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EPISODE11/戦争は人を変える PART2

久々の更新となります。

 倒しても倒しても湧き出る敵機を相手にしても、やはり殺戮人形姫宇都宮咲魔は変わらなかった。いつも通り、ビームサイスを振り回し、スカートバーニアで空中を飛びまわりながらヒャハハーしている。

「おぉぉぉぉりゃぁぁぁ!!!」

 今も、グラーベ4機をまとめて叩き斬って恍惚とした声で叫ぶ。

「楽しいなぁぁハハハハハ!!!」

「お前はギンガ○ムか!」

 ツッコミながら、夜哉もバスターソードで空中のヴェイガーをぶった切る。

「おりゃぁ!でぇぇい!この私の相手しようなんて1億光年早いのよ!」

「咲魔、それ時間じゃなくて距離の単位。」

「いいじゃない細かい事は!」

 朝儀がすぱっと突っ込んだ。

「しかし、ハルヤとレイナは何処行ったんだ?」

 この二人、実はさっきから見当たらないのだ。最初のほうはハルヤのナイフ2刀流とレイナのビームスピアが敵を何機も倒していたのだが、気付いたら姿が見えない。

「はぐれでもしたんじゃない?それより私達はこっちよこっち!」

 咲魔はやはりぶれない様子で鎌を振り回している。




 その頃。潜入工作部隊はメインコンピュータールームまでたどり着いていた。広い部屋の奥に、円錐の上を切った様な形のコンピューターが鎮座している。

「ヤケにあっさりだな…」

「そうね。運良かったんじゃない?」

「そんなもんなのか?」

「ま、いいだろ。俺らの任務はこれの破壊なんだしさ。」

 隊員が小声で言葉をかわしながらそれぞれの持ち場に散ろうとする。

 とその時。いきなり部屋の照明が全部落ちた。

「え!?何!?」

 女性工作員が隠密作戦だということも一瞬失念して大声を出す。すると。


「グアァッ!」

 もう一人の工作員の声が聞こえた。何があったのだ。

「ちょっ、なんなのこ」

 そこまで言った瞬間、女性工作員の胸の真ん中に焼けるような激痛が走った。いや、焼けるような、ではない。粒子ビームの刃によって、本当に焼けている。

「…れ…」

 床に倒れるより先に、彼女は事切れていた。







 一方、メインコンピュータールームでそんな事があったことなど知る由もない兵士たちは、外で戦い続けていた。

「いいぞ皆!」

「この調子でスコアを稼げばボーナスくらいもらえるかもな!」

 カレンの言葉に気を良くしたジョナサンがエクスカリバーを振り回して軽口を叩く。

「アークガルド大尉!そんなこと言う暇があったら一機でも多く倒してください!」

「おうおうおマリアの手厳しいこって!」


 すると。

 急に、嵐の様のビームや弾丸、ミサイルを撃ちまくってきたUMSが全機、撃つのをやめて武器を下ろした。

 UMSが降伏することなどあり得ない。ならこれはどういう事だ。好機とばかりに撃つ者はいなかった。皆困惑している。

 その時だった。




「諸君。よく頑張っているな。」


 いきなり、声がした。これはカインズ・アルカートの物だ。

 彼のエンキドゥは、いつ移動したのか、グリパヘリルのタワーの一番上にいた。両手を広げ、まるで演説でもしているようだ。


「しかし、諸君が好き勝手を出来るのもこれで終わり、という事だ。」


 意味が分からない。これはUMSに対して言っているのだろうか?


「『プリベンター』の諸君!時は熟した!オペレーションRを遂行せよ!」


 プリベンター?オペレーションR?一体どういうことなのだろうか。そんな事を、501の面々も含めたパイロットたちが思った時だった。








「!!??」


 周りにいたTB達の一部が、味方のはずの部隊に銃を向けたのだ。


「…やれ。」

 カインズの声が、冷ややかに響き渡った。

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