脱出ゲーム〜キッチン〜
ありきたりの脱出小説です。
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かるくまだ頭が痛む。まったくどうやってこのカ
ギのかかった台所のような部屋から、脱出すれば
良いのだろうか。そもそも、どうしてこんな目に
会っているんだ。俺は頭を抱える。普通に仕事を
終えて帰宅する途中だった。なのに突然後ろから
誰かに殴られ、気がつけばこんなところにいた。
はあ、とため息をつきながら俺は周りを見回し状
況を把握する。どうやら、ここは台所のようだ。
ひんやりとした空気が、俺の側にある冷蔵庫から
漏れてきている。電子レンジ、流し台、コンロ、
食器棚。普通の台所にあるようなものはすべて揃
えてあるようだ。しかし、その部屋に窓はない。
ただ一つの出入口である銀色に光る鋼鉄のドアも
鍵が掛かっている状態だ。そのとき、俺は床に一
冊の本が置いてあるのに気がついた。
ページをめくってみる。俺は思った。この本はき
っと、ここの脱出方法が記してあるに違いない。
ところがその期待は裏切られることになった。ほ
ぼ全てのページが白紙だったからだ。しかしその
とき本から一枚の紙が落ちてきた。こう書いてあ
る。
[ドアの鍵はこの部屋の中だ。漢字はとばせ。]
漢字はとばせ?何のことか分からないが、この台
所からカギを探せばいいのか。俺はそう思って、
怪しそうなところをしらみつぶしに探す。冷蔵庫
の中。野菜やコーラみたいな飲み物が入っている
凍ったペットボトルなどが中にある。食器棚は、
なかなかめんどうそうだ。かなりたくさんの数の
食器が収納されている。流し台の中は生ゴミなん
かは一つもなかった。俺は少しホッとする。鍵を
探すためとはいえ、生ゴミを漁るなんて御免だ。
一時間ぐらい探した。しかし鍵は見つかる気配が
無い。
何故だ。やはりあの漢字はとばせ、というのが重
要なのか。
俺は矢印にそって今までの行動を振り返りもう一
度よく読んでみた。もちろん漢字はとばして読む
。すると、すぐに俺はカギのある場所が分かった。
電子レンジを使ってあるものを解凍しカギを取り
出すと、俺はドアを開け外に一歩足を踏み出した。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
カギのありかは分かりましたか?
↓から下に漢字をとばして読んでみてください。
かギはひえたペっとぼとるのなか
となるはずなんですが…。
スマホでこのサイトの短編小説を見たときに、一行が22文字ということに気づいて、いちばん左にある文字で縦の文を作れないかなと思ってやってみました。でもうまくいってないかもしれません。
ある方のアドバイスで22文字で改行してみました!それでも少し読みにくいかもしれませんが(^^;;