表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

その3

「おめでとうございます兄貴! ついに……ついに食べられたんスね」

「もう、何を泣いてるのよ、こっちまで泣けてきちゃうじゃないの」

「だって姉御……あれだけ子供に嫌われてたピーマンの兄貴が、嫌な顔をされずに食べてもらえたんスよ……オイラもう、嬉しくて嬉しくて仕方ないっスよ」

「そうね……あいつも散々苦労してきたから、今頃は人間のお嬢ちゃんの細胞に向かって、笑いながら栄養を届けてるんじゃないかしら……でも、あいつの事を喜んでたり羨ましがってるだけじゃ駄目よ、今度は私達の番なんだから!」

「わかってるっス、今度はオイラが美味しく食べてもらう番っス!」

「さぁ行くわよ!」


 …………。

 …………。


「お嬢ちゃん、私はセロリ、宜しくね……シャキシャキの歯応えと、お鼻に抜ける香りが癖になるって評判なのよ」

「オッス! オイラは椎茸っス! 焼くとクニュクニュとした歯触りで食べやすくなるっスよ」

「ハ~イ! ミ~はゴーヤで~す、ちょっぴり苦いけどヨロシクおねがいシマ~ス」

「え?……苦いとか言っちゃ駄目っスよ? ってか、なんであんたは片言なんスか?」

「そんなの決まってマ~ス! ミ~はアメリカの中にある沖縄生まれだからデ~ス」

「……沖縄がアメリカって、あんた収穫されたのいつなんスか? やばいっスよそれ……」

「……」

「まぁいいじゃないの! 新しい仲間も増えたことだし、みんなで一緒に行くわよ!」

「合点っス」

「了解デ~ス」





「「「そこの可愛いお嬢さん! さぁ、召し上がれ!」」」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ