映画『ウィキッド/ふたりの魔女(Wicked part-1)』(2024)は面白かったのか?
皆さま、よき映画ライフをお過ごしでしょうか?
N市の野良猫、ペイザンヌです。
「善と悪」──
子供の頃、この区別は簡単でした
「西に悪い魔女がいました」
もうこれだけで「悪い」が確定なのです。
疑う余地なく「悪い」のです
「北の魔法使い」は綺麗なドレスで笑顔を振りまく「良い」魔女。
なぜ悪いのか?──は大抵教えてくれません。
まあ大人になっても噂や思い込みだけで勝手に「悪」と決め込むことも……
オリジナル版『オズの魔法使(1939)』での魔女の扱いといえば「ヒヒヒ」といかにも不気味に笑わせたり、その昔、インディアンや敵国を極悪非道に映した映画と同じように見せてくるんですよね。
それを前提で観れば『ウィキッド』の本質に一層近づける気が……
また今回「二次創作」というものを凄く見直したというか……実は『オズの魔法使』って結構納得いかない部分もあるんですよ。
オズの大魔法使いが、皆の願いを叶えるラストでは、脳のない“かかし”には卒業証書(学歴主義)を贈り、臆病ライオンには勲章(肩書き)を授け、心のないブリキのきこりには「愛するより愛されることこそ価値がある」(見栄え)などと言ったり。
昔は大切と言われたものだけど…ちょっと古い価値観の気がしないでもなく。
そもそも気球で来た男が国を支配するのもコロンブスぽいし。魔法を使えるというのも嘘だし、なんかうさんくさい。その辺りで感じた疑問を、うまいことまあ材料にしてピタッと現代風に合わせてくるのよね。
二次創作の醍醐味・可能性ってコレか!
なんかスター・ウォーズのエピソード1〜3ダースベイダーに闇落ちするアナキンのようだったのが良かったのか2時間40分という長丁場でも飽きずに観れました。
ボクはこの『ウィキッド』、劇団四季版も観たことがなく全くの初見なので続き知らないのですが、C-3POを作ったのが実はダースベイダーだったように『ウィキッド2』では実は“かかし”やブリキのきこりも誰かが作っていた!──とかあるのかなw
んで、さっき我慢できずwikiを読んでみたところ「えぇぇ!そうなっていくの? あのキャラたちが……?」と今後の展開がめっちゃ気になりました。
監督はこちらもミュージカル映画『イン・ザ・ハイツ(2021)』のジョン・M・チュウ。こちらもボク大好きで、公開された年の年ベス4位にしております。ということでダンス・シーンも結構ボクは食い入って見てましたね。特にフィエロたちが図書室の回転本棚を使ったシーンは好み。
Xなどで見るとラストは皆さま、ガッツリ刺さってるようでして、ボクもテンションこそ爆上がったものの、まだまだ涙半分。
来年公開(なのかな?日本公開は?)の完結まで取っとくぞって感じw
『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』と『3』のように同時撮影されてたので、続編はアメリカでは今年11月公開。タイトルも『Wicked: For Good』に決まったみたいですね。
こちらの続編では『オズの魔法使い』のドロシーも“重要な役割を果たす”ということですがいかに?
ちなみに“エルファバ”という名前は『オズの魔法使い』の原作者である(Lyman Frank Baum) の頭文字「L、F、Ba」から作られたそうであります。
ブロードウェイでエルファバを演じたイディナ・メンゼル、第一部のクライマックスで歌う『Defying Gravity』は当然のこと、『アナと雪の女王』の「レット・イット・ゴー」を歌ってるのと同じ方です。
この二つの歌、実は進行も歌詞の内容もとても似ており、その辺りも皆が心を掴まれた理由なんでしょうね〜
では、また次回に!