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第一話 〜くるくるペンタグラム!〜

更新がとても遅くなりごめんなさい


それでは気楽にお読みください

世界のありとあらゆる依頼を請け負うギルドがある


王族の浮気調査、ゾンビ退治、幻獣捕獲…

どんな事でも依頼として持ち込まれた以上、実行する


そしてそのギルドに所属する者たちは、

出身境遇関係無く集められた強者達である


そのギルドは圧倒的な戦力と高い信頼性から

様々な意味合いを持ってこう呼ばれる


中央ギルド【Cosmos(コスモス)】と…




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

僕の名前はルー

ルーナにある獣人都市レグナス出身

ギルドコスモスに所属する半狼だ


さて、今久々の仕事の為に仲間に声を掛けて回っている

いつも収集をかけるのは僕じゃないのだが、用事があって頼まれたのだ

まずはいる場所がわかりやすい人から行こうと思う…








ばぎんっ




薄暗い蛍光灯が灯る部屋に轟音が響く

金属が弾けるような破裂音


ばぎんっ ばぎんっ


その破裂音が響く度に、人型の的一つに三つずつ拳ほどの穴が開けられていく

正確に眉間、喉、心臓の順だ


その破裂音は狩猟用マグナム弾を発射する拳銃の銃声

その拳銃を操っているのは…


深紅のライダースーツを身に付けた曲線の多い女性

瞳は青く、長い金髪を後ろで束ねている



此処はギルドコスモスの射撃場

設備は充実しているが、そもそも銃を扱う者があまり居ない為利用者は少ない


ばぎんっ



「相変わらず凄いですね」

「………」


睨まれた

何故だろうか


「…何?」

「いえ、亡霊騎士の討伐依頼があったのでどうでしょうと思い」


彼女の名前はシリカ

命無き者どもが集う世界『バベル』で唯一

『命』を持って生まれることが出来る死神一族の女性…らしい


コレは正直噂の様な物だし本人は何も語らないから真実はわからない


少なくとも僕の知ってる死神はこんなにセクシーな装備で銃を乱射しない


「…貴方だけ?」

「いえ、A級ですし皆集めてこいと言われまして」

「…解った、行く」


シリカは手に持っている銃を器用に分解し、メンテナンスを始めた


「それじゃあ私は他の皆に声を掛けてきますね」

「…ん」

「それではいつもの場所でお願いしますー」

「…またね」


慣れた手つきで弾倉を磨く彼女を横目に

僕は射撃場を後にした


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「チェックメイトよ♪」

「うわー!またまけたー!」


朝食を食べに来た人で賑わうギルド共同食堂の扉を開けると、対照的な二つの声が聞こえた


一つは幼い少女の声でもう一つは甘く艶っぽい声だ


食堂中央のテーブルで何かしているらしく、その周辺に人だかりができている


「うー!」

「ふふ♪いくらでもかかってきなさい?」


そのテーブルを覗き込むとチェス駒のナイトで王将と書かれた将棋の駒を王手(チェック)したらしい

…あれ?チェス…将棋?

…まぁいいや


「…おはようございます」

「あら、おはよう♪」

「あ!せっかちのろまわーうるふ!」

「まだそれを言いますか」

「ルーちゃんもご飯かしら?」

「ちゃん付けで呼ばないでください…」


この二人もいつも共に依頼を受ける仲間だ


少女の様な外見の方が冬夏(ふゆか)

ジパング出身の鬼である

藍色のパーカーでツンツンとした栗色のショートヘアーという出で立ちだ

こんな外見ではあるが、もう年齢は三桁らしい…

父を越える鬼になるべくギルドで修行中なのだとか


妙にエロ…いや、色気のある方がミロリア

本名はミロルリアル・ペルナトート…だったかな?

ルーナ統治区で魔術師の資格を得た人間だ

背中が大きく開いた服にいかにも魔女が被るトンガリ帽子を身につけている

子供の時からこのギルドに入るのが夢だったらしい


「亡霊騎士の討伐依頼がありましたので一緒にどうですか?」

「ぼーれー⁉」

「あら楽しそう♪」

「ぼ、ぼ、ぼーれーだって⁉大変だー!」

「…亡霊の意味わかってます?」

「ぜんぜん?」


心配になってきた


「そいつはつよいのかー⁉」

「そうでもないんじゃないかしら?」

「…一応A級なんですが」


ちなみにこのギルドの依頼はEからSにランク付けされていて、A級はS級の次に難度が高いとされた依頼だ


「まぁとにかく準備しましょう♪」

「私より強いやつに会いに行くー!」

「それではいつもの場所でまた」

「はーい!」

「さて、楽しみだわぁ…♪」


何故か恍惚とした表情を浮かべるミロリアを見ない振りしつつ、最後のメンバーを探しに歩き始める


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



戦闘兵器開発室

そう書かれたプレートが下がった部屋に入ると、白衣の老人と灰色のジャケットを着た男性が話し込んでいた


「ゲンさん、左腕に散弾発射機構を内蔵できませんか?」

「できんこともないがのぅ…ブレードも装備するとかなりの重量になるぞい?」

「ふむ…外装を炭素繊維に替えて軽量化できませんか?」

「成る程のぅ、つぎまでに用意しとくわい」


「…えっと、終わりました?」

「ああ、終わった」

「おぉ?なんじゃルー、入ってくるなら挨拶せんかい」

「とても邪魔できる様子では無かったので」


灰色ジャケットの彼の名前はジョー

何と無くわかるかもしれないが、ガリュオンで改造されたサイボーグ人間だ


もともと製造番号156-Jとして戦場へ駆り出される筈だったが、脳が機能を失わずに改造が完了した珍しい人らしい

何故ギルドにいるかは僕は知らないが、基本的にいい人である


あ、ついでに白衣の老人はゲンさんといってジョーの専属技師である


「他の連中は集まったか?」

「えぇ、みんな特に問題なく集まってくれました」

「よし、じゃあ俺も集合場所へ…」

「おぃおぃ!まだ最終調整が終わっとらんぞい?」

「おっと、そうだったか」

「まぁ、準備が出来次第いつもの場所へ来てください。皆集まりましたから」

「OK、後でな」


…相変わらず唯一の良心っぷりが凄い


これでいつものメンバーは揃ったかな

また僕だけ遅れたら冬夏に色々言われてしまう


僕も自分の準備をするために、足早に宿舎へ戻った



今回の目的地は、バベル

目標は、亡霊騎士の討伐



今日も今日とて五つの世界が回ります…





次の更新は今月中を頑張ります

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