出会いと始まり②
シリアス要素あり
少しサブタイを変えました
矢を取り出して弓を構え深呼吸をし、頭を狙って撃った。でも狙いが下すぎたのか腹に当たる。ゴブリンは短い悲鳴のような声を出して光の欠片になった。
『チュートリアル:ステータス画面を開こう』
「ステータスオープン」
青色の半透明の板に文字が書かれた物が浮かんだ。
名前:小笠原百合 lv2
筋力:F 必要ランクポイント:3pt
生命:F 必要ランクポイント:3pt
敏捷:F 必要ランクポイント:2pt
器用:F 必要ランクポイント:1pt
知力:F 必要ランクポイント:3pt
精神:F 必要ランクポイント:3pt
スキル:【弓術lv1】【短剣術lv1】
ランクポイント:2pt
『ランクをあげるためにはランクポイントが必要となり、ランクが上がっていくにつれて必要なランクポイントも増えていきます。スキルはレベルが10になると1つ選択出来ます。』
『チュートリアル:ランクポイントを使う』
『筋力は更に近接物理攻撃力と持てる重さが上がり、生命はHPとスタミナが増え、敏捷は移動スピードと動体視力が上がり、器用は弓等の遠距離物理攻撃の威力と射程が上がり、知力は魔法攻撃の威力とMPが増え、精神は状態異常に対する耐性が上がります』
私は説明を見る前に器用を上げた。
器用:E 必要ランクポイント:2pt
文字が変わった。
『チュートリアル:アーツを使う』
すると頭の中にパワーショット、という文字が浮かんだ。少し離れた所にまたゴブリンが居た。今度は服らしきモノを着て、頭には鉄のヘルメットみたいなモノを被っていた。
「《パワーショット》」
引き絞ってから言うと矢が少し赤く光った。そして撃つと偶然頭に当たってゴブリンの頭が吹き飛んだ。
『チュートリアルはこれで終了です。自由にお過ごしください。』
自由って何だろう。何か指示してくれないと分かんない。興味ないし。視界が真っ暗になって目覚めると次は周りにテントがあって目の前にはキャンプファイアーと呼ばれるモノがあった。その場に座ってぼうっとしていると後ろから春さんの声が聞こえた。
「百合ちゃんどう?」
「何これ」
「興味はあるかしら」
「ある…?」
あれ、何で今あるって言ったんだろう。
「それは良かったわ♪それじゃあ私と一緒に外に行かないかしら」
「はい」
春さんに手を繋がれ木で出来た門を出た。周りは薄暗い森で足場は悪かった。
「この森は私達が文字通り死ぬ気で造ったのよ。百合ちゃんこれを見てどう思うかしら?」
「お父さんとお母さんに連れていかれた森と一緒」
「ふふ、それは嬉しいわ!っと…ゴブリンが来たようね」
前からチュートリアルで見たゴブリンが現れた。
「百合ちゃん、あのゴブリンに興味はあるかしら?」
「ない」
ゴブリンが走って来て、私は棍棒で殴られた。痛い。
「百合ちゃん攻撃しないの?」
「?」
だって言われてないし。痛い。痛いから嫌だ。嫌だからやめさせなきゃ。やめさせるためには…
「グギャ!?」
近くに居たから狙いをつけなくても当てられた。何で今自分で動いたんだろう。
「…?あれ何で…」
「おめでとう百合ちゃん♪」
興味ないはずなのに。コレは何だろう。不思議。全部分かんない。誰か指示して。
「百合ちゃん自分で動いてみて」
またゴブリンが現れた。今度は大きめのゴブリンだ。自分で動いてみては指示じゃない。でも動かなきゃ痛い。興味が…。でもでもでもでもでもでもでもでもでもでも…。
「グギャア!!」
「ぱ、《パワーショット》」
私は思いと感情が定まらないまま動きだした。
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