0.プロローグ
初めまして、蒼葉綴です。
これが初めましての投稿になります。
短編で書くつもりが、プロットを書いてみたら思いの外長くなってしまったので連載にしました。
ジャンルは自分でも良く分からなかったのでその他にしましたが、社会人と学生の少し変わった、意味があるかもしれないし無いのかもしれないやりとりを楽しんでいただければ幸いです。
では、本編をどうぞ。
春先の平日、曜日は水曜日。
食品関係の工場で働く俺――庚陽介は、ここ最近の多忙が祟ったのか、結構重度な風邪に伏してしまった。
早朝から夜遅くまでを月曜から土曜の週6日、みっちり3週間くらい働いていたので、それは無理ないのかもしれないが、まさかここまで身体にガタが来ているとは、自分ではまったく気付かなかった。
昨夜帰路に着いた辺りから異常な寒気を感じ、自宅のあるマンションの一室に着くとすぐにベッドへと突っ伏してしまい、そのまま眠りに落ちた。
そして今朝目が覚めると、頭はぼやけるし身体は鉛で出来ているように重いし、寒気は昨夜から継続しているしで、これでは流石に働けないというか出勤したところで同僚や上司に迷惑を掛けるだけだと思い、欠勤する旨を会社に連絡した。
そして意識を失った。
朝御飯も食べずに。