


こっちに来るのは1、2、3…

4体かしら?

これなら問題ないわね


相手を選ばずに突進するその感じ

嫌いじゃないわよ♪


「…我が言霊を糧として、ちょっと力をかしてねん♪」


足元に紫色の魔方陣を展開する


魔法とはちょっとした言葉遊びみたいな物

魔力を言葉に乗せて具現化する

ただそれだけの簡単な技術

結構めちゃくちゃでもできちゃったりするのよね♪

だから…


「来なさい♪アッシュ・ラビット(灰兎)♪」



魔方陣から灰の粉で形作られた兎達が飛び出して亡霊騎士へ突っ込んで行く

兎達はあっという間に兜の中を満たして…

霊魂のエネルギーをもみ消しちゃう♪

最後に残るのは鎧と…


「愛しの核ちゃーん♡」


4体の騎士全て気が触れた様に兜を震わせ倒れて行き

兎達は満足したように風に身体を溶かしていく


「これで四つ…冬夏ちゃんがとってきれる数によっては…うふふふ…♪」


あぁ、にやけちゃうわぁ…♪


冬夏ちゃんが走って行った方から地鳴りの様な音がする

今日は素手だから地面を揺らす程度しか暴れられないのね

ちゃんと斧持たせてあげれば良かったわん


あら、戻ってきた


「見て見てー!12こー!」

「あら♪凄いわねー♪」

「ちょっと失敗したけどなー!」


…たった十分ちょっとで十体以上の騎士を倒したうえ、核まで持ってくる…

毎度の事だけどこの子のポテンシャルは計り知れないわ

…少し怖いくらい


「寿司ー!お寿司ー!」

「皆と合流して帰ったらね♪」

「わーい!」


多分いいタイミングでジョーがくると思うけどね


「…そっちも終わったらしいな」


ほら来た♪


「よし、ジョー!寿司だー!」

「…寿司?」

「かくかくしかじか♪」

「全然わからんが早く帰りたがってるのは伝わった」


「…もう終わり?」

「僕ら要らなかったくらいですねぇ」


残りのルーちゃんとシリカちゃんも合流する


「情けないなルーは!」

「自爆してるしな」

「自爆じゃないです不注意です!ていうか何で知ってるんですか!」

「俺だから」

「…一瞬納得しそうになっっちゃったじゃないですか!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「撮り終わりましたかー?」

「…終わった」

「こっちもオーケーだ」


依頼達成の報告に使う為、鎧の残骸を写真に残す

報告ができる状態を整えた後、帰還ゲートを開く為の申請をギルドへ送るのだ


「それじゃあゲート開きますよ」


ポケットから携帯電話を取り出し、ゲートアドレスに座標を送る

こうすることでエントランスと繋がるゲートが開かれるのだ


「よーし、帰るかー」

「寿司ー!寿司だー!」

「…蕎麦が食べたい」

「コッチを見つめられても奢りませんからねシリカさん」

「…ケチ」


いつもの会話をしながらゲートが開くのを待っていると







不意に背筋が寒くなる


ムードなんてあったもんじゃない唐突に飛び込んでくる首の後ろが炙られる様な気配

ーーー殺気



「「ーーーっ!」」


皆が一斉に殺気を感じた方向へ武器を構える


「お、おぉ?」


…冬夏を除いて


皆が武器を構えた方向には何も無く

…それどころか強烈な殺気さえ消えてしまっていた


「…何だったんだ?」

「亡霊騎士…ではなさそうでしたね」

「…もっと…強い…」


それぞれが思考を巡らせていると

ブゥンという様な音を立てて背後にゲートが開いた


「お、あいたぞー」

「…呑気ですね貴女は」

「みんなどうしたー?」

「…帰るか」

「…わかった」


冬夏を先頭に皆ゲートに入って行く


「…あれ?ミロリアさん?」

「………」

「…どうかなさいましたか?」

「へっ⁉あ、いえ大丈夫よ」

「久々の仕事で疲れたのかもしれません、帰還したらゆっくり休んでくださいね」

「…そうね、ありがとう………」



ミロリアが何かを呟いたが僕の耳では聞き取れなかった



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





おぉ、危ない危ない

結構みーんな鋭いねぇ


でもしょうがないじゃーん?

皆あーんなに強くて楽しそうなんだからさ


…ふふっ

まだ我慢まだ我慢


これからもっともーっと楽しくなるんだから

…楽しく、してあげるんだから



だから、覚悟しといてね?



この舞台の主役はあんたらなんだからさ…?



戦闘って難しいですね


次の更新は未定…

ですがなるべく早くしたいですね

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