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第二話 〜くるくるゴーストワールド!〜

遅れに遅れた投稿です

ごめんなさい


気楽に読んでいただければ幸いです

「依頼受注責任者はルー様ですね」

「はい、お願いします」

「同行メンバーは居ますか?」

「えっと…四人居ます」

「…確認しました。正式に依頼受注の処理として、朱印と熱い抱擁をお願いします」

「わかりまし…はいぃ⁉」

「冗談です。それではお気を付けて」



受付嬢によくわからないセクハラをされつつ改めて依頼を受ける


今回の標的である亡霊騎士はその名の通り亡霊として死から逃げた騎士たちだ

殆どルーナ等地区やビグリズ国からバベル制圧に派遣され、返り討ちにされた騎士らしい


何故バベル制圧に動く国が有るのかというと

バベルには支配者がいない上、鉱物資源が豊富らしい

生ける屍を何とかすれば膨大な資源を独り占めできるだろう

生ける屍を何とかすれば、だが



依頼書を眺めながら、待ち合わせ場所へと足を進める


昼になり、活気付いてきた廊下はギルド名の規律(コスモス)とは対象的な光景が広がっている

龍頭の大男に、四脚の戦闘AI兵器

身の丈程の大剣を背負う者もいれば

身の丈程の“スプーン”を背負う者もいる

種族出身関係無く集まるこのギルドならではの光景だ


「今日は何いくの?」

「B級の…カマイタチ退治でいいんじゃね?」

「…イタチって美味しいの?」


「ニャー!」

「わんわんお!」

「ぴょーん!」

「兎はぴょんって鳴かないにゃ!」

「え、嘘⁉」

「素に戻ってるにゃ…」


「C級にローパー討伐依頼が来てたぞ!」

「マジで⁉素敵触手イベントktkr!」

「…一緒に行ってくれる女性のアテは?」

「「…………」」


皆様々な思惑を持って依頼を探している

依頼に出掛ける準備をしている者も目立ち

そういった者達は僕等も待ち合わせ場所にしているギルドの玄関口である第一エントランス【ルビー】に行くほど多くなる


「さてと…」


第一エントランス【ルビー】

高さ七メートルあろうかという巨大な噴水がそびえ

それを取り囲む様に多種多様な技術で出来た転送装置(ワープゲート)がある

結界や魔力で動く物も有れば仰々しい機械式の物も見える

多くのギルドメンバー達はここから各地へ赴きここへ帰ってくるのだ


「…結構早く着いちゃったかな。これなら冬夏さんに絡まれることも「おそいわー!」


噴水の近くに腰を降ろそうとすると、視界の端から藍色の物体が飛んできた

とりあえず前にかがんで避ける


「みぎゃー!」


藍色の物体は妙な声を上げながら五メートル程先の花壇に頭から突っ込む


「冬夏ちゃーん?急に走り出したら転んじゃうわよ?」

「…転ぶのレベルじゃないですがね」


少し遅れてミロリアがふよふよと浮遊移動してくる

花壇の方を見るとジタバタと暴れてる足が見える

…その足が地面に当たる度にタイルが砕け破片が飛んでいる

危ない


「あらあら、生きのいいお花ねぇ」

「いや、抜きましょうよ」

「ルーちゃんがやったんじゃないの?」

「僕がやったというか勝手になったというか…」

「もうちょっと眺めたいけど…えぃ♪」


ミロリアが花壇の方へ手をかざすと花壇から藍色の物体がゆっくり宙に浮かび

ミロリアの足元に降ろされた


「しぬかとおもったぁ!」

「急に頭突きを繰り出そうとする冬夏さんが悪いと思います」

「そうよ、次は飛び蹴りにしてみなさい♪」

「なるほど!わかった!」

「それ下手したら僕死にますよ?」

「頭突きでも死ぬわよ?」

「それもそうですね…」


…まさにこんなに早く集まってる人が居るとは思わなかった

まだ三十分も経っていない筈なのだが


「…あら?」

「あ、シリカー!ジョー!」


二人の視線の先にはライダースーツの女性と

ジャケットの男性が並んで歩いてきている

…皆集まるの早いなぁ…


「おっと、待たせたかな」

「…おまたせ」

「いやん、私達も今来たのよ♪」

「そのとうりだー!」

「コレで全員集合ですね」

「はちじか⁉」

「まだ午前十時です」

「じゅーじだよ!」

「…全員集合ー」

「お、シリカが珍しく乗ったぞ」

「やぁん♪可愛いわぁー♪」

「…///」

「流石に皆揃うと賑やかですね」

「出発する前に疲れないようにな」

「はーい!」


全員の準備が整ったのを確認し終えると

亡霊騎士の出没地点に近いワープゲートへ近づく


バベル行きのワープゲートは鎖や有刺鉄線の様な物で形作られた魔法陣が多く、他のワープゲートよりも不気味な印象を持つ

正直あんまり飛び込みたくはない


「最後にバベルに行ったのはいつだっけな」

「確か二週間前に行きませんでした?」

「そんなのはどーでもいい!いくぞー!」


早々に冬夏がワープゲートへ飛び込んだ

何故か頭から


「私達も行きましょうか」

「…ん」

「あ、ちょっと待ってくださいよ!」

「張り切ってんなー皆」


僕達も後に続いてワープゲートへ飛び込む


身体が粒子となって溶けていくような感覚が暫く続いた後、それは急に浮遊間に変わる

目を開ければ灰色とも紫色とも取れない空が広がり


その後すぐに背中に衝撃が走る


「ごふぅ⁉」


「…何やってんだお前」

「わ、ワープ先の座標がこんなに高いなんて聞いてませんよ…」

「やはりのろまか!」

「…冬夏ちゃん?そんなにおっきなたんこぶつけてちゃ説得力がないわよ?」

「こ、これはちがうもん!いんぼうだー!」

「…誰の?」

「それは、えっとー…」


頭を抱える冬夏を横目に見つつ、立ち上がって周囲を見回す


バベルは常に毒々しい空の色と草一本生えていない黒い地面が特徴的な土地だ

晴れも雨もなくずっと曇り空である


「いつ来ても気味が悪いな」

「まぁ幽霊とかゾンビとかばっかいますし」


病気で腐り落ちた木々などが時々生えてくるらしいが、少なくともこの周辺には無いらしい


「とりあえず探しましょうか、亡霊騎士」

「そうねぇ、あぁんもう楽しみだわぁ♡」

「何をそんなに興奮してるんだ…?」

「だって亡霊騎士の核ってかなり珍しいマジックアイテムよ?それが手にはいるかと思うと!いやぁん♡」

「…いつも通り」

「そうだな、いつも通りだな」


「…あ!きっとゆーれーのいんぼう!」

「まだ考えてたんですか⁉しかも結論がそれですか⁉」


…いつも通りだけどやっぱり心配になるなぁ


「ほら、早く探しに行きますよ!」

「…ねぇ」

「はい?どうしましたかシリカさん?」

「…もう来てる」


シリカが言い終えると同時に、後方から黒い矢のような物が高速で向かってくる


「うわぁ⁉」

「おっと!」


矢の射線上に居た僕は横に飛んで矢を避ける

同じく射線上に居たジョーは自分に向かってくる矢を右手でキャッチしていた


全員が直ぐに臨戦体制を取る


「向こうからお出ましとは運がいいな」

「…冬夏」

「んー?」

「…敵の数」

「そうだなー、30くらい?」

「へぇ、三十人か」

「やぁん、核取れるかしらぁ♪」


矢を扱える様な高位な亡霊騎士三十人を相手にする様だ





そう、たった三十人(・・・・・・)





「本当にA級か?この依頼」

「みすかー?」

「まぁいいんじゃないですか?楽に終わるなら」


金属が擦れる音と共に亡霊騎士の群が武器を構え突撃して来るのが見える






「さて、お仕事開始しましょうか」




もう不定期更新としか言いようがなかった


誤字脱字修正したりしました

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