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主人公いたよ


はい、やってきました!王都です!


いやー、自分の領地と違い人が多く

THE・ファンタジーな街並みです。


えっ?今までの道のり?


一応、何か所か海沿いの村に行商で寄りましたが・・・



特に何もなかったです。



嘘です。



現実逃避です。



俺は王都でバラ色の学園ライフをここで送るのです!



あー目から汗が出ただけだ!オレンジ色が似あう男のセリフがリピートあふたみー



航海は順調だった。

船の上でも飽きもせず海を眺め

初めて寄る村、村に住まう様々な住人たちとの触れ合い

どれもこれもが新鮮で毎日が楽しく今までにない充実感にあふれていた。



最後に寄ったブレイク村でも住人達と触れ合いとても楽しかった。


特にティナさんは飛びぬけて可愛く

美人な姉さんという感じで話し方も優しさにあふれ

俺のMyハウスで荒んでいた心をかなり癒してくれた。


行商の関係でその村にはいつもより長く滞在していた為

その分、ティナさんとも多くの時間を過ごした。


ティナさんは王都では有名な劇団の踊り子で人気もり

その為、プライベートで外に出るとファンの男達に絡まれ

段々とそういった生活が嫌になり、ゆっくりと暮らしたいため今の村に移住したそうだ。


そんな話俺にしても?と思ったが

どうやら俺は空気を読める男でしょと笑顔で言われ、色々と教えてくれた。


もう勘違いしますよね。


自分で言うのもあれだが段々良い雰囲気にはなっていた。


そんな時、ふとティナさんに俺の出身を聞かれた。


俺は気にせず街の様子もふまえて説明した。


「色々あって今は王都の学校へ行くために・・・ってどうかしましたか?」



「ごめんなさい…まさか…いえ…今までの事は忘れてください!!!」


そういってティナさんは村の方へ消えていった。


一体何が・・・


最終日の夜は寝れなかった。


その辺は聞かないで



王都に向け出港し、海を眺めているとジンさんに話しかけられた。


「もうすぐ王都っていうのにホームシックですか?」


「いえ、そういうわけでは・・・」


「そんな暗い顔してると幸せも逃げますよ」


「その通りですね。」


精一杯、顔に出さないようにして返事をする


「あの村娘より可愛い子なら王都に着けばいっぱいいますよ」


「筒抜けみたいですね」


「一応、商人ですから」


一緒にいるところを見られていなかったが筒抜けのようだ


「それにしてもいい感じでしたのに急にどうしたんです?」


「あぁ、それが出身を聞かれ「答えたのですか?」」


ジンさんにかぶせるようにして聞かれる。


「まぁ聞かれたので答えましたが・・・いけなかったのですか?」


「原因はそれですね。貴族の娘さんならともかく・・・いえ、貴族の娘さんでも・・・

 特に一般の方にジーク様のご出身は言わない方が良いかと・・・」


「何故ですか?」


「それは非常にいいにくいのですが…レオ様からは何か・・・?」


「いえ、何も言われてないのですが…」


「そうですか・・・」

ジンさんは顎に手を当て少し考え込むが

すぐに笑顔で次からは出身は言わない方が良いですよと言われた。


凄く気になるんですが!凄く気になるんですが!

はい、2回言いました。


もちろん、心の声で


ジンさんに聞こうとしたがずっと笑顔でごまかされる。

ある意味それが答えなような気もするが、住んでる俺からすればそんなに悪い所ではない。


確かに見た目がヤバいのもいるが中身は凄く良い人だ!


住めば都!そんな言葉が似合う街だ!


とりあえず陸路で王都に向かうまで村や街によるそうなので

そこで同じ失敗をしないよう気を付ければいいだけだ。


俺は気持ちを入れ替え挑んだ。
















何故だ・・・何故だ・・・



おかしい・・・おかしい・・・


これは確実に裏で手をまわされている・・・



「何もしてませんよ。」


「うわっ!びっくりさせないで下さいよ!ジンさん!」


俺の心の声に反応するようにジンさんに後ろから声をかけられた。

なんで俺の周りにはこういうおかしい・・・

ッとヤバイヤバイ・・・声が漏れそうになった。


「ほんとに何もしてないんですよね・・・」

俺は横目で見るがジンさんは

はい、何もと平然に答える。


「ただ…私と一緒にいるってのは皆さん知っているようですから」


ん?どういう意味だ?

ジンさんは別に普通の商人だろ?今まで海路でよった港でも特に変な感じはなかったし・・・



「すいません・・・どういう意味ですか?」


「言葉のままですが・・・そうでした!ジーク様はこれが初めての外でしたね

 失礼しました。私、商人ですが少し特殊でして・・・護衛を付けないってのが有名で・・・」


「はい、確かに今も俺と二人ですが・・・って護衛をつけないって

 どういうことですか?それにじゃあ俺は護衛でなく何に見られてるんですか?」


「私・・・こう見えて強いんですよ。わかりやすく言うとレオ様の特訓、レベル3はこなせるんですよ。」


はいーやばいよやばいよ!

この人すごくヤバいよ!


レオの特訓レベル5っていったら人の壁を越えてる・・・


レオ曰く

レベル1・・・Sランク冒険者

レベル2・・・SSSランク冒険者

(↓以降人の壁を超える↓)

レベル3・・・英雄クラス・初級

レベル4・・・英雄クラス・中級

レベル5・・・英雄クラス・上級


ちなみに俺はいつもはレベル2を受けている

こうみえて俺も一般ピーポー相手なら無双できるのだ!!


確かにその話が本当なら、ってか本当なんだろうが

それを知っている人からすれば横にいる俺は護衛以外。


そしてこの時期、ジンさんは人気の商人・・・



はい、皆さん俺がどこから来たか知ってるって事ですね。

船の上であれば、途中から乗船した客の可能性もある


最後の港では臨時の手伝いなど他の可能性があったが

陸路ではそうはいかない。


各街や村には門番がおりジンさんが人を連れて歩いていることは

既に住人は周知の事実。普通の商人ならまだしもジンさんの機嫌を損なうと

辺り一帯が消え去ると・・・本人はそんな気が無くても周囲はそういかない・・・


船上で結果を出せない時点で俺の戦いは終わっていた・・・・



そこからは住人の皆さんに迷惑をかけるわけにはいかないので行動を自粛し

大人しくしている。ひきつった笑顔は辛いですからね。



「そんなに落ち込まないでくださいよ。もうすぐ王都です!王都にはそれはそれは綺麗な・・・

 あれは・・・どうやら魔物に襲われてるようですね」


魔物?


ジンさんが指さす方をみると豪華な馬車が魔物の大群に襲われていた。

周囲の騎士っぽい人が頑張っているが数が数なだけに押されてるようだ・・・


おいおい、これはチャンスじゃねぇか!

不謹慎だが俺のテンションがあがっていく!!


豪華な馬車!騎士!魔物の大群!


このパターンできたなら中に取ってる人は・・・






「いま助けます!王女様!!もしくは貴族のご令嬢!!もしくは…取りあえず助けます!」


俺はそう言って剣に手を伸ばし、馬車の方に駆けつけ・・・








ドゴンッ!


大きな音と共に砂煙が舞い上がる。




ん?



あれ?





あれ?あれ?あれ?



魔物の大群がぺちゃんこになってる・・・誰かに押しつぶされたような感じで・・・



「皆さんご無事ですか!?」



「ダメです!姫様!今外に出ては・・・」



金髪の美女が馬車から飛び出てきた。それを追うように赤髪の美人なメイドさんが飛び出てきた。


「あれ?魔物は・・・」


「姫様・・・どうやら助かったようです・・・」

馬車の近くにいた騎士がフラフラしながらも立ち上がりお姫様に伝えている。


そして・・・




「間にあってよかったです!大丈夫ですか?」



なんと爽やかイケメンがでてきた。


二人ともイケメン君をみてポカーンとしている。


魔物の大群に颯爽と現れ一瞬で壊滅。

そしてあのルックス・・・




主人公来たでーあれが主人公やでー




イケメン君はコチラにも気づいたようで手を振っている。


なんか親しみある感じだが知り合いでもないけど…




「あれはテモテモ君ですね!」


「モテモテ君?」


「テモテモ君ですよ。ジーク様

 彼は王都で人気の新人冒険者です。そしてジーク様がむかってる学園の生徒会長でもあります。」





主人公やん!


めっちゃ主人公やん!


爽やかでイケメンで強くて生徒会長!




なんやねん!

背中にでっかいホクロでもあればいいねんと小さな僻みを考えてるとモテモテ

じゃなくてテモテモ君はこちらに近づいてきた。


「ジンさん!久しぶりですね!」


「そうですね。テモテモ君も相変わらずなようで。

 それにしても王女様をほっといて大丈夫ですか?」


「えっ!あの人、王女様だったんですね!すいません!

 直ぐ挨拶しなおしてきます!あっ!ジンさん良かったら王都までもうすぐなので一緒にどうですか?」



「そうですね!では一緒に行かせて頂きましょう」


「良かったです!また行商の話を聞かせてください!」


「いいですよ。こちらは大丈夫なので・・・

 ほら早くいかないと王女様を待たせますよ」


テモテモ君はすいませんと頭を下げ豪華な馬車のほうに戻っていった。


ただ最後に俺の方を一瞬見て驚き・・・



耳元で俺だけに聞こえるように















「チートってすごいでしょ」


なんやねんコイツ!




読んで頂きありがとうございます!




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