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英雄になりたい少年


「ユイト、夢ってあるか?」

僕は君がなぜそんなことを聞くのかと思った。

「世界中いろんなところ旅をして、いろんな人と出会いたい。ネオもそのときは一緒だよ。」僕は答える。

彼はその時どんな表情をしていたか僕はもう思い出せない。


「6歳の誕生日おめでとう!!!!!」

7月6日、今日は双子の兄ユイトと俺の誕生日だ。

母さんと父さん、幼馴染のユナ、ユナの父が盛大に祝ってくれた。最近は食べ物の流通も増えてきているのか豪華な食事が並んでいる。


「また悪党倒したんだって?ユナから聞いたぞ〜」とユナの父は酒に酔いながら言った。またそんな野蛮なことしたのと母がため息をつくのを聞かずに

「俺は強いからな!!俺がいればこの国は安全だ!!」

と俺は大声で叫ぶ。

「ユナもいたし安全だったよ」と冷静に説明したユイトにユナは誇らしげに微笑んだ。


「それでも本当この2人って似てないよな〜。顔も性格も。」

ユナの父はニヤリと言う。ユナも確かにといわんばかりの顔でたくさん肉を頬張っている。こんな食べられたら俺の分がなくなるだろ!!!


「俺はこいつと違って天才だからな!!」

と言いながら肉を奪い食べた。

「自分で言うと逆に()()()に見えちゃうよ。」

なんてユイトが言ってきたから

「ふざけるな。てか大までつけることなくないか?俺の夢は皆を守る人になるんだぞ!!母さんも父さんもお前らも!この国も!王様も守るすげぇやつになるんだ!」

皆は大層な夢だと笑った。ユナはやめといた方がいい。夢は現実的に。なんて夢のないこと言うが「ネオのそういう所僕は好きだな。」とユイトは微笑んだので嬉しかった。

 その後俺たちはユナの父さんの一発芸をみて馬鹿にしたり、ユイトがユナに腕相撲で無惨に負けて泣く姿を見て笑ったり楽しい時を過ごした。


 誕生日会は終わりユナたちと解散し皆は眠りについた頃、一番騒いでいた俺も夢を見ていた。

知らない白い箱、その中に俺は、いる。騒がしいその場所で知らない男女が手を伸ばす。俺も伸ばして触れようとしたその時、僕は目を覚ました。

 なんの夢だったんだろう。と思いながらもう現れぬ睡魔と戦うのは勿体無い気がして水を取りに階段を降りた。するとまだ父さんと母さんがまだ起きていた。俺は驚かせようと思って忍び寄ろうとしたがある一言で俺は凍りついた。


「あの子が来てもう5年になるわね。あの手紙は本当なのかしら。」


何を言ってるの?誰のこと?


「手紙の事は本当かはわからん。しかし本当ならあいつの、いやネオの親はこの国の外にいることになる。」父が深刻そうに言う。


俺の親、、?父さんと母さんは俺の親じゃないの?考える間に体が動いていた。


「母さん父さんどういうことだよ!!!!」

俺は幼い身体なりに父さんの服を思いっきり掴んで問いただした。


「ネオ!!聞いてたの!?」

母が焦った様子をしている。


「どう言うことか教えろよ!母さん!父さん!俺は本当の子供じゃないの?ユイトは、俺の兄弟じゃないの!?」

俺は泣き出しそうになりながら言った。


「言うしかなさそうだな。」と頭に手を置いた父さんが言った。母さんもため息をつきながら覚悟を決めたようだった。


「ユイトとお前は血の繋がった兄弟ではない。お前が一歳くらいの頃、箱の中で眠っている所を見つけた。母親と父親はどこにいるかはわからん。しかしお前と一緒に籠の中に入っていた手紙には遠い所から送ったということ、幸せに暮らして欲しいと言うことが書かれていた。きっと何かしらの理由があったんだと俺たちは思ってる。」


俺はあまりにも理解不能な話にわけがわからなくなった。何より俺はこの人たちと家族ではなかった。偽りの日常だったのかと辛くなった。


「俺は独りだったんだ。」知らぬ間に呟いていた。

その瞬間母さんが抱きついた。泣いていた。

「あなたは独りじゃない。血が繋がっていないのがなんですか。私たちは家族よ。繋がっていなくても私の大切な子供なんです。」その優しさに俺も気がついたら泣いていた。


俺は母親と父親を探しに行くことを決めた。探してなんで俺をここに置いてったのか聞いてやる!!



後日、ユイトにもこの事を話した。さすが察しの良さだけはずば抜けているすぐに理解し俺にださい姿で泣きやめいて抱きついてきた。


俺が旅にいくと言った時、父さんと母さんはそう言うと思ったよと反対されなかった。このことはこうなるだろうと話がついていたらしい。ユイトとユナにも相談したらついて行くと言われ反対したが1人じゃ不安だから3人で行きなさいという母のせいで結局3人で行くことになった。



1ヶ月後、最低限の食料や生活の知識など詰め込み出発の時が来た。

「ねぇネオ、国を守るって言う夢はどうする?僕も一緒に守ってあげようって考えてたんだけど。」

「馬鹿だな、お前そういうの興味ないだろ。あと、まだ諦めてねーよ。父さんと母さんと会って戻ったら…」と言いかけた時、あんたら何してんのー!?はやく行くよっと父さんに挨拶を終えたユナが叫ぶ。ユイトがまってー!と叫び返した。


「父さん母さん行ってくるよ。」

俺たちは挨拶をした。

「あぁ、いってらっしゃい。」

父さんと母さんは微笑んだ。



これから俺たちの冒険が始まる。

母さんが涙を流してる姿に気づくことなく

俺たちは前を向いて進み続けた。


こんな小説を見てくださりありがとうございます。書き始めると長くなってしまうものです。まだまだこれから続いていくのでぜひ見てください。

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