カイトの家族2
(暴れん坊の赤・青鬼兄弟に、天災級の九尾、国崩しのワイバーンだと!?全部ランクが特Sだぞ!!世界と戦争でもする気なのか?)
カイトが<ゲート>から出してきた人型の魔物の正体を知り、カレンは動揺を隠しきれなかった。
「こいつらは、世間に疎まれて寂しかったんだ。そこにたまたま俺が居たから、家族になったんだ。」
「そいつらは、特Sクラスの魔物だぞ?一匹野放しにしてるだけで、一国を滅ぼす事も出来るんだぞ?そんな奴らを行使出来るのか?」
「行使だと?家族だと言ったはずだぞ?」
カレンの言動にカイトがムキになって言い返した。
「わっ悪かったな。そいつらの態度を見ると一目瞭然だな。」
カレンが言うように、グランとジンはカイトを守るように前に立ちはだかり、ユウナとレイシーはカイトの両腕に絡み付いていた。
「カイトは今後はどうするつもりなんだ?」
「そうだなー中学校の虐めっ子達をブッ飛ばして適当な学校に入って過ごすかなー?」
カレンの質問に、カイトは真面目なのか不真面目なのか分からない答えを返していた。
その軽い質問の返しにも冷や汗を掻いた。
(その返しは冗談にならないぞ?てか、世界中を敵に回しても戦えるメンツだぞ?)
「まぁ虐めっ子をブッ飛ばすのは冗談だから安心してくれ。俺は平和主義だからね。」
カレンは、カイトの適当な答えを真面目に受け取り、真剣な表情で言った。
「カイト」
「どうしたの?」
「私の学園に来ないか?」
「・・・・・・」
カイトは、その言葉を聞いて長い沈黙を破り叫んだ。
「えぇぇぇぇぇぇーー!!!!」