異界の魔獣使い-プロローグ-
はじめまして初投稿です。最後まで続けるようにがんばります。投稿できる時が不定期になると思います。感想いただければ嬉しいです。
プロローグ
その日、王都エブラード付近にて前代未聞の事故が発生した。
魔道船-方舟ヴァンガード- 最大収容人数1500人
事故当時の乗員乗客は1300人
巨大な飛行船ヴァンガードは
王都を出発後、乗員乗客を巻き込み大河へと墜落する。
死者行方不明者1246人生存者54人と言われ、今世紀最大の魔道船事故として
後世の歴史書に記されることとなる。
乗員乗客にとって不運だったのは、ヴァンガードが大河ではなく大地に墜落
していればまだ生存者が多かったはずであった。
本来ならば墜落しても生存できるように、魔道師が施した魔方陣により乗員乗客の
命が助かったはずなのだが、墜落した場所が悪すぎたのだ。
大河ムーリルヴァの川のど真ん中へと墜落し、
乗員乗客1300人を乗せたヴァンガードは大河に沈んだのだ。
泳げる者がいても大河に住む水棲の妖獣、魔獣の餌となり、運の良い乗員乗客で
幸運だった泳げる者と、ごくわずかな魔道の使い手のみが生存することが出来たと
言う、史上最悪な大規模事故であった。
岸からの救助を行おうにも、大河にいる数多の水棲の妖獣、魔獣により近づくことも
出来ず大河は乗員乗客の阿鼻叫喚と水棲の妖獣、魔獣の歓喜の咆哮が続き、
大河が犠牲者の血で赤く染まったと後世に伝えられた。
魔道船-方舟ヴァンガード-空を飛ぶ飛行船の先駆けであり、
先駆者としてつけられた。
ヴァンガードの名は、皮肉にも後世に大規模飛行船事故における先駆者として
名を残してしまったのである。