後悔先に立たず
「カイト君学園長室に来なさい」
すべてが終わって寮に帰ろうとするカイトに学園長が話し掛けてきた。
「あいよ」
カイトは学園長の後ろをついて歩き、学園長室に入った。
「私が何故貴方を呼んだのか分かりますね?」
「あぁ。ニックを殺そうとしたからだろ?」
学園長の質問に悪びれる様子もなく答えた。
「もちろんその事も問題の1つですが、私が聞きたいのは他の事です。」
「ほぉー。それは予想外だ。っで聞きたいことはなんなんだい?」
「あのレベッカって子は何?あの威圧感は只者ではないわね。あの子も貴方の家族?種族は?どこから来たの?」
「落ち着け落ち着け。1つずつ頼むよ。」
聞きたいことが有りすぎて、だんだんと責めるように聞いてくる学園長にさすがにストップをかけた。
「ごめんなさい。あの子は家族なの?」
「もちろん家族だよ」
当たり前のように答えるカイトに恐怖を感じながら次の質問に移った。
「あの子はどこから来たの?」
「レベッカは忘れられた森に居たよ。」
また当たり前のように答えるカイトだが、学園長は驚きを隠せなかった。
「わっ忘れられた森に居たの?あそこはランクがSのモンスターばっかりで、ごく一部の人間しか知らない場所よ?何故貴方がそれを?」
「俺を呼ぶ声につられてね。歩いてたら着いた。」
もう理解できる範疇を越えて、学園長はパンク寸前だった。
「なっならあの子の種族は?」
「あぁレベッカの種族か?これはオフレコで頼むよ?
レベッカの種族はーーー」
電気もつけずに学園長は夜空を見上げながら黄昏ていた。
「なによ。もう国とかそういう次元ではないわね。世界が彼の気まぐれで壊せるのね。もうどうしようもないわ。」
学園長は小さな体で大きな秘密を背負ってしまったと後悔を始めていた。




