表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
94/96

出会いと始まり⑪

早く…早く回想を終わらせなくては…!

色々あったβテスト初日が終わりそこからは同じような日々が続いた。多分…。何故か周りに私を拝んでる人がいるけど。そんなこんなで色々学べた。今日は製品版サービス開始日。ボスは初日含め5体が限界だった。今までのボスを簡単に纏めると、


「僕の緑の手をってぁあ!?」


「「やみみんさん!?」」


やみみんさんが怪鳥に連れ去られかけたりとか…


「《紫電》ってあ…」


巨大な亀が呆気なく倒されたとか…


「やばっ…!」


「大丈夫?」


途中で合流したノラに落下死する寸前で助けられたりとか…


「前のリベンジ!僕の緑のぉぉぉぉ!?」


「「…」」


またやみみんさんが連れ去られかけたりとか…色々ありつつボスを倒して最後は製品版で会う約束をして終わった。朝は早起きしてキャラクターを作った。データ引き続きは出来ないけど気にせずキャラクターを作り終えた。すると何故か春さんが来た。


「春さん…?」


「リユちゃんお久しぶり、製品版も来てくれてありがとうね。ゆっくりスイーツでも食べながらお話したいけど…Yがうるさいのよ…。あ、そうそうリユちゃんにお願いしたいことがあるの。」


「何ですか?」


「その前に…リースちゃんここにあの2人を連れて来てくれるかしら」


「了解しました」


いつの間にか居た無表情の少女が指を鳴らすと左右にはお兄ちゃんとノラが居た。2人も不思議そうな顔をしている。


「いきなり転移した!」


「リユ、どういうことだ?」


「分かんない…」


「リユちゃんノラちゃん導ちゃ…くんPVPサーバーに入ってもらえないかしら?」


「PVPサーバー…?」


「簡単に言ったらプレイヤー達が戦えるサーバーよ。導くんとノラちゃんは師匠と親に許可は取ってあるわ。最後はリユちゃんなんだけど…」


「行きます」


「…ふふ♪リース制限を解除して。やみみんさんはPVEサーバーに行ったわ、ちゃんと会えるから安心してね。後は個人的なプレゼントだけど…」


春さんから私には弓を渡された。


〈出会いと始まりの弓〉

説明:戦場に行くことを決めた者だけに渡される弓。そして偶然の出会いを祝福するためとこれから始まる物語への期待が込められた弓でもある。この弓では一番思い入れのあるアーツの強化版が使える。

アーツ:【パワーショット・改】


お兄ちゃんもノラも似たような武器だった。するとお兄ちゃんがこんな質問をした。


「何で僕たちのためにここまで…?春さんも暇じゃなんじゃ…」


「個人的な恩返しよ、この世界に文句の1つも言わずに遊んでくれたんだから。じゃ、早速送るからね」


体が光に包まれてリースさんと春さんに見送れながら転送されていった。


…………………………


「マスター…こんなことをして大丈夫なのですか?」


「大丈夫よ、アレも遊んで欲しいしこの世界も短い間だけど遊んで欲しいのよ。ま、ちょっとしたサプライズよ」


「はぁ…上の方には私が話をつけておきます、監視の方に戻ってよろしいでしょうか?」


「戻っておいて、上の方には私がつけておくから気にしないで良いわよ」


「了解しました」


…………………………


うん…色々なことがあって今に至る、と…。色々懐かしみを覚えながら私はとある場所にたどり着いた。今はPVPサーバーではなくやみみんさんがいるサーバーだ。そして目の前に立っている『商業施設型ダンジョン:緑の手』と書かれたダンジョン…?の前に来ている。


「あ、リユちゃん久し振り~!」


「お久しぶりです」


中に入るとホテルのフロントのような場所があり、やみみんさんが駆け寄って来た。1Fが温泉で2~5Fがホテルなので旅行に来ているらしきプレイヤーをちらほら見かける。やみみんさんと近況を喋りつつレストランに向かった。全部オススメ!と書かれたメニューを見てオムライスとコーンスープを頼む。


「やみみんさんもGWO来るんですか?」


「うん、1陣は無理だったけど2陣には入れたよ」


そう言えばお兄ちゃんも2陣で入るって言ってた。あ、オムライスとコーンスープ来た。料理のスキルが最大のNPCが居るので凄く美味しい。食べ終わった後、やみみんさんと少しばかりの別れの挨拶をした。


「リユちゃんまた会ってご飯食べようね、あ、後僕男だから…黙っててごめんね」


「え…あ…大丈夫、です。今までありがとうございました」


「さようならリユちゃん!」


「やみみんさんもさようなら!」


手を振ってやみみんさんと別れてお兄ちゃんが居るサーバーへと向かう。私達はギルド勧誘が余りにも多すぎたので自分達でクランを作り、ダンジョンをクリアしてそこを改造してホームにした。ホームは巨大な木の中にある。そこに向かってるんだけど…あれ、向こうから音が聞こえる。


ここら辺は私達が掃除をしたお陰で魔物もPKも寄り付かなくなっている。滅多に戦闘なんて起こらないんだけど…。音の方に近づいてみるとお兄ちゃんが数十人のも殺気立っているプレイヤーに囲まれいる所だった。

読んで頂きありがとうございます

無事長引いた回想が終わりました

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 樹人やみみん「一応、ダンジョンになっているため、従業員は魔物のプレイヤーさんだったりするw」 (ドラゴンの鍛冶屋、サキュバスのネイルサロン、樹人のドラッグストア、リッチ&ゴーストの雑貨屋(…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ