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EPISODE7/思惑は渦巻く

 前までの話は、キャラ紹介を兼ねたプロローグという位置づけで、此処からが本当の本編です。

 今回は226に焦点を当ててみました。次回は同刻の501です。

 501は現在、人類軍前線基地のうち一つ『フォートレス・ヴァルハラ』へと向かっていた。つい最近発見され、『グリパヘニル』とコードネームをつけられたUMS要塞の攻略作戦の招へいされたのだ。たまたま一緒にいた226も行動を共にしていたが、現在ちょっとした問題がある。UMS数機に奇襲を受けてしまったのだ。

 現在、カレンのトモエゴゼン、夜哉のヨシツネ、レイナのヴラド-Ⅳ、朝儀のジャンヌ・ダルクの4機が迎撃を行っているが、TBはともかくさすがにチャリオットは無傷というわけではない。


 ここで機体の解説をしておく。

 トモエとヨシツネは兄弟機に当たり、ギアユニットはトモエがアサルトユニット『スザク』、ヨシツネがアサルトユニット『セイリュウ』だ。共通武装の日本刀型ビームソードが二振りのほか、個別武装として、トモエにはボウガン型のロングバレルライフル1丁とショートバレルライフル2丁が、ヨシツネには日本刀型のバスターソードが片手用と両手用で一振りずつ装備されている。更に、夜哉が登場するヨシツネは全部で20機存在する先行生産型にあたり、エネルギー武装の軌道をゆがめたり、発射もとに跳ね返したりすることが可能な装備『リフレクターガントレット』が装備されている。ただしこれは物理兵器に効果がないうえ燃費も悪いため使いづらく、その後に生産された正式採用型は外されている。

 ヴラド-Ⅳはヴラド4世串刺し候からその名をとっていることからもわかるとおり貫通武器を得意とする機体で、レイナ機のギアユニットはグラディエートユニット『ヴァンパイア』だ。メイン武装のロングスピア『ブラッディスパイク』、背中に2本マウントされたショートスピア『ブラッディピアッサー』、そして肩と背中に2つ折りになって装備されたビーム投槍ジャベリンが全部で4つ装備されている。

 ジャンヌ・ダルクは人類軍製であればほとんどどんな武器でも使える汎用性の高さがウリの機体で、朝儀機のギアユニットはアサルトユニット『紅球クリムゾンスフィア』だ。装備された武装はパーツ組み換えとモードチェンジで、ビームサブマシンガン、ビームライフル、ビームショットガン、ビームソード、シールドの5形態に組み替え可能なウェポンベイ『クリムゾンスフィア・SRソードライフル』2丁と、肩にフレアアーマー状にマウントされた、斬撃と射撃の両方が可能なオールレンジ攻撃用武装『クリムゾンスフィア・GSBガンソードビット』が全部で4機。クリムゾンスフィアに装備された武装の最大の特徴はそれぞれ合体させることで、組み合わせごとに違った機能を得られることである。まずSRを2丁連結させることで、長銃身のビームスナイパーライフル形態か長柄のビームスピア形態を選択可能となっており、2丁分割したままでSRにGSBを2機ずつ連結させれば小型のエネルギーカノン形態、そして全武器を合体させれば、戦車型すらも一撃で消し炭に変えるハイメガビームキャノン形態か、刃渡り5メートルを誇るハイパービームソード形態にすることができる。ただしこの最強形態時は内蔵コンデンサーだけでエネルギーをまかないきれないため機体のジェネレーターから直接エネルギーを供給する必要があり、それゆえに連続して使用できないのが弱点だ。


 さて、本筋に戻ると、現在朝儀のビットは空中から攻撃を仕掛けて来る空戦仕様のグラーベ―飛行能力拡張用ウイングを装備し、腕にバルカン砲を固定装備している―20機相手に弾幕を張り、朝儀本人はサブマシンガンを乱射している。レイナと夜哉は地上から追いすがるタリス5機を相手に立ちまわりカレンはその援護射撃をしている。奇襲部隊ということもあって数はかなり少ないが、なにしろその穴をカバーするためか連携が巧みで手を焼く。射撃も威力はそこまで脅威ではないものの、的確に当ててきている。

「もおおおめんどくさい!当たれ当たれ当たれ当たれってのこのバカァァァ!!!!」

 朝儀が一向に数を減らさないグラーベに業を煮やして照準も何もない乱射を始める。ただでさえ数が少ないうえに狙っても当らないのだから狙わず撃って当たる筈がない。そしてその危ない射撃のせいで、近接戦闘型たちも助けに行けない。TBの武器はUMSのそれよりはるかに高威力なため、当たったらエネルギーシールドもただでは済まないのだ。

 一方の近接組はというと。

「…やあ。たあ。」

 レイナの気合(?)とともに、タリスが1機、ブラッディ・スパイクでドスドスと刺されまくり

「ぜぇぇぇやぁぁぁ!!!」

 もう2機が夜哉の両手用バスターソードで両断されて爆散し

「終わりだ!」

 最後の1機がカレンの狙い澄ました一撃で砕け散る。

 そしてその3人は朝儀を助けに行こうとしたのだが

「あたれってばチクショォォォォォォォォ!!!!」


「どうすりゃいいんだあれは?」

「放っておけ。あれでアホ咲魔に絞られればいい薬になるだろう。」

「…賛成。」

 撃っても当らない、当たらないからイラつく、イラつくからますます当らなくなりそれでますますイラつくのイライラスパイラルの真っただ中にあるのを見て、弾を無駄遣いするなを怒るべきなのか落ち着けと言うべきなのか分からなくなり、何ともいたたまれない気持ちとなった。

「いい加減にしなさぁぁぁい!」

 とうとう我慢が限界に達したらしい。ビットが全てジャンヌ・ダルクに集結し、2丁連結したソードライフルに合体。刃渡り5メートルのビーム刃が銃口から延びる。

 朝儀はスラスターを全開にして突進するや、長大な刃を振り回してグラーベ無双を開始した。グラーベは近接戦闘用のビームナイフを取り出したが、今の朝儀に接近戦を挑んだのが運の尽き、5,6回の斬撃で全部まとめて殲滅されてしまった。




 それで、戦闘終了後の226のチャリオット。戦闘を終えた夜哉がコネクターのキャノピーを開いて出てきた直後。

「夜君おかえりぃぃぃぃぃ!!!!!!」

「ぎゃああ!!」

 穹が両手を広げ、ミサイルのごとき勢いで夜哉に飛びかかっていったのだ。反射的によけていなければ今頃穹のアグレッシブな求愛アタックで精神的にKOだっただろう。ちなみに、抱きつくつもりだった夜哉にかわされたせいで、行き場を失った穹はその勢いそのままにコネクターのキャノピーに顔面から激突。起き上った彼女は鼻から血がぼとぼとだったが、気にしている様子はテラ・ナッシングだ。むしろ今のでスイッチが入ったのかその目は獲物を見据えた狼の如しだ。今度は超速ダッシュで夜哉に抱きつく。

「夜君大丈夫?痛いところとかない?何ならこれから触診してあげるんだよッ!」

「止めろ!HA☆NA☆SE!TBは遠隔操作なんだからダメージ負っても現実の体には影響ないっつーの!」

「そんなさびしいこと言わないほうがいいよ!」

「あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 そんな様子を見ながら、咲魔と朝儀は殺気をあからさまに放出している。対象は、穹と夜哉の両方だ。しかし、穹はもはや女を捨てた痴女アタックに夢中で、夜哉はそれの対処に必死で気づけない。

「…夜哉、なんでああまでされて気づけないのかな?」

「…さあ?レイナはどう思う?」

「知らない。私はハルヤに用がある。それじゃあ。」

 表情も声色も全く変化させず、最低限のことだけ言ってレイナが去っていく。これがレイナ・ノーラッド。ジストのように感情の起伏が少ないのではなく、そもそも感情が存在するのかどうかさえ分からない、といっても過言ではないほどの寡黙さで有名だ。

「…レイナさ、最近よくハルヤと二人になってるわよね。…出来てるのかな?」

「だったら羨ましい…」

 朝儀のその発言に、咲魔がまた殺気を放つ。









 一方、226チャリオットの作戦室。ハルヤとレイナが二人で向き合っている。

「…本当にいいんだな…?それがどういう意味か、わかってるのか?」

「全ては人類のため。そのためなら何でもする。」

「…分かった。だったら、お前が加わるって上に連絡するぜ。」

 このような会話が世界各地の人類軍施設において、一部の兵士によって交わされていることを、他の人々は知る由もない。その密会の存在が、この戦争そのものを変えてしまうことも。

 本編スタートに際して、説明しておくことがあります。それは、『女子キャラはあまり増えない』事と『ハーレムは無い(コラボの夜哉はノーカン)』事です。最初の奴に関しては、完全に僕の趣味です。僕はどうも、カッコいい同性キャラにパッとしない自分を投影する傾向があるようなので、子供の頃脳内世界で考えてたガンダムとか、2次創作禁止により投稿不能となった、脳内プロットどまりの幾つかの小説においても共通していた事です。たぶん、今後女子がわらわら出てくる可能性はほとんどないです。

 二つ目に関しては、不自然なハーレムと戦争の両立が、僕の技術では不可能だからです。ただ、もちろん恋愛要素はあります。

 以上、説明でした。

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