カイトの家族
カイトは、女性に質問されたが質問をし返した。
「まず、あんたは誰なの?」
カイトに質問された女性は、ハッとした顔をして申し訳なさそうに答えた。
「すまない。私の名前は、カレン・ユーべルトだ。一応ユーべル学園の学園長をしている者だ。」
カレンと名乗る女性の話を聞いて、カイトは考えだした。
(ユーべル学園って言えば、物凄い名門学園だよな?何故此処に?)
カイトは、いつまでも考えていても埒があかないと結論づけて、また質問をしだした。
「その超名門学園の学園長がこんな所に居るんだ?」
カイトの素朴な質問を聞き、カレンはゆっくりとした口調で答えだした。
「私はこの時期になると世界を渡り歩き、優秀な生徒を探しに回っているんだよ。ユーべル学園には、毎年学園長推薦枠で一人入学出来るんだ。」
カイトは、カレンの話を聞いた時、嫌な汗をかき出した。
「私の紹介は終わったぞ?次は、君の事を知りたいんだが良いかな?」
カイトは、カレンの言葉を聞いて重い口を開いた。
「そいつは悪かった。俺の名前はカイト・ワーノルドだ。世界最弱と学校中から言われてる万年落ちこぼれだ。」
カレンはカイトの自己紹介を聞いて、やはりなと心の中で思った。
(カイトは、体術の心得も剣術の心得も無さそうだ。だが、カイトのそばに居た奴らは只者では無かったな。)
「カイトの近くに居た奴らは何者なんだ?あいつらは只者では無さそうだが。」
「あぁあいつらは、俺の家族だ。奴らは強いぞ?」
カレンの質問にカイトは淡々と答え、ニヤリと笑った。
カイトが笑って質問に答えたのを見て、カレンはもう一度質問をした。
「ではカイト、さっきの質問だが奴らの正体を教えてくれないか?」
「分かった。紹介をしよう。<ゲート>」
カレンの質問についに折れたカイトは、<ゲート>を開いて4人の男女を呼び出した。
「左から、赤鬼のグラン、青鬼のジン、九尾のユウナ、ワイバーンのレイシーだ」
カイトの淡々とした説明を受けながら、カレンは衝撃を受けていた。