24.監禁されながら食べるお粥は、甘い
カイムの人差し指が空中でぐるりと回された。その動きに合わせて、自分もくるりとその場で回る。
カイムはソファで寛ぎながら、やっぱり、と不吉な言葉を口にした。この言葉、かれこれ20回目である。
「首飾りを変えよう」
「はぁー!? またぁー? 首飾りとかなんでもいいし!」
「穀物」
ぐっと喉が鳴る。まるで首を絞められているかのような響きだ。
『ふたつ月の国』では、自分のことがバレているかもしれない。ならば、穀物のために頑張る必要はないのだが、自分が意図したことではなかったとはいえ、結果的に『ふたつ月の国』の悪魔たちを騙したことになる。
そのせめてものお詫びになったら良いと思って、穀物を手に入れようとしていた。
丸テーブルの上に視線を向ければ、先ほどから着けたり外したりしている装飾品が山のように並べられている。
「どの首飾り? ――っていうか、首飾りより腕輪が嫌だ。じゃらじゃらしてて邪魔だよ」
「腕輪なぁ。それなら、そっちにあるバングルにしよう。金の太めのやつだ」
「全部、金だよ。太いやつならどれでもいい?」
「駄目だ。透かし模様が入っているやつにしろ。それから、首飾りは左から三番目だ」
「うげっ。また重そうなやつを」
カイムが指定した首飾りは、まるでレースのように細かい金細工が施された物だ。絶対に重いに決まっているので、渋々、首飾りを取り換えると、腕輪もすべて外して、左腕にバングルを着けた。
「ほら、回れ」
カイムが人差し指をくるくる回す。まるで犬みたいな扱いで、くそっと思いながらも従ってやった。
ようやくカイムが満足そうな表情を浮かべたので、彼の気が変わる前に両手をお腹に当てて言う。
「ねえ、お腹へった」
五日も眠っていたということは、五日もご飯を食べ損ねているということだ。
「何か食べさせてよ」
「仕方がないな。食事を持って来てやる。部屋から出るなよ」
カイムはソファから立ち上がると、念を押してから部屋を出て行った。
カイムの背を隠した扉が閉まると、ガチャリと鍵を掛ける音が響く。閉じ込められたかぁ、とその扉をしばらく見つめてしまう。
(まあ、そうなるだろうなっていう予感はしてたけどね)
――というのも、目覚めてからカイム以外の者の顔をいっさい見ていない。
カイムの立場や地位を考えれば使用人がいないわけではないのに、着替えから何でもカイムがすべて世話を焼いてくれるのだ。
今も使用人に食事のに命じて運ばせれば良いのに、カイム自ら行おうと部屋を出て行った。
(なんて言うの、これ。――独占力?)
やっと手に入れた宝物を自分以外の者の目に触れさせたくない気持ちなのだろう。
(残念! 偽者なんだなぁ、私)
残念なカイムが部屋から出て行き、ひとりになったところで、さっそくシャックスを喚び出してみたいと思う。
今のところ、カイムから悪意を感じられないので、もしかしたら、オセたちが心配するような危険な存在ではないのかもしれない。
シトリーと会いたがっていたのも、害するつもりではなく、単にシトリーを自分の所持する装飾品で飾り立てたかっただけなのかもしれない。
そうは思うが、それはそれ。
危険を感じていなくともシャックスは喚んだ方が良いと思う。『ふたつ月の国』の状況を知りたいからだ。
それに、もし、『ふたつ月の国』で自分の正体がバレていたとしたら、その話がカイムの耳に届くのも時間の問題だ。偽物だと知ったカイムが自分をどう扱うのか分かったものではない。
丸テーブルの上に置かれた小箱の蓋を開くと、赤い石のピアスをひとつ指先で摘まみ上げた。
それを親指と人差し指の腹でぐっと押し潰すように砕くと、空中に向かって言った。
「シャックス、出て来い。――お願い!」
パッと辺りに紫色の光が溢れ、すぐに光が線となって空中に大きな魔法陣を描く。
その魔方陣の中から人影が現れて、紫の光が消えていくにつれて、悪魔の姿がはっきりとしてきた。
「シトリー!」
彼にしては珍しく慌てた様子で駆け寄ってくる。両肩を掴まれると、頭のてっぺんから足先まで順に視線を巡らされた。
「無事だったのか。皆でずっと捜していた。シトリーから喚んでくれて良かった」
闇に溶けるような黒髪に、ほとんど白に見える灰色の瞳。シャックスは全体的に痩せた印象の体躯をしており、そのせいもあるのか、手足が長く見えた。
不思議な雰囲気を纏った悪魔だ。けして愛嬌のある顔ではなく、むしろ目付きが悪く、ごろつきのようでさえあるのに、まったく恐ろしいとは思えない。
なぜだか分からないが、彼を前にしていると、シャックスは自分を絶対に傷付けないという信頼のような強い想いがわく。
だけど、その想いがいつどこで築き上げたものなのか、それは自分でも分からない。
「シャックス、来てくれてありがとう」
シャックスの口ぶりから察するに、どうやらまだ自分の正体はバレていないようだ。ラウムの配下の動向が気になるが、とりあえず、ひとつの不安が解消されて、ホッと息をつく。
シャックスは辺りを見渡して、すぐに顔を顰めた。
「結界が張ってある。ここはどこだ?」
「『囁きの森』のどこかの館だって。カイムがそう言った」
「何? 『囁きの森』だと? ついにあの弁論家の辛抱が効かなくなったか」
「どういうこと? シャックスはカイムのことを知っているの?」
シトリーの幼馴染みだということもあって、シャックスもベリス同様とても話しやすい。シャックスも親しみを示した態度で接してくれる。
「我の領地は『囁きの森』と接している。カイム殿とも何度も対話したことがある。その度に、シトリーとの仲立ちを頼まれたが、断っていた」
「え、そうなの?」
「カイム殿の狙いが分からず断るしかなかった」
「ああ、それはたぶん、これだと思うよ」
言って両腕を大きく広げて、自分の格好をシャックスに見せた。
シャックスは、可能な限り飾り立てられているシトリーの姿を見ると、僅かに眉を上げて灰色の瞳を見開く。
「なるほど。だが、それだけとは思えない。現に、シトリーは監禁されている」
「ああ、やっぱり監禁されているよね」
「窓のない部屋に閉じ込められている。この状態を監禁と言わずに何と言うのだ。しかも、結界まで張られている。この結界は外部の者を中に入れぬようにするものだが、同時に、結界の中の者も外には出られない」
「でも、シャックスは入って来られたじゃん」
「我の血が既に部屋の中に入っていたからだ」
なるほどとピアスの石を潰した指先に視線を向けた。
ピアスの赤い石は、石のように作られたシャックスの血の塊なのだ。
「――ってことは、私が喚んじゃったから、シャックスはここから出られなくなっちゃったの?」
「我の力でカイム殿の結界を破れるかどうかは試してみないことには分からない。だか、試そうとすれば、必ずカイム殿に気付かれる」
「……なんか、ごめん。巻き込んじゃって」
「構わない。すべて承知の上でシトリーに我の血を渡している」
「ありがとう」
お礼を告げてにっこりとすると、シャックスも灰色の瞳を細めて僅かに笑みを浮かべたように見えた。
(それはそうと、ちょっと気になっていたんだけど、悪魔の血って赤いんだなぁ)
漫画やアニメでは、よくあるではないか、魔族やら魔物やらの血は青いという設定が。
だから、てっきり悪魔たちの血も青かったり、緑だったりするのかなと思っていたのだが、戦場で流れた彼らの血は人間と同じで赤だった。
(意外と言えば、意外だったなぁ)
「そうであろうか? 我らも呼吸をしている」
(呼吸? ――そうなんだよ。兄貴のゲームの世界だから、どうせご都合主義なんだろうけど、この魔界にも空気があって、酸素が存在してるんだよね)
人間界では当然のことであっても、魔界でも当然であるとは限らない。
もし悪魔たちが呼吸をしていなかったら、魔界には酸素が存在していなかったかもしれない。そう思うと、ゾッとする。
酸素は疎か、空気のない魔界であったら、召喚された直後に窒息死していた可能があったのだ。
「我ら悪魔も細胞がエネルギーをつくるためには酸素が必要だ。呼吸をして体内に取り込んだ酸素は血液に溶け込んで全身の細胞に運ばれる。人間と同じだ」
(人間と同じ)
――ということは、呼吸によって体内に取り込まれた酸素を全身に運んでいるのは、血液中の赤血球に含まれる鉄を含んだタンパク質だ。ヘモグロビンという。
(ヘモグロビンが赤い色素を持っているから、血って、赤いんだよね?)
「そうだな」
シャックスが返事をしたところで、バッと勢いよく彼に振り向いた。
「シャックス、私の思考を読んでるでしょ? 私が声にしていないことにも普通に答えてるし!」
「シトリーの心の声は、気を付けていないと、勝手に聞こえてくる」
「えーっ、そんなに駄々漏れなの!?」
聞こうとして意識を集中させるとかではなく、聞くまいとする方が気を遣うとはいったいどういうことか。
「シトリーとベリスは、駄々漏れだ」
「ベリスも!!」
やっぱりそれは付き合いが長いからなのだろう。
シャックスのように心を読めたりはしないが、付き合いが長い相手だと、ちょっとした表情の変化で相手の想いを感じ取れたりする。
じゃあ、と口を開き、今度はちゃんと声に出して尋ねた。
「青い血の悪魔っているの?」
「軟体動物や節足動物などに姿を変える悪魔、或いは、魔獣は血が青いと聞く」
「軟体動物とか節足動物っていうと……?」
「タコやイカ、エビやカニだな。軟体動物のうちの腹足類――カタツムリやアワビなどもそうだ。それら生物はヘモグロビンではなく、ヘモシアニンという銅を含むタンパク質で酸素を運んでいる」
「分かった。そのヘモ……シア……ニン? っていうのが青い色素を持っているから血が青いんだね」
こくんとシャックスが頷いた。
漫画やアニメの世界みたいな青い血の悪魔や魔獣も有り得ると聞いて、純粋に面白いと思う。
悪魔を『生物』として科学的に解明しようとしたら、かなり興味深いことになりそうだ。
「酸素を細胞に取り入れているってことは、悪魔も老化するってことだよね?」
こういう話題はラウムでもベリスでもなく、シャックスと交わすことが正解であることを、なぜか自分は直感的に知っていた。
「だって、老化の原因は細胞の酸化。つまり、体の酸化でしょ?」
「その通り。故に、悪魔の中には酸素を体内に取り入れないという選択をした者もいる」
「えっ。酸素がなくても生きられるの?」
「さて、あれを生きていると言えるのか。彼らの体の構造など我の知るところではないが、彼らの血は黒く、体内を循環していないと聞く。よって、老化することない。――そして、我ら上級悪魔も老化することはない。酸素を取り込んでも体の細胞が酸化しないからだ。上級悪魔は一定の年齢まで成長すると、その後は不老となる」
「わぉ。それは上級の特権か能力かなんか?」
酸化しないってことは、抗酸化作用のある物質がめちゃくちゃ働いているのかな。羨ましい。
悪魔の生態についてはまだまだ気になるところが多いが、――だが、落ち着こう。
こんな話がしたくてシャックスに来てもらったわけじゃない。早くしなくてはカイムが食事を持って戻って来てしまう!
表情を引き締めてシャックスに向き直る。
「べリスはどうしてる? 怪我は大丈夫?」
「ピンピンしている。元気過ぎて、怒り狂っている」
「え?」
「当然だ。目の前でシトリーを攫われた。あの時、ベリスはまったく動けず、意識も朦朧としていたらしい。みすみす目の前でシトリーを奪われ、べリスは己を責めている」
「なんか、ごめん。でも、本当に大丈夫なの? かなり深い傷に見えたけど?」
ラファエルの炎の剣で腹を裂かれたのだ。血も大量に出ていて、あのまま出血多量死していたとしてもおかしくなかった。
シャックスはほとんど表情を変えず、抑揚の少ない口調で言った。
「天使軍が退却して、我らも軍を引いた。その直後、べリスの父君が来た」
「えっ、べリスのパパ来たの!? うわぁー、会いたかったぁーっ!」
ゲームでは大変お世話になったのだ。べリスのパパがいなかったら倒せなかったボス天使がいっぱいいた。
ゲームのおかげで、べリスのパパに対して一方的に親しみを抱いていて、ぜひ会ってみたい悪魔ナンバー1だ。
しかも、息子を救うために駆け付けて来るなんて、エモい!
ところがシャックスは、無表情で次の言葉を続けた。
「忙しい方だ。べリスのみを治療して去って行った」
「え、べリスのみ? えっ、べリスしか治してくれなかったの?」
「べリスが傷を負うと、父君も痛みを感じるようだ」
「えー。つまりそれって、自分が痛かったからべリスの傷を治しに来ただけじゃん!」
一瞬で来て、一瞬で帰って行ったらしい。それはちょっとモヤる。
来たついでに、みんなの治療を手伝ってくれても良いのではなかろうか。でなかったら、せめて天使軍を追い払ったことに対する労いが欲しい。
――ともあれ、べリスのパパは、べリスがいるところならば瞬間移動できるようで、パパのおかげでべリスは無事らしい。
良かったと、ホッと息をついた。
「それで、オセやラウムはどうしているの?」
「シトリーを捜している。ツグミの軍旗が戦場に現れたが、天使軍が去ると同時に消えている。『囁きの森』が怪しいのではと疑いを抱いているが、確証もなく立ち入るわけにはいかない。密かに潜入して、シトリーの居場所を探っている」
「カイムが怪しいって、すぐに分かったんだ?」
なにが密かに連れ出しただ。がっつり見られているし、ばっちり疑われているではないか。
(それなら、オセが迎えに来てくれるのも早いかも)
「それは、どうかと。オセがこの部屋で監禁されているシトリーを見付けるのは難しいだろう」
ああーっ! と心の中で絶叫する。またシャックスに心の声を聞かれている!
そうだ。そうだった!
そのため兄の乙女ゲームではシャックスと対面したとたんに主人公は偽者だとバレてしまうのだ。
(こうもナチュラルに考えていることが筒抜けになってしまうのは、ちと恥ずかしいぞ。心を読まれたくなかったら、何も考えちゃダメだって思うのに、考えちゃダメって思えば思うほど、心の中が言葉で溢れてくるよ! もう、いったいどうしたら!)
あたあたしながらシャックスに向かって口を開いては閉じてを繰り返していると、シャックスの顔がすぅっと仮面を被ったような無表情になる。
「シトリーはシトリーのままで」
勝手に心を読むけど、気にすんなっていう意味の言葉をシャックスが続けて言った。
(いや、気になるし!)
はっとシャックスの表情が変わる。何かと思えば、カイムが戻ってきたとシャックスが言った。
(どうしよう!?)
シャックスと顔を見合わせる。
部屋に窓はない。扉はひとつ。
結界が張ってあり、カイム以外の者の魔力は制限されてしまうらしい。
よって、逃げ出すことは不可能だ。ならば――。
(どこかに隠れなきゃ!)
衣装ダンス? ――駄目だ。カイムが絶対に開ける。
丸テーブルの下? ――論外。
ソファの下? ――ちょっと下に視線を向ければ、丸見えである。
だとしたら、隠れられる場所は、この部屋にはひとつしかない。ベッドの下だ。
寝台の形に沿って白いシーツが床に流れている。シーツを捲ってベッドの下に潜り込んで、再びシーツを戻してしまえば、意図して覗き込まない限り見付かることはない。
「シャックス、ベッドの下だ」
ガチャリと鍵が開く音が聞こえて扉を振り返る。扉が開くのと、シャックスがベッドの下に滑り込んだのは、ほとんど同時だった。
「何をしていた?」
カイムがトレイを持って部屋に入ってきた。べつにと答えて彼の手元を覗き込むと、トレイの上にガラスの器が乗っている。
「何それ? ――っていうか、それだけ?」
トレイにはガラスの器の他に水差しとグラスしか乗っていない。
しかも、ガラスの器に盛りつけられている料理は、お粥にしか見えなかった。
「五日も胃に何も入れていなかったんだぞ。いきなりあれこれ食べられるものか」
「あー、なるほど。そういうことね」
こちらの体を考えて用意してくれて食事だ。不平不満はやめて、有りがたく頂こう。
椅子に腰かけると、丸テーブルの上にカイムがトレイを置いた。ガラスの器が目の前に差し出される。
(魔界に来て初めてお米を見たよ。悪魔たちも白米を食べるんだね。パンばかり食べているのかと思った)
差し出された銀のスプーンを受け取ると、はらぺこだったので、スプーンに山盛り掬って、ぱくんとお粥をスプーンごと口の中に入れた。
(――っ!?)
思わず吐き出しそうになる。
(何これ!?)
目を白黒させてお粥とカイムの顔を交互に見やった。
(このお粥、すっごい甘いんだけど、なんで!?)
牛乳で煮詰めたのだろうことは、見て分かった。ミルク粥という存在を知っているので、これは許容範囲だ。
そもそも自分はホワイトシチューを白米にかけて食べる派である。牛乳と白米の組み合わせに抵抗はない。
だが、しかし、白米を牛乳で煮る時に砂糖を入れている。おそらく、バニラエッセンスも加えられている。
そして、仕上げに、生クリームと蜂蜜をかけている。迂闊であった。口に入れる前に、生クリームと蜂蜜に気付くべきだった。
生クリームはホイップ状ではなかったので致し方が無かったとしても、蜂蜜には気付けたのではなかろうかと自問する。
ところが残念なことに、汁が黄色いなぁ、なんだろう、としか思っていなかった。
「ど、どうしよう、カイム。お粥が甘い……」
「それはスイーツだ」
「――っ!?」
「胃に優しいし、食べやすいだろ?」
にっこりしてカイムが言う。その笑みときたら、なんの疑いも持っていない。
咥えたままになっていたスプーンを口の中から引っこ抜くと、ごくんと喉を鳴らした。
(せっかく白米と再会できたのだから、塩味で食べたかった!)
塩おにぎりが脳裏に浮かぶ。ほかほかのあったかご飯に塩を振って、海苔を巻いて食べたい。
――生クリームも蜂蜜もいらない。塩さえあれば、大喜びなのに!
しかし、笑顔のカイムの前で食べないわけがいかないので、二口目を口に運ぶ。
ごっくんと呑み込んで、さらにもうひと口。
(甘い物だと思って食べれば、食べられなくもないかぁ)
それに栄養価は高そうである。
監禁されている身としては、食べられる時に食べられる物を食べるべきである。
そう思って、翡翠色の瞳に見守られながら完食した。
【メモ】
カイム……『俺』・ツグミ・サーベルを腰に下げたツグミの絵が描かれた緑の軍旗。
『あなた』からの『あんた』後に『シトリー』オセのことを『黒豹』と呼ぶ。
ヒヨコの毛のような明るい金髪・翡翠色の瞳。
オセと同じくらい背が高く、年齢も同じくらいに見える。
元最下位の天使。『ふたつ月の国』の東に領地を持つ。『囁きの森』の総裁。
3000年前の天使と悪魔の戦いで捕虜となり、『東方の首座』の下であれこれ働き、総裁まで出世した。




