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ロード  作者: 田名部博士
13/22

HOT MORE①

北見はもともと臆病な男だった。

過去に動きが遅く、太い体型だった為に呼ばれたあだ名は豚亀(ぶたがめ)


いじめを受け、耐え切れずに主犯格の同級生を鋏で何度も刺し、殺害する。

パニックになってやってしまったと本人は後悔し、自殺を図った。

そんな時に会ったのが下沢という男であった。


慎重で冷静な男として尊敬していた下沢が死んだと聞かされた時、北見の中で何かが目を覚ます。

そして、これが北見にとっての初めての単独行動だった。


だが、初めての魔術戦だというのに北見は、勝利だけを見つめていた。




―『今開ける……ぞ!扉から離れろ!』


畑が思い切り開けた扉はあっさりと開いた。

直ぐに八代は依頼物を連れ、外に出ようとした。


しかし何か、見えない壁によって弾かれる。


「どうなっているんだ!分からない、能力が読めないぞ!なぜこここから出られないんだッ!」

「ちょっと!大丈夫なんでしょうね⁉︎」

「さっきからうるさいぞ!何もできない癖して喚くんじゃあない!」


とうとう八代は依頼物に憤り、叫んだ。

依頼物はショックを受けたのか、男を睨みつけ、距離を取る。


「もしもし!もう一度、もう一度扉を開けろ!」

『え?……あぁ、……わかっ……たぜ…!』


熱のせいで携帯電話のスピーカーやマイクが壊れ始めた。

もう殆ど機能していないようだ。


もう一度扉は開いたが、やはり外に出ようとすると何かに妨害される。


「中には入るなよ!出られなくなる!」

『………』


とうとう携帯電話は通話中のまま動かなくなる。

八代は最後の言葉が届いたことを祈り、携帯電話を投げた。


そのあとすぐ、さっきとは似ても似つかない老婆が八代にしがみつき、助けを求める。


「さっきからあなた、何か知っているんですよねぇ?…助けて、下さい。私、おかしいんです。助けて」


このままでは依頼物も八代も熱中症で倒れてしまう。

八代は覚悟を決め老婆の手を掴んだ。


「相手が見つからないっていうなら、俺は見つかるまでとことんやるぞ。覚悟は決めたッ!まずは一番怪しいお前からだッ!」


老婆がたちまち糸となり、天井から床、壁にピンッと張り巡らされた。

恐らく触れれば手が切れるだろう。


これでも北見は動じない。

触れさえしなければいいんだ、と。


「な、何してるんですか!一体あなたは何をしたんだ!」


先の青年は八代を指差し、弾糾する。


「人殺しだッ!取り押さえろ!」


青年が叫ぶとホールにいた6人の老若男女は八代を取り押さえた。

しかし、八代はたちまち取り押さえていた人たちを糸に変えていく。


「うわぁぁあ!殺さないでくれぇ!」

「何も殺したわけじゃあないんだ。意識はなくなるが死にはしない。邪魔にならないように糸になってもらうだけなんだ」


八代は唯一残った青年に言い、あることに気づいた。

思えば、今までどうして気づかなかったんだろうか。


「…お前は太った男を見なかったか?確かにいたはずなんだ。目立っていたから見失う筈がないんだ!あいつが魔術士の可能性が高い!」

「み、見てない!確かにホールにはいた!いたけどどこに行ったのかは知らないんだよ!」

「そうだ。確かにいた。そいつが座っていた席をお前が見てこい。太っているから暑さで早々に倒れたのかもしれないからな」


八代はそれだけいうと魔銃を胸ポケットから取り出し、青年に向けた。


「わ、わかった!わかったから撃たないでくれ!」


青年は素早く、北見が座っていた席を確認する。

だがそこには誰もいなかった。


「い、いない!誰もいない!」

「なら、どこに行ったんだ?あの男は…ッ!」


その時、誰かが八代の服の裾を突いた。

依頼物である女だ。だが様子がおかしい。


「な、なんだとォォォーー‼︎」

「老けている…私の体が徐々に老けていく!」

wifiの調子がおかしい。スマブラできないの辛いです

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