ドキュメンタリー映画『ロビン・ウィリアムズ/笑顔の裏側(Robin Williams: Come Inside My Mind)』(2018)は面白かったのか?
皆様、よき映画ライフをお過ごしでしょうか?
N市の野良猫、ペイザンヌです。
今回は10年前、2014年に亡くなったロビン・ウィリアムズの生涯を描いたドキュメンタリー映画を観てみました。こちらはU-nextでの独占配信でしたが、もしも観られる環境にあるよという方はぜひチェックしてみてはいかがでしょう。
撮影の裏でも初めて会う人でも、別け隔てなく「その人の求める存在」になる──
人を笑わせることが本当に好きだったんだな、てのがヒシヒシ伝わってくるロビン・ウィリアムズの半生、いや生涯が描かれております。
貴重映像もなかなか多かったですね。
映画のワンシーンじゃないのがもったいないくらいガチで声を出して笑ってしまった映像も多く、また胸にせまる本当の顔も……
ボクが初めてロビン・ウィリアムズを劇場て観たのは『グッドモーニング・ベトナム(1987)』だったと思います。
しかしその時点で既に、彼の物語って「第三章」くらいだったんだな……という積み重ね時代も前半多く語られておりました。
実は個人的にロビン・ウィリアムズは『ミセス・ダウト(1993)』や『ジュマンジ(1995)』といったドタバタのコメディよりも、ややシリアスな役の映画が好きだったんですよね。
しかし──それ以前、
スタンダップ・コメディ時代の彼のトークを見て始めて本当の凄さがわかったというか。
「脚本に書かれた台詞」でなく「即興の笑い」というものの持つパワー。
まさにステージ上で水を得た魚のごとく生き生きしてる彼の姿に震えましたね。
特筆すべきは放送批評家賞で自分だけが賞を獲れず、ジャック・ニコルソンに「俺の代わりに受賞スピーチしてくれ」と頼まれるところ。
このスピーチが可っ笑しくて
普通なら(・д・)チッとなってもおかしくないのに、そういう場面でも見事な笑いに転換しちゃう。
ここだけでも観てみてほしいところでありました。
そんな彼も9年前、惜しまれながらも死を迎えました。死因は左手首を切り、ベルトで首をしめたという自死──レビー小体型認知症で脳と体が言うことをきかない不安からではないかと言われてます。
日本でも志村けんさん、上島竜兵さん、昨年末のアホの坂田師匠など、ずっと笑わせてくれた人の訃報など耳にすると、まるで友人の死のような淋しさがせまってきます。
日常生活などでもボクは「あまりに明る過ぎる人」を見かけると少し心配になったりもするんですよね。
明るいことはとても素晴しいことですがエネルギーやパワーを使う作業であるのも確かで、その吐き出し口がきちんとどこかにあるのか──少し不安になることもあります。
ギャグ漫画家の方なども精神をすり減らすことが多いように見えますね。「もう無理だ。できない!」という形で消えていく方も少なくないように思えます。
とはいえ、まだまだお爺ちゃんになったロビン・ウィリアムズも見たかったのも確かです。
ロビン・ウィリアムズは『スーパーマン(1978)』などのクリストファー・リーブと同期で互いに切磋琢磨していたことも口にしておりました。他には『ファーザーズ・デイ(1997)』で共演し交流の深かったビリー・クリスタル、またスティーブ・マーチンなどのインタビューも収録されております。
またロビン・ウィリアムズ自身も『ブルース・ブラザーズ(1980)』のジョン・ベルーシの死の直前、一緒に飲んでいたという事実なども語られており、感慨深かったですね。
ロビン・ウィリアムズといえば口角をUの字に上げニッと笑ってる顔が真っ先に目に浮かぶわけですが、演技の中ではその笑顔の中にほんの少し寂しさを浮かべるのも彼の得意技な気がします。
ロビン・ウィリアムズのキャリアの中で最も異色な役柄といえば笑い無しで挑んだ『ストーカー(2002)』でしょう。こちらもこのドキュメンタリーで取り上げられておりました。
待ちの時間は他の役者やスタッフにジョークを飛ばし、やはりガンガン明るいんですよね
本番で静かな演技に入った時、そのハイテンションの残像がより不気味さが引き立てて良い──監督はそんなことも語っておりました。
後期はそういった体の不調もあってか、声のみでの出演が多かった気がしますが、そもそもが初期のスタンダップコメディの時代から「喋り」こそがロビン・ウィリアムズの最強の武器。
アニメ版『アラジン』のランプの精、ジーニー役などロビン・ウィリアムズでなければ魅力も半減というものです。
ちなみに現在、wikiでロビン・ウィリアムズの最後の出演作品を見ると昨年公開されたディズニーのアニメ『wish』の同時上映であったオリジナル短編映画『ワンス・アポン・ア・スタジオ -100年の思い出-』、まさにその『アラジン』のジーニーが最後となっておりますね。
では、また次回に!
【上映時間】
1時間56分
Unextにて独占配信
【インフォメーション】
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