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理想の人間。  作者: きりだん
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もしも想像したことが現実になったら?

僕は、田舎に住む中学校2年生の男子。

中学生デビューをしようと思っていたら、小学6年の終わり頃から流行った未知のウイルスによって、休校を余儀なくされたことが原因で、結果的に不登校となってしまった。


「母さん、明日から俺学校に行くよ。」

「急にどうした?無理しなくていいのよ?」

「少しずつ学校に行くと俺も変われるかなって思って」

「そうなんだね。その考えが出来るだけでも変われてるじゃない。」

「とりあえず今日は早く寝ることにするよ」

「おやすみなさい」


僕の家は、少し都会から離れたところにあるので、朝はよく鳥のさえずりが聞こえてくる。

今まで朝に起きることは無かったので、鳥のさえずりが聞こえてくると少し憂鬱に感じていた。

起きて直ぐに1年近くクローゼットにしまっていた制服を取り出し着替えた。

着替えた後は、朝食を食べるために1階へと降りる。

1階へ降りると母さんがご飯を用意して朝のニュース番組を見ていた。

僕が降りると母さんが僕の方を向いた。

「よく起きたわね!おはよう」

「母さんおはよう。久しぶりに朝に起きることができたよ」

「今まで夕方とかに起きてたから起きれないと思っていたんだけどね」

「自分でも起きれないと思っていたよ」

そう。自分でも起きることが出来ないと思っていた。

そう思いながら昨日の昼頃、ベットの上でスマホを弄っていると見知らぬアプリがインストールされていた。

”イマジネーションアプリ”

ダウンロード完了

契約者確認

”今村 隼人” 確認成功

「イマジネーション?想像?なんだそれ。」

(隼人様、イマジネーションアプリをダウンロードして頂き、ありがとうございます)

「え?喋った?それに僕はダウンロードをしていないんだけど」

(現在、私は隼人様の脳内に直接語りかけています。)

「どういう事だ?状況が理解出来ない...」

(それも無理はありません。まずは手始めに我々が開発した”イマジネーションアプリ”について説明を致しましょう。このアプリでは、自分が考える”想像”によって自分の思い通りの世界を作ることが出来ます。)

「想像で自分の思い通りの世界を作る?勝手に作り替えるのか?」

(ええ。自分の思い通りの世界を作ることが出来ます。)

「なんでもできるのなら、まずは昨日発売されたミンデンドースミッチを出して」

(それはまだ不可能です。)

「どうして?」

(イマジネーションアプリは我々が提示したミッションをクリアすることでレベルを上げていき、想像が実現する範囲を拡大していきます。今のあなたは、レベルが0なので、今はなにも出来ません。)

「ミッションしたいんだけど、ミッション内容はどこで表示されるの?」

(机の上を見てみてください)

「なんだこの黒い箱は?」

とりあえず開けてみる。開けるとそこには普通に店で売っているような全体が黒く、ベルトが革の時計が入っていた。

「普通の時計...?」

(それを付けてみて下さい。それは普通の時計ではありませんよ)

時計を付けると今まで頭の中で聞こえていた声が時計から聞こえてくる。

(私達も直接脳内に語りかけるのは大変なのでね。これからは時計に向かって話しかけて下さい)

「それじゃ、家でしか使えないじゃないか。」

(それはご安心ください。この声はあなたにしか聞こえません。この時計は貴方から見ればデジタルの時計に見えるでしょうが、他の人には普通の時計として見えるようにされてます)

それは良かった。

(ミッションを表示したい時は心の中でミッションと唱えてください。他にも機能はありますが、それは随時紹介していきます)



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