プロローグ 〜何事もない朝〜
初投稿作品です
気軽に読んでくださいな
目を覚ませば、いつもの天井
窓を閉め忘れていたらしい
朝のひんやりとした風が吹き込んでくる
僕はベットから降り、カーテンを開けた
美しい朝焼けの空が見えr
「はやくおきろー!きょうのあさごはんルーくんのばんだよー⁉」
…忘れてた
久々にいい感じの朝だと思ったのに
「あー…ごめんなさい!今行きます!」
取り敢えず白のTシャツとジーンズに着替えて、壁に掛けられたシンプルなデザインの短剣を手に取る
「はーやーくー!」
「今行きますってば…」
部屋のドアを開けると、藍色のパーカーを着た背の低い少女がこちらを睨んでいた
「…おはようございます、冬夏さん」
「ぜんぜんおはやくないー!のろまめー!」
「…まだ6時ですよ?」
「わたしよりおそいからねぼう!」
「基準が斬新ですね…」
「とにかくはやくごーはーんー!」
朝からテンションの高い少女に引きずられるように宿舎厨房へと向かう
…今日の朝食はトーストでいいかな
面倒臭いし
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この世は五つの世界に別れている
五つの世界は時に協力し、時に敵対しながら
バランスを保っているのだ
五つの世界にはそれぞれ特徴がある
科学と機械達の巨大帝国[ガリュオン]
魔法、魔物の理想郷[ルーナ]
神々や妖怪が闊歩する[ジパング]
死から逃げた愚者の檻[バベル]
全ての英雄と殺人鬼の故郷[ビグリズ]
我々がいるこの世は素晴らしいほど美しく
とてつもなく不安定である
まるで風に吹かれる蝋燭のような…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『…まるで消えゆく虹のような美しさがあるのだ』
「…らじおつまんないー」
「…ないよりはマシでしょう」
ノイズ気味のラジオを聞き流しつつ、エッグトーストを口に運ぶ
「…だーれもおきてこない」
「今日は依頼を受けてませんからね」
「むぅ…つまらないー…」
「たまにはいいじゃないですか。ほら、食べちゃってください」
「ルーくんがとうばんだといつもトーストー…」
「文句があるなら片付けますよ?」
「あぁ!たーべーる!たべるってば!もってっちゃやー!」
結局、空いた自分の皿だけを持って厨房へ向かう
あぁ平和だ
他の人が起きて来たら街にでも出よう
『…このように、五つの世界には様々な事件が起こりうる』
「やっぱりつまんないー…」
『しかし、私達は知っているのだ。世界を知り、事件解決に活躍するギルドを』
「冬夏さん、食べ終わりましたか?」
「まだだよ!せっかちー!」
『この世界を五芒星と称し、均衡を保つ』
「…先程はのろまと罵倒された気がするんですが」
「のろまでせっかちなんだよルーくんは!」
『そのギルドの名は…』
次話投稿は未定です