運営とレア種族
前半運営視点です
「レア種族って書いてネタ種族って読むんじゃなかったの…?」
「想定外過ぎるだろ…」
GWOの運営の二人は画面を見て嘆いていた。スクリーンにはヘッドショットを決めまくるダークエルフや、お姉様方に追い回される精霊、ひたすら耕作する人形、暴れまくるラミア、ダンジョンマスターになって遊んでいる吸血鬼etc…運営達が遊びで作った種族が何故か想定の斜め80°の行動をしている。
「ダークエルフって当たれば強いけど弓の仕様ってかなりリアルにしてあるってプログラマーが言ってたけど…何で千発千中の称号取れてるの…しかも精霊は紙耐久だから第二の街に行くのはもう少し後だと思ったのに。この人達訳が分からん!」
「人形は職業が農園守護者っていうほぼネタで作ったんだけど…ひたすら耕さないとレベルが上がらないのに何で2日で進化してるの!?」
「「もう嫌だ交代したい…」」
本当に想定外が連発したのだ。吸血鬼がまさかダンジョン攻略RTAしたときは本気かこいつ、と思ったが道中の魔物を全キルという目標を掲げ結果進化とダンジョンマスターの称号の取得条件を満たし初見殺しが大量にあるダンジョンボスを2回目で倒すという事をされた時には気が飛びそうになった。
「交代の時間は…後20分だ!」
「普通のプレイヤーの監視に戻れる…!」
気持ちを入れ替え後20分何も起こらない事を祈るのだった。
………………
…………
……
…
私とユアは今第二の街から見て南に向かっている。プレイヤーやPKは南行くにつれ見なくなった。それと途中で襲ってきてユアに殺された魔物達の鑑定結果がこれ。
種族 ハンティングスパイダー lv19
スキル:【糸lv?】【奇襲lv?】【軽業lv?】【罠lv?】
種族 レッドボア lv13
スキル:【突進lv?】【耐久走lv?】
種族 スピアラビット lv20
スキル:【角lv?】【加速lv?】【回避lv?】【飛躍lv?】
蜘蛛は糸を掴んで引っ張って刺殺し、猪は突進してきた所を串刺しにされて角兎は5分の死闘の結果倒すことが出来た。兎なのに攻撃力もそこそこありしかも速いので攻撃が全く当たらなかったのだ。約20分移動し洞窟が見えてくる。 洞窟の前は安全地帯になっているので休憩する。
(ユアのボーナスポイントは0になったし私のは余ってる…)
「私のボーナスポイント渡すこと出来る?」
冗談で言ったけど頷かれてしまった。しかも下にスクリーンが表示されてる。取り敢えず私は10pt送った。
『ユアにボーナスポイントを10pt送りました』
これで少しは大丈夫だろう。探知を取ろうか迷っているとリュウさんから今何処ですか?というメールがきた。今まで使って無かった地図を撮りここに居ますという文章と地図を送る。10分程で着きますというメールがきたので待つ。
「悩んでても仕方ないから取得しよう!」
ボーナスポイントを5pt消費して探知を取る。効果はレベル1だったら10m以内に居る魔物やプレイヤー、建物が分かるようだ。
『探知を取得しました』
早速有効化したけど鬱陶しいのですぐに無効化する。リュウさんが来るまでしばらくユアと遊ぶことにした。




