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海賊・共通A① とにかく大声を出す
→〔誰か助けて!〕
「その少女からはなれろ」
そういって気配なく現れた男性はイカれ男の頭上へ片刃オノの刃をふり下ろそうとしている。
「チッ!」
男は私を突き飛ばしてオノを持った男性から距離をとる。
「おおっと、大丈夫かい?」
「はい……」
転びそうな私を細身の男が受け止めた。
「ジャマしやがってェ……」
男は舌打ちし、前髪をかきあげる。オノを持つ男性へナイフを投げた。
はじかれたナイフがこちらへ向かうと、細身の男は持っていた何かではじく。
「……あぶないなあ。気をつけてくださいよ」
やれやれと彼が地にドスりと叩きつけたのはハンマーのような鈍器。
「悪い……お前なら避けられると思ってな」
「チッ……興が覚めたぜ」
イカれ男は苛立つ素振りをみせ、そのまま屋根に飛び乗る。
「まるで化け物並みの脚力だな」
「ヘッド、追わなくていいんですか?」
「ああ、とりあえず彼女をなんとかしなければ」
「助けて頂き、ありがとうございました」
私は彼等へ頭を下げ礼をいった。