出会いと始まり⑨
お兄ちゃんはリアル隻○です
「《スラッシュ》!案外弱かったな…」
「お兄ちゃんが強すぎるだけだよ…?」
「そうか?僕の師匠はこのぐらいなら20秒で倒してると思うけど…」
牛とボブゴブリンの首と体がポリゴンの欠片になるのを見ながらドロップ品を確認した。私のお兄ちゃん…運動なら本当に弓以外何でも出来るんだよね…。多分弓が出来たら私より上手いと思う。でもこれで背中を任せられそう。
後1体を難なく倒し道中ゴブリンも大量に倒したのでレベル10になり依頼を達成した。お兄ちゃんは私と同じタイプの着物を装備して武器は刀になっていた。使った矢を補充した後お兄ちゃんの今のステータスを見せてもらった。
名前:導 lv10
筋力:D 必要ランクポイント:4pt
生命:E 必要ランクポイント:3pt
敏捷:D 必要ランクポイント:5pt
器用:F 必要ランクポイント:3pt
知力:F 必要ランクポイント:3pt
精神:E 必要ランクポイント:3pt
スキル:【刀術lv1】【武器防御lv1】【体幹強化lv1】
ランクポイント:0pt
【武器防御lv1】
武器で防御するのに補正が入り敵の体幹を崩しやすくする。筋力を上げることでボーナスが入る。
【体幹強化lv1】
敵の攻撃に対して体幹を崩しにくくする。筋力を上げることでボーナスが入る。
【刀術lv1】
刀の扱いに補正が入り威力が上がる。器用と筋力を上げることでボーナスが入る。
アーツ:【水斬】
刀を何回か振って納刀した。春さん達喜んでそう…。そう思いつつゴブリン討伐の依頼を受けて今度は門を出て真っ直ぐいかず反対の方向に行った。テント地帯を囲っていた木の壁が見えなくなるまで行くと蜂が現れた。
「やれるか?」
「うん!」
木々は少ないけど飛んでいる場所が少し高い。狙いがつけやすいからアーツも使わずに撃ち落とした。後数匹居たのでさっさと倒した。後ろから何かを斬る音が聞こえたので行くと、
「猪か…《水斬》」
お兄ちゃんが横に青い光を残しながら大きい角が生えた猪の首を斬って倒していた。横から襲ってきた猪を転がって避けながら斬った。どうやったらあんな動き出来るんだろう…。呆気に取られているとお兄ちゃんが肩車してくれた。あ、また蜂居た。
蜂を撃ち落としつつかなり遠くまで来た。そろそろ戻ろうかな、そう思った瞬間お兄ちゃんが私を肩から下ろしてお姫様抱っこをして走った。後ろを見ると巨大な赤い熊が木を薙ぎ倒しながら追ってきていた。
「リユ!もう少ししたら撃退するぞ!」
「分かった!」
向こうには木がなくて円形になっている場所があるから多分そこで戦うのだろう。一瞬でそこまで着き後ろから風を斬る音が聞こえつつ飛びこんだ。私は弓を構えて暴れている熊を睨んだ。お兄ちゃんも刀を抜いて構えている。
「Gaaaaa!!」
地面が揺れるような叫びを聞き、戦いが始まった。
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