表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
歩けば何処かに辿り着く  作者: 河内 胡瓜
新たなる出会い
97/274

01-91.対決

ごめんなさい。

なかなかまとまらず。。。


あとで書き直すかも。


そんなモヤモヤ回です。どうぞ。

 カチャッ


自分の装備を確かめる。

もうここまで来たら引き返せない。


コツ...コツ...コツ...


靴の裏に打ち込まれた金属片が、

石畳に打ち付けられて音がする。


オレは戦場に足を踏み入れた。


────


戦場は半円形の闘技場のよう。


周囲は少し高くなっていて、

たくさんの人が

すでに入っているようだ。


歓声がワーワーうるさい。


どうやら前座がいたらしい。

地面に赤いシミができている。


覚悟を決める。

死ななければ、何とかなる。

この数日で学んだことだ。


深呼吸をして、身体を落ち着ける。

頭の中身は、落ち着く暇もない。

周りを見渡し、ざっと確認する。


地面は土がむき出しだ。

石が敷かれてるわけでもない。


相手も逆側から出てくる。

予想通り、剣と盾、槍の装備だ。

剣の方は、短剣じゃなく長剣。


弓は持ってない。

隠れられるような場所はないからだ。

この前の手口から考えても、

弓はそんなに得意じゃないんだろう。


審判がいるってことだったけど、

どこにいるんだろう。


キョロキョロ見回しても、

戦場には見えない。


「続いては、決闘のナンバー1192296

 グリズリーの素材の所有権と諸費を

 かけた戦いです!」


「なんか、それだけ聞くと、

 スッゲーどーでもいいように聞こえる。」


ってか、メーンイベントでもないんだ!


「じゃあ張り切って

 いってみましょう!」


説明もなし。

どこから声が出てるかも分からない。


審判??

見えやしない。


いるのは対戦相手。

あの2人。


 カーンッ!


試合が始まる。

2人のうち、槍のヤツが走りだし、

剣のヤツと距離を取る。


囲まれちゃいないけど、

連携取りやすい感じ。


オレは構わず、剣のヤツに突撃する。

下手に時間を掛けたらダメだ。


さすがに二度目だ。

それに同じ相手。2、3日前だ。

忘れるはずない。


で、2人を視界に入れるために、

剣のヤツを誘導する。


槍のヤツが慌てて、

こっちに近付いてくるのが見える。


オレができるのは、

基本に忠実に、剣のオッサンを

対、槍のオッサンの盾として使う

それだけだ。


父や兄たち、他の辺境騎士たちと

やっていた乱稽古を思い出す。


もちろん、その中でもオレは

上手い方ではなかった。


一番年下ってのもあったかもしれないが、

よくはね飛ばされてた。


そりゃそうだ。

大人と子供じゃ比べようもない。

同じ世代の子供もいたが、

ソイツはもっと、できてたように思う。

それでも負けずにやっていた。


 ガキンッ


オレの振った剣は、

丸盾に弾かれる。

体勢は崩していない。

だから離れない。


きっと離れた瞬間、

槍のヤツに殺られる。


槍のヤツは、

オレの背後に回りたがってるが、

簡単にはやらせない。

剣のヤツを中心にグルグル回ってる。


オレの剣も届かない。

盾で簡単に止められる。

オレは両手で剣を持ち、

オッサンの剣を受け流す。


それでもオッサンの身体は、

全く揺れない。


なんだよ。

そこそこできるヤツじゃねーか。


この腕前があるのに、

獲物を横取りの上、

迷惑料をせびるなんて、

どうかしてる。


慎重に盾に体当たりする。

盾の表面の鋲が腕を削る。


 クソッ痛ぇ。


後ろ足を滑らせ踏みとどまり、

飛び掛かっていく!


離れたらダメだ。

チャンスは、まだある。

でも相手のミスを待ち続けられるほど、

気力が持たないと思う。


人間集中できる時間は限られてる。

2人同時に相手するのは、

ゴリゴリ気力を削られる。


守りが硬い。


相手もこっちが集中が切れるのを

待ち構えてるんだろう。

短期戦だ。それしかない。


もちろん相手に考える暇なんて

与えるつもりはない。

頭の端を掠める、

"もっとやっておけば良かった。"

って言う考えを

剣に乗せて相手にぶつける。

八つ当たりもいいところだ。


 ガッツン


火花が散る。


 ヒュッ


隙間から槍が繰り出され、

左の脇腹を掠める。


オレは勢いを殺すため、

そのまま左回りに回る。


と、目の前に防具に隠れていない、

ひざ裏が見えた!


オレは剣をそこに合わせて、

振り切る!


オレの剣はヤツの左膝の裏に

寸分たがわず吸い込まれ、

鮮血が飛ぶ!


それと同時に剣を上段に構え、

剣が降ってくるのを押さえようとした。


が、


「痛ェー!!」


剣のヤツは長剣を落とし、

転げ回ってる。


槍のヤツは棒立ちだ。


オレはすぐさま、右足に体重を乗せて、

踏ん張り振り切った長剣を返す!


 ガキンッ


弾かれた。

でも、相手の体勢が戻るまで、

もう一太刀!


 ガキンッ


そう簡単にはやらせてくれない。


一度距離を取る。

こんなに早く剣のヤツがリタイア

するとは思っていなかった。


まだか。ギブアップだの、

リタイアだの宣言していないで、

ただ転がり回っているだけだ。

でも、手応えはあったし、

あの足では立てても動けないはず。


「何だよ。お前。

 何で動ける。」


槍のヤツが化け物を見るような目で

オレを見てる。


ボソボソ言うから、

他は何を言っているか分からない。


槍をこちらに向けているが、

完璧に腰が引けてる。


無駄話をせずに、

攻撃だ。

考えさせちゃダメだ。

冷静にさせちゃ。


足元で転げ回っているヤツの横に

剣が転がっているので、

アンダースローで槍のヤツに投げつける。


普段だったら絶対やらない。

スキが多すぎる。

でも、相手は何だか混乱している。

いつもと違うことをして、

冷静さを失ってもらわないと。


剣は槍のヤツの足元に刺さるが、

槍のヤツは大きく飛び上がって避ける。


オレは脇腹の、鎧の隙間目掛けて、

剣を貫き通す。


クソッ交わしやがった。

こんな単純な攻撃じゃダメか。


「うわぁー」


腰が引けた状態で、

槍をメチャクチャに突き出してくる。


覚悟を決める。

長引きゃ終わる。

ここで多少のムチャをしても、

命は何とかなるはずだ。


それより何より。


それなりの実力があるのに、

このざまかよ!


2対1なら、ガキ相手なら、

どうにかなる。

って思っていたんだろうけど。


決闘前に脅したり、卑怯な手を使って

それでこのざまかよ!


あがけよ!

もっと。やれるだろう?


「うぁあー」


 ガランガランッ


槍を取り落とす。

慌てて拾おうと、前屈みになる。


ちょうどオレの目の前。

オレは・・・


 ガゴンッ


長剣の腹でソイツの顔の横を

思いっきり殴った。

ギュルっと回って倒れる。


一拍おいて


 ワーッ!


会場が揺れる。

大人2人と子供1人の決闘。


十中八九、大人2人が勝つ

予想だっただろう。


「勝者、アータル!」


勝利宣言がされる。


会場はさっきよりも大声で

何か叫ばれているが、

何を言っているか全然分からない。


オレの方は、それどころじゃなかった。

勝ちはしたけど、全然納得が行かない。


こっちは全力で行った。

負けたくはない。

たとえ負けても、

負けた後に後悔はしたくない。


だから腕の一本やられても、

死んででも、ヤツらの顔に

一発お見舞いするくらいの気持ちで

全力で行った。


でも、そんな手応えも全くなかった。

今思うと、剣のヤツ

はこっちの攻撃を止めてはいたが、

精彩を欠いていたような気がする。


オレが強かったわけでは決してない。


油断?と言うより、

明らかに2人は腰が引けていた。


オレと目が合うと、

信じられないモノを

見るような・・・。


動揺し過ぎだろう。


スゴくモヤモヤしたものが残る。

勝ったはずなのに。


刺し違えてもやってやる!

って思ってここに来て、

こんな茶番劇を演じるとは思わなかった。


「えー。一部の観覧者から、

 物言いがつきまして、

 今の勝負、審議中となります。

 しばらくお待ちください。」


と、どこかから声がしたかと思うと、

被せるように別の声が続いた。


「いや!勝者は変わらない!

 勝者アータル!」


「えーっと。主催者の判定により、

 勝者は変わらず。勝者アータル」


 ワーッ!


そんなやり取りを剣もしまわずに

ボーッと聞いていた・・・。

用語説明:

・闘技場

ここでは定期的に演劇や決闘が行われる。

アータルは詳しい説明も聞かないまま、

会場に来た。


・靴の裏に打ち込まれた金属片

靴の一部に金属が使われています。

だから音がします。

無理矢理ではないです。


・すっごい治療士

本文では出てこないが、

ヘルミオネがそんなヒトがいるのを

前に話していた。


────

次の更新は9/30頃を予定してます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ