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出会いと始まり①

回想回が続きます

シリアス要素少しあり

「こっちにインしよ」


少し家でゴロゴロした後GWOではなくFWOをすることにした。理由は気分転換と明日の0:00にサービスが終了してフィールドが爆発する、というメールが来たからだ。2週間くらいインしてなかったけど、どうなってるんだろ。そう思っていたら不意に何でこのゲームをし始めたか思い出した。



8年前…。


「そうですか…」


「…」


「あまり悲観なさらないでください」


私は急に精神科?に連れてこられた。興味は一瞬で尽きてただ天井をぼんやりと眺める。何で連れてこられたんだろ。つまんない。


「百合は本当に無関心症なんですか…?」


「えぇ…珍しいことではないですが心の病気なので治療方がないんです…」


無関心症?なにそれ…。さっきからつまんない、死んだら楽しいことあるかな。お母さんもお父さんも何でこんなに悲しそうなのかな?あれ、こっちに誰か向かってくる。姿が見えると医者が立って頭を下げた。


「春さんお疲れ様です、それでご用件は…?」


「あら、仕事中だったのね。悪いことをしたわ。その娘の症状…?」


「無関心症のことでしょうか」


「それよ、それが何とかなりそうなのよ!」


「…すみません、少し席を外させてもらえないでしょうか?」


お母さんとお父さんは静かに頷く。そこから少しして女性と医者が戻ってきた。そこから先は興味がなかったから聞いてなかった。そして1週間後女性が少し大きめの袋を持ってやって来た。なんだろう。


「春さん今日はありがとうございます」


「任せてください」


壁をぼんやりと見つめながら少しすると女性の人が私に近づいてきた。


「百合ちゃん、だっけ」


「はい」


「ならこっちに来てくれないかしら」


「?はい」


歩くのもつまんない。楽しくない。ベッドに寝転がされるとゴーグルみたいな物が渡された。


「百合ちゃん、ソレを被ってみて」


言われるがままゴーグルみたいな物を被り次の瞬間、視界が真っ暗になった。


『五感接続…完了』


『脳波データスキャン…完了』


『アカウント作成…完了』


謎の声が聞こえ、いつの間にか白い空間に居た。私死んだのかな。ま、いっか。そのまま歩こうとすると急に女性の声が聞こえた。


「百合ちゃんこんにちは、私は春って言うの。よろしくね。」


「春さんも死んだの?」


「ふふ、死んでないわよ。VR空間って聞いたことあるかしら。」


「データの世界…?」


「大体合ってるわ、早速だけど…」


春さんが手をかざすと『フィニッシュワールドオンライン:α版』という文字と可笑しな絵が浮かんだ。あのトカゲみたいなんだろう。でも、もういいや。


「これ何?」


「秘密よ♪」


そこで私の興味は尽きてぼうっと立っていると春さんが右腕を掴んで文字に触れさせた。また視界が真っ暗になった。そしてまた白い空間にきた。


『フィニッシュワールドオンライン:α版へようこそ!ニックネームをお決めください』


「小笠原百合」


『小笠原百合様、次はアバターをお造りください』


アバター…?自分の姿を変えれるそうだけど意味がないしいいや。


『小笠原百合様、次は武器をお選びください』


剣、槍、魔法杖、斧、大盾、弓があって私は、


「弓」


と言った。だって弓道やらされてるし。


『これで全ての選択項目を終えました。ステータス画面や設定を変えたい方はステータスオープンと言ってください。それではさようなら。』


床が無くなって私は落下した。数秒して地面に落ちるとそこは岩と枯れた木しかない場所だ。背中にはいつの間にか私が練習で使ってる弓と矢筒、腰にはナイフがあった。矢を取り出しそれを手に突き刺す。痛みがあったから鉄製だろう。何すればいいの…?すると後ろから、


「グギャギャ?ギャギャ!」


「誰?」


皮膚が緑色で腰に布を巻き、頭に角が生えた人型の生物が現れた。


『チュートリアル:ゴブリンを殺せ』


私の目の前にそんな文字が出た。

読んで頂きありがとうございます

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― 新着の感想 ―
[一言] 樹人やみみん「おおうwちょっとしたシリアス回ですな!こういった重い話もいいですねー あと、ゴブリンのプレイヤーいそうww」
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