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銀狼転生物語  作者: なき
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#3 登録と仲間

ギルドに入った。第一印象としては「酒場と銀行を繋げたような場所」だった。

右手側には簡単な料理や酒を飲むことが出来るスペースがあり、左手側にはカウンターで仕切られた依頼受付、報告所がある。

とりあえず門番に言われた通りに登録を済ませようとカウンターに向かうと、受付嬢らしきお姉さんが

「本日はどのようなご要件で?」

「ギルドに登録しに来ました。身分証を持っていないので門番にここに行くように、と言われたので来たのですが」

そう告げると受付嬢は

「了解しました、まずはギルドの説明からさせていただいています」


「冒険者ギルド」この世界において「ギルド」と言うと、「冒険者ギルド」と「魔術師ギルド」を指しており、この世界で冒険者や魔術師として生きていく上でなくてはならない組織となっていて、それぞれを簡単に説明すると、冒険者ギルドでは身分証ともなる「ギルドカード」の発行や市民や貴族からの採集・討伐依頼を冒険者へ仲介、獣や魔物の肉や皮、牙などを冒険者から買取り、同時に販売するといったような組であり、買取はギルドカードを持っていなくても(ギルド会員でなくても)できるのだが、その場合は手数料として10%マイナスされてしまい、それならギルドに会員登録するための手数料を払う方が安く済むため、冒険者ギルドに登録せずに買取りをしてもらうことはあまりない。

冒険者としてギルドに登録すると、権利と義務の両方が与えられる。まず権利として、

・ギルド直営の商店や宿屋が2割引で利用できる

・ギルドはどこの国にも属さない組織であり、ギルドを受け入れ、資金面などで援助している国において身分を保証される。ギルドカードが身分証明書となる

・冒険者ギルドに掲示している依頼はランク(F〜S)があり、自分のギルドランクに応じて受けることが出来る

続いて義務として

・2月に1度以上自分のギルドランクより1低いランク以上の依頼を達成する必要がある。できなかった場合は会員権剥奪となる

・先の義務において、正当な理由で休止報告を出している場合は、その期間中のみ受けなくても良い。

・Bランク以上の冒険者を対象とした「指名依頼」は依頼の内容に本人の実力が見合っているかギルドが判断して本人に依頼する。この場合は休止報告中または正当な理由がある場合のみ拒否することが出来るが、基本的には受けないといけない


まとめるとこんな感じか。

「ありがとうございます、それでは登録お願いします」

「了解しました。書類に必要事項をお書き下さい」

と、ペンと書類を差し出してきたので記入する。


名前:シルバ

種族:獣人(狼)

年齢:17

ん?これだけでいいのか?

そう思いつつ書き終わったので提出すると

「次はこのカードにあなたの血をつけてください」

と金属のカードと針を手渡してきたので言われた通りに手を針で刺し、血を垂らす。

するとカードに少しづつ文字が浮かび上がってきたので、読んでみる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前:シルバ

種族:獣人(狼)

年齢:17

職業:未選択

レベル:8

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「職業とは?」

受付嬢に聞いてみると

「はい、ご自身に適性のある職業を選ぶことによって職業ごとのステータス上昇が受けられます。 現在は...獣人の方にしては珍しいですね、魔法使い、魔法剣士、剣士、アクロバッターが選択できるようです。獣人で魔法を使える方はなかなかいないんですよ」

「へぇ、そうなんですか。職業ごとに説明をお願いしてもいいですか?」

「はい、まず魔法使いですが、魔力最大値と魔法攻撃力、魔法防御力が高くなります。魔法使いではなくても魔法自体は使えるのですが、本職には結構劣ってしまいます。次に剣士なのですが、腕力上昇、移動速度上昇、生命力の最大値アップが付与されます。魔法剣士はこの二つの職業の両方の効果を受けられますが、それぞれよりは効果が低くなります。因みにレベルが50ごとに職業をもう一つ持つことができるようになりますが、1度取得した職業の変更はできません」

らしい。ここはバランスの良さそうな魔法剣士にしておくか。

「魔法剣士でお願いします」

「了承致しました、獣人の魔法剣士は珍しいですよ、ギルド員一同、応援いたしております」

「ありがとうございます」


さて、これで無事登録は終わったのだがこれからどうするか、と考えていると

「おい兄ちゃん、お前さん見ねぇ顔だな。新入りかい?」

冒険者なのであろうガタイのいいおっさんが話しかけてきた。人間のようだ。

「ああ、ちょうど今登録したんだ」

「そうか、俺はガルムだ、職業は戦士だ。よろしくな」

「シルバだ、魔法剣士になった。よろしく」

「それにしてもあんた、何の獣人だ?」

「俺は狼の獣人だが...なぜだ?」

「お...狼!?でもお前さん、毛は黒くないじゃないか!」

「ああ...確かに銀色だが...おかしいのか?」

「知らないのか?普通狼の獣人は髪の色は黒なんだよ。」

「そうなのか...いや、俺は昨日までの記憶がないんだ。知らなかったよ」

とりあえずそう誤魔化しておく。

「そうか...まあいい、俺もまだ冒険者になって日が浅いんだ。どうだ?しばらく一緒にパーティー組まないか?」

「俺もまだ右も左も分からない状態なんだ、頼むよ」

こうして俺とガルムは仲間になった。

ここまで読んでくださった方、ありがとうございます!

1,2話を先ほど読み返してみて、文が短いようなので少し長めに意識して書きました...が、今回はセリフばかりでしたね(笑)

次回からは気をつけます。

投稿は不定期ですが、おそらく明日の朝までには投稿するかと...

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