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3話 赤ちゃん先生

 そのあとe組とf組の担任発表、生徒代表の言葉が続き、やっと入学式は終わった。

 玲奈の肩を叩いて起こし、3人で本館の4階にある1年D組に向かった。

「とぉいよ〜」、階段の手すりを玲奈が気怠そうに言う。

「まぁ1年だからね」和が玲奈の手を引っ張りながら登っていく。

 言い方とかは淡白だけど、なんだかんだ優しいんだよなぁ...。そう言いそうになったけど、怒ったら怖いからやめといた。


 教室に着いて、黒板に貼ってある座席表を見た。窓側から2列目、その列の一番後ろから和、私、玲奈の順だった。

 私たちが席に着いた時、ちょうど黒板側の扉が動いた。

「はーい、みんな席着いてねー」

「あ!先生来た!」

 さっきまで寝てたとは思えないくらいの声量で、玲奈が言った。

「このクラスの担任を務める星海 恵です。よろしくお願いします」

 動き全てに緊張してるのが伝わってきて、お腹から張り上げた声が教室に響いた。

「えっとー、せっかくなので自己紹介をしましょう!」先生は手をパチっと叩いて言った。

「こういうのってなに言えばいいんだろう?」和が私の耳元に顔を寄せて言った。

「ねー。ってか、普通先生が先に見せるもんじゃないの?」

「まぁ新任だからね。しょうがないよ」

「あ...」その通りで言葉が出ない...。初々しい先生に暴言を吐いてしまった自分を責めたい。

「じゃあ一番からいこう!荒井さんおねがい!」

「はい!」荒井さんはかけているメガネが落っこちるんじゃないかと思うほどの勢いで立ち上がり、手を挙げて大きく返事をした。

「すごいね、あの子」玲奈が遠足前日の小学生みたいな顔で、わざわざ振り向いて言ってきた。

「ね、すごい」荒井さんの話を遮るとまずいから、私はとりあえず相槌だけしといた。

「えー、荒井奈緒です!趣味はカラオケで歌を歌うのが好きです!なので部活は合唱部に入ろうと思ってます!1年間よろしくお願いします!」

 荒井さんは台本かでもあるような完璧な文章で、役者も目を丸くするくらいの抑揚で喋っていた。さすが合唱部だと、腕を組んで感心してた。まったく関係ないのに、ポニーテールも合唱部っぽく見えた。

「えーっと、次は2番の石田さん!お願いします!」

 石田さんは、荒井さんと対称的に静かに立ち上がって、私たちがギリギリ聞こえるくらいの声量で話し出した。

「い、石田美波です。趣味は読書で...、部活はまだ悩んでます。いっ、1年間よろしくお願いします。」

 荒井さんが堂々としていたせいか、みんなの拍手も小さく感じた。

 一年があっという間と言われるんだから、ずっと先だと思っていた自分の番も、次の次まできていた。


なんとか毎日続いてます。

前書きはいつから書き始めようか考えてますが、一度始めたらさすがにやめられないので書く気が出ません

次は明後日の12/24です!お楽しみに^ - ^


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