大罪人の最期
皆様、初めましてのかたは初めまして。転生日記と申します。
本作は、
「異世界で悪事の限りを尽くした主人公が、強奪したチート能力を全部持ったまま現代日本に帰還し、裏社会で暗躍する」
というお話です。
悲惨な復讐劇や同郷の能力者とのバトルはありません。
圧倒的な力を持ったダークヒーローが、現代社会の闇をさらに黒く塗りつぶしていく痛快な無双劇をお届けします。
少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。
それでは、本編をどうぞ。
「この者は数多の大罪を働いた! これより斬首刑に処す!」
広場に響き渡る宣告とともに、俺は冷たい処刑台に首を乗せられた。
見下ろしてくる群衆の憎悪に満ちた視線。だが、俺の心に『恐怖』という感情は一切湧いてこなかった。
なぜなら俺には、絶対的な自信があったからだ。
あらかじめ発動させておいた禁忌の魔術――【魂縛輪廻】。
これさえあれば、死んだとしても確実に生まれ変わることができる。
(次はもっと上手くやってやる。今度こそ誰にも尻尾を掴ませず、もっと悪辣に、世界の裏側で暗躍してやるさ)
恐怖などない。むしろ、次なる人生への期待で胸が躍り、たまらなく楽しかった。
自然と口角が上がり、俺は処刑台の上でニヤニヤと笑い声を漏らし始める。
「こ、こいつは悪魔だ! 早く! 早く首を落とせ!」
審判の焦燥に満ちた叫び声。
そして、巨大な刃が空を裂いて落ちてくる音が聞こえた。
ガダンッ!!
首が落ちた瞬間、世界からすべての音が消えた。
意識はない。
ただ、視界の上半分が真っ白で、下半分が濃い灰色に染まった、何もないツートーンカラーの世界だけが広がっていた。
やがて、その白と灰色の境界線が、同時に眩い光を放ち始める。
「ん……眩しい……」
光に目が慣れてくると、目の前に見覚えのある景色が浮かび上がった。
窓の向こうにそびえ立つ高層ビル群。
遠くから聞こえる歩行者用信号のメロディ。電車の警笛。
どれもこれも、ひどく懐かしい。
そして、手の中に残るプラスチックの感触。
俺は自分の部屋のデスクに座り、コントローラーを握りしめたまま、光を放つモニターを見つめていた。
画面右下の時計は、俺が「異世界に飛ばされた瞬間」から、たったの数秒しか進んでいない。
「そうか……俺は、戻ってきたんだな。この世界(地球)に。」
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
処刑台で笑いながら現代へ帰還した主人公。
次回は、彼が現代日本でどのように自分の力(異世界の魔術)を確認し、最初の行動を起こしていくのかを描いていきます。
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今後もよろしくお願い申し上げます。




